34話『オネット視点:家族の一員』
それから俺達はゼルドニカさんと共に新たな住居へと
向かう。
「にしても。随分と奥まで来たな?」
気が付けば俺達は森の最深部まで来ていた。
「この辺りに私達が昔住んでた家があるの。」
リーシェの言葉を俺は不安に思う。
「でも800年も前に住んでた家だろ?本当に
そんな所住めるのか?」
「いつでも住めるように。知り合いに管理させているから。
心配しなくても大丈夫よ?」
そんなこんなで。俺達は新たな住居へと辿り着いた訳だが。
その家を見た俺は思わず絶句した。
何故ならその家は宮殿のように豪勢な屋敷だったから。
「前とあんまり変わってないわね。」
懐かしむようにリーシェは告げる。
「管理が行き届いている証拠ですね?」
感心するようにリナーシャさんが頷く。
神龍が居るというだけでも充分過ぎるくらい突飛なのに。
こんな宮殿みたいな豪勢な屋敷が新たな住居になるとか
奇想天外にも程が有り過ぎる。
「まあ。いきなりこんな屋敷が我が家になるなんて
言われても。すぐに受け入れられる訳もないわね?」
俺の心情を察したようにリーシェは告げる。
「まあ。突飛なのは今に始まった事じゃないし。
少しずつ順応していくさ。」
「そう。なら立ち話もあれだし。中に入りましょうか?」
「でもゼルドニカさんが入れないだろうし。流石に
置いて行くのはあんまりだろ?」
「儂の事を気に掛けてくれるとは。
お主は優しい子じゃな?」
「当然ですよ?だってゼルドニカさんは家族の一員
なんですから。」
その言葉にゼルドニカさんは嬉しそうに微笑む。
「そうか。なら儂もお主を家族として接しよう。」
そう告げた瞬間、ゼルドニカさんの体が突如として
光り輝く。
余りの眩しさに俺は思わず目を瞑る。
そして光が収まり、俺が目を開けると。
そこには――
金色の長髪に金色の目をした絶世の美男が立っていた。
「もしかして?ゼルドニカさんですか?」
そう尋ねると目の前の男性は頷く。
「ああ。そうだ。人間の姿であれば屋敷に入っても
問題ないじゃろう?」
その言葉にリーシェは頷く。
「ええ。それに貴方さえ良ければ。この屋敷で暮らす
と良いわ。オネットの言う通り。貴方はもう家族の一員
なんだから。」
そうして俺達はゼルドニカさんと共にその屋敷の中に
入るのだった。
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