23話『もう二度と』
その後朝食を食べ終えた私達は後片付けをしてから
食後のティータイムに入る。
「やっぱり。リーシェの淹れた紅茶は格別に美味しいな。」
「茶葉にはこだわってるからね?」
そう自慢げに私は答える。
「主様は茶葉をご自身で栽培されてますからね?」
誇らしげにリナーシャは告げる。
「それにこのシフォンケーキも紅茶と凄いマッチ
してるしな?」
「紅茶に合うように作っているからね?」
そう言って私は紅茶を飲む。
その間オネットは私が用意した参考資料を元に受験勉強
に励んでいた。
「この魔法式は基礎に基づいているから。
こことここを掛け合わして。それから…」
オネットが熱心に勉強する姿を見て、私は微笑ましく
思った。
(勉強の効率が上がるように。集中力を高めるお菓子で
も作ってみようかな?)
そんな事を思っていた最中。森の周辺に張った結界が
突破された事を察知する。
「来客のようですね?」
リナーシャは即座に臨戦態勢に入る。
「だったら俺も…」
オネットが言葉を紡ごうとした瞬間――
敵の攻撃によって家の扉が破壊される。
「大司教全員での襲撃とは。随分と気前が
良いじゃない?」
そう言って私は嗜虐的な笑みを浮かべた。
◇ ◇ ◇
【Sideオネット】
リーシェのその言葉に俺はやっぱりかと思いながら
心中で溜息を吐く。
大司教の強さはS級冒険者百人分。
つまり。S級冒険者が百人居てやっと戦えるレベル
だと言う事だ。
それなのにリーシェは平然としていた。
だけど。俺は知っている。
この後リーシェが死んでしまうという事を。
だからこそ俺は言葉を紡ぐ。
「俺も一緒に戦う。」
――もう二度とリーシェを死なせてたまるか。
最後までお読みいただきありがとうございます。
次話もお読みいただけると嬉しいです。
良ければ感想、評価よろしくお願いいたします。




