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最強勇者の育て親  作者: 明希 光
第一章
34/75

33話『オネット視点:神龍』

「リーシェ()?」


龍の言葉に俺が困惑していると。

リーシェは何食わぬ顔で告げる。


「久しぶりね?ゼル。」


親しげに話すリーシェの姿に俺は呆然とする。


「知り合いなのか?」


「昔ここで一緒に暮らしてたからね?」


「そうか。」


ツッコむ事を諦めた俺は静かにそう告げた。


「ところで。その者は?」


そう言ってその龍は興味深そうに俺を見据える。


「その子はオネット・シルヴァーツ。

私が十五年程前に拾った子供よ?」


リーシェの言葉にその龍は食い入るように俺を見据える。


「つまり。リーシェ様が見込んだ逸材という事ですか?」


その言葉にリーシェは自慢げに微笑む。


「ええ。ポテンシャルに関しては私と同等だし。

才能に置いても申し分ないと思うわ。」


その言葉に龍は目を輝かせる。


「それは是非とも手合わせしてみたいものですね?」


目を輝かせながら告げる龍に俺は苦笑を零す。


「話を遮るようで悪いんだが。この龍は一体何なんだ?」


その問いにリーシェは平然と答える。


「彼はこの森を守護している神龍ゼルドニカよ。」


さも当然のように告げるリーシェに俺は度肝を抜く。


「なっ…神龍!?」


神龍は神の力を持つ最高位の龍族で。国の象徴にも

なっている。とにかく希少な龍だ。


そんな龍が目の前にいるという事実に。

俺は驚きを隠せない。


「そう臆せずとも取って食ったりせんわい。」


急に年寄り臭い喋り方になる彼に俺は苦笑を零す。


「そう言われましても。神龍なんて生まれて初めて

見ましたし。」


その言葉に彼は笑う。


「確かに。儂は神龍なんぞと呼ばれておるが。実際は

ただの老いぼれた龍じゃ。だからそこまで気を張る

必要はない。」


神々しい黄金の鱗に包まれた美しい龍。


けれども彼は外見に見合わない年寄り臭さと広い心を

持った優しい龍だった。


「これから宜しくお願いしますね?ゼルドニカさん。」


こうして新たな家族が増えたのだった。

最後までお読みいただきありがとうございます。


次話もお読みいただけると嬉しいです。


良ければ感想、評価よろしくお願いいたします。

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