24話『オネット視点:刻印の象徴』
そう問うとルシー先生は答える。
「勇者の象徴は正義。魔王の象徴は悪。
剣聖の象徴は剣。聖女の象徴は光。
魔女の象徴は魔法。王の象徴は頂点。
ざっとこんな感じかしらね?」
「ありがとうございます。ちなみに。
王と魔王は同じ王なのに。何故?象徴が
異なるのですか?」
そんな俺の質問に生徒達は確かにと呟く。
「それは魔王が魔族の頂点に君臨する存在で。
王が各世界の頂点に君臨する存在だからよ?」
その言葉に俺を含めた全生徒が息を呑む。
「各世界の頂点に君臨する存在?」
「まあ。例外は存在するけど。基本的に王はその世界の頂点に君臨する存在。それ故に王と呼ばれているわ。」
その言葉に俺は納得したように頷く。
「教えて頂きありがとうございました。」
「他に質問がある生徒は居るかしら?」
その問いに生徒達は沈黙する。
「居ないようだから。授業を再開するわね?」
そう言ってルシー先生は黒板にチョーク
で紋章のようなものを書き始める。
「それでこの太陽のような紋章が勇者の証でとなる
勇者の刻印。刻印の色は人によって異なるわ。」
「何故?刻印の色は人によって異なるんですか?」
そんな生徒の問いにルシー先生は答える。
「人にはそれぞれの色がある。分かりやすく言えば。
刻印の色はその人物の個性を示す色。つまり。
その人物を象徴する象徴色という事よ。」
「なるほど。だから人によって異なるんですね?」
そう納得したように質問した生徒は頷く。
「それじゃあ。再開するわね?」
そう言ってルシー先生は黒板に紋章を書き記していく。
「この悪魔のような紋章が魔王の刻印で。
こっちの剣の紋章が剣聖の刻印。
それでこの十字架の紋章が聖女の刻印。
その左の魔法陣のような紋章が魔女の刻印。
そしてこの王冠のような紋章が王の刻印よ。」
そんなルシー先生の説明に俺はふと思う。
(そう言えば。リーシェの刻印。一度も見た事が
無かったな。)
というのも。リーシェはいつも右手に包帯を巻いている。
リーシェは傷跡を隠す為と言っていたが。
十中八九。刻印を隠す為のものだろう。
それ故にルシー先生として変装している
今でさえも右手に包帯を巻いている。
もしかすると。それは己の正体を隠す為でもあるの
かもしれない。
だけど。正直俺は全くと言って良い程気にして
いなかった。
(正体が何であろうと。リーシェがリーシェである事に
変わりはないからな?)
そんな事を俺は心の中で呟くのだった。
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