48話『目的を果たす為なら』
それからあっという間に時間は過ぎ去り。
時刻は深夜に差し掛かる。
そんな深夜に私は自室で手紙を書いていた。
手紙にはこの屋敷に住む事になった経緯と事情を
書き記した。
そして手紙を書き終えた私は手紙を封筒に入れ、
転移魔法でその人物の元へと送る。
やるべき事を終えた私は部屋の電気を消し、
自室にあるベッドに寝転がる。
ベッドに寝転がりながらオネットが魂の波動
を会得した時の事を思い返す。
オネットが魂の波動を開放した直後、
僅かにオネットの刻印天賦が発現していた。
それは恐らくオネットが魂に干渉した事で。
瞬間的に刻印天賦が発動したからだろう。
だけど。オネットの刻印天賦には一瞬で
魂の波動を会得出来るような力はない。
となると。考えられる可能性は一つ。
「第三者の介入により。オネットの刻印天賦の性能が
変化した。」
そう考えれば色々と辻褄が合う。
「問題は私の障害になるか否か…ね。」
そう言って私は溜息を零す。
「オネットはあの人に似ていると言ったけど。
それ以上にあの子は私に似ている。
子は親に似るとはまさにこの事ね。」
そう言って私は苦笑を浮かべる。
「オネットと同じように。私にだって
果たさなきゃならない使命が、目的がある。
だからこそ目的を果たす為なら。
私は全てを犠牲にしたって構わない。」
そう言って私は強く拳を握り締めた。
◇ ◇ ◇
【Side???】
とある世界の一室。
そこには異質な雰囲気が立ち込めていて、
世界全体が歪に歪んでいた。
そんな世界にはある1人の男が居た。
その男は真紅の髪に黄金の瞳を持ち、二十代半ばに
見える若い外見。
そして男の右手には赤色の王冠の刻印が刻まれていた。
そんな男はその世界にある玉座に腰を掛けていた。
男の眼前にはリーシェ達の様子が鮮明に
映し出されていた。
「本来であれば。俺の存在を認知する事は絶対に
不可能だ。だと言うのに。お前はさも当然のように
俺を認知した。」
そう言って男は怪しげな笑みを浮かべる。
「やはり。お前は他とは違う。
そんなお前は俺の唯一の天敵と言えるだろう。」
だからこそ――
「リベルナ。必ずお前を――」
そして男はその言葉を吐く。
「――――――――!!」
最後までお読みいただきありがとうございます。
この話にて第一章は完結となります。
少しでも面白いと思って頂けたら。
感想や評価、ブックマークなどを頂けると幸いです。
次話の更新日は8月4日(日)になります。
第二章からは不定期投稿になりますが。
週に一回のペースで日曜の0時に投稿したいと
思っていますので。
これからも応援よろしくお願いします。




