21話『オネット視点:初登校』
入学式の翌日
俺は重々しい足取りで学園の門扉を潜る。
今日は記念すべき学園の初登校日。
なのだが。どうも気が乗らない。というのも。
「おい。あの噂聞いたか?」
「ああ。白昼堂々と廊下で剣聖とキスしてたって話だろ?」
「まさか。蒼聖の勇者と剣聖が恋仲だったとはな?」
そんな生徒達の会話が聞こえてくる。
「はぁ…想像以上に広まってるな。」
憂鬱に思いながら俺は教室へと向かう。
俺達が実はデキているという噂は学園内で周知の事実
となっているらしい。
それに対し殆どの生徒が呆れや困惑を抱いている。
その一方で。一部の生徒には何故か好評らしい。
深い溜め息を吐きながら教室の扉を開ける。
教室には既に数人の生徒がいた。
俺を見るや否や生徒達はヒソヒソと何かを話し始める。
憂鬱に思いながら俺は自身の席に付き、そのまま机に
突っ伏す。
リナーシャさんのお陰でリーシェの誤解は解けたが。
その一方で。リーシェは俺が年上の巨乳好きだと
思ってるらしい。
(確かに。リーシェは年上で隠れ巨乳だから。
何も間違ってはいないんだろうけど。
もう少しマシな言い訳はあったんじゃないかと
思わずにはいられない。)
「一難去ってまた一難とはまさにこの事か?」
そんな事を俺が呟いた。その時――
「何を1人で呟いているんだ?」
そう俺に話し掛けてきたのは昨日友達になったシャロ
だった。
「ああ。おはよう。シャロ。」
「おはよう。オネット。」
そう爽やかな挨拶をするシャロ。
「というか。どさくさに紛れて。
俺の隣に座ろうとするな。お前の席ここじゃないだろ?」
「先生に頼んで。君の隣の席に移動させて貰ったんだ。」
そう言って何事も無かったようにシャロは隣の席に座る。
それに対し俺は諦めたように溜息を吐く。
「それよりも。昨日はお楽しみだったね?」
シャロの爆弾発言に教室中が騒然とする。
「誤解を招くような発言してんじゃねえぇぇぇぇぇ!!」
そんな俺の大絶叫が学園中に響き渡るのだった。
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