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最強勇者の育て親  作者: 明希 光
第二章
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13話『オネット視点:剣聖』

合格通知が届いてから2週間が経ち、

王立魔法騎士学園の入学式当日となる。


俺は期待と不安を胸に学園の門扉を潜る。


その瞬間、周囲から熱烈な視線を浴びる。


「見て。蒼聖(そうせい)の勇者様よ?」


「朝からご尊顔を拝めるなんて。幸せ過ぎて死ぬ。」


女子達は恍惚とした表情で黄色い歓声をあげる。


その一方で。男子達は俺に畏怖の眼差しを向けていた。


「見ろよ。蒼聖の勇者様だぜ?」


「確か。魔法鑑定で会場を更地に変えた挙げ句。

剣術指導で試験官をボコボコにしたらしいぞ?」


「まじかよ。」


(まあ。確かに。会場は更地に変えたけどさ。

流石に試験官はボコボコにしてないぞ?)


俺は心の中でその容疑を否定する。


「しかも。筆記試験では初の満点らしいぜ?」


「まじかよ。あれで頭も良いとか反則だろ?」


そんな生徒達の声に俺は顔を伏せる。


ぶっちぎりの首席で合格した事もあり。

俺は良くも悪くも注目されていた。


「はぁ…憂鬱だ。」


俺がそんな事を呟いた。その直後――


より一層生徒達が騒然とする。



「おい。嘘だろ?」


そんな驚きの声と共に1人の生徒が現れる。


その生徒は茶髪に(すい)色の瞳をした

絶世の美青年だった。


余りにも見覚えの有り過ぎるその顔に

俺も思わず息を呑む。


「何で?()()がこんな所に?」


『剣聖』とは勇者に匹敵する程の力を持つ。

最強の剣士の事である。


そして彼の名はシャロ・グラディウス。


史上最年少で剣聖の座に就いた。

歴代最強の剣聖にして、王国最強の剣士だ。


そんな彼が今まさに目の前に居て。

しかもこの学園の制服を着用している。


つまり。彼も俺と同じようにこの学園に入学してきた

新入生であるという事だ。


(単なる偶然か?それとも…)


そんな事を思っていた。


その時、彼と視線が重なる。


だが彼はすぐに俺から視線を逸らした。


(まるで。見てはいけないものを見たと言わんばかりの

反応だな?)


彼のあからさまな態度に俺は思わず顔を顰める。


しかしこの出会いが後に悲劇を齎す事になるとは

この時の俺は知る由もなかった。

最後までお読みいただきありがとうございます。


次話もお読みいただけると嬉しいです。


良ければ感想、評価よろしくお願いいたします。

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