2話『条件』
その後私は何事も無かったように皆と朝食を共にした。
朝食を食べ終え、片付けを済ました後。
昨日の事を国王に報告するべく、私は王都に向かった。
今回は事前にアポを取っていた為、
すんなりと通して貰えた。
そんなこんなで。私が謁見の間に赴くと
国王が毅然として態度で待ち構えていた。
「今日はどうされたのですか?」
その問いに私は率直に答える。
「昨日、私達は【七煉郷】による襲撃を受けた。」
その言葉に国王は息を呑む。
「なっ…それは本当ですか?」
「ええ。それに加え。終焉教の副教祖
ルセス・ドラグニカとも接触したわ。」
その言葉に更に国王は度肝を抜く。
「終焉教の最高戦力に加え、終焉教の重要人物とも
接触されたのですか?」
「ええ。だけど。寸前の所で逃げられてしまったわ。」
自身の失態を恥じるように私は吐き捨てる。
「まさか。お一人で相手を?」
「そうだけど?それがどうかしたの?」
そう尋ねると国王は顔を引き攣らせる。
「ちなみに。七煉郷の人数は?」
「7人全員ね。」
そう答えると国王は唖然とする。
「そ…それを1人で?」
「悪魔や神に比べれば。全然大した相手じゃない。
とは言っても。そいつらを殺した所でまた次の大司教
が生まれるだけ。鼬ごっこも良い所よ。」
そう言って私は溜息を零す。
「ですが。教祖は貴女でも殺す事の出来ない相手
なんですよね?」
「殺せないというよりは厄介な奴とコネがあるからね。」
憂鬱げに私は吐き捨てる。
「厄介な奴ですか?」
怪訝そうに国王は尋ねる。
「少なくとも。今の私の手に負えるような相手じゃない
って事は確かね。」
その言葉に国王は不安に満ちた表情を浮かべる。
「貴女の手にも負えないなら。打つ手が…」
「心配しなくとも。策くらいは考えてあるわ。
それにあの子も順調に育って来ているしね?」
「あの子とは。貴女が育てた勇者の事ですか?」
「ええ。だから何の問題もないわ。
それよりも。昨日頼んだものは申請してくれた?」
その言葉に国王はハッとしたように告げる。
「勿論です。」
そう言って国王は一通の封筒を懐から取り出す。
封筒を受け取ろうと私が手を伸ばすと
国王は封筒を持った手を引っ込める。
「その代わり。私からも一つ宜しいですか?」
「私に出来る事なら。」
そう告げると国王はその条件を提示する。
そうしてそれから半年の月日が流れ、
王立魔法騎士学園の試験当日となった。
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次話からはオネット視点に移ります。
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