22話『成長の喜び』
普段とは違うオネットの対応に私は驚きを隠せずにいた。
(いつもなら絶対に反抗していたのに。)
別人とも取れるオネットの行動に私は不審感を覚えた。
「いつもにも増して気色悪いですね。」
私の隣で食事を取っていたリナーシャが表情を顰めながら
ぼそりと呟く。
どうやらリナーシャもオネットの変化を不審に思って
いるらしい。
そんな私にオネットは平然とした態度で告げる。
「それと俺今日からギルドに行くの辞めるから。」
その言葉に私は思わず息を呑む。
「っ…何で?急にそんな事――」
「だって今から準備して置かないと。
試験に間に合わないだろ?」
「それはそうだけど。貴方はそれで本当に良いの?」
「ああ。ギルドよりも大事なもんがあるからな?」
そう言ってオネットは私に微笑み掛ける。
「主様。やっぱり。こいつ殺しても宜しいですか?」
ガチトーンで告げるリナーシャに私は思わず苦笑を零す。
「別に何も悪い事してないんだから。殺す必要ない
でしょ?」
「主様を口説いた時点で万死に値します。」
今にも殺しそうな勢いのリナーシャに私は溜息を吐く。
「それなら私が相手になるけど?」
「流石にそれは…」
「私と敵対する覚悟がないのなら。オネットを殺そう
などと思わない事ね?」
そう告げるとリナーシャは意気消沈する。
「ありがとな。俺の為に怒ってくれて。」
「別に良いわよ。それくらい。」
「リーシェは俺の為に色々と動いてくれている。
だから俺もそれに応えたい。」
そういつになく真剣に告げるオネットに私は喜びを
噛み締めるように微笑む。
「本当に成長したわね。」
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