15話『最後の命令』
私の言葉に白銀色の髪と瞳を持った高身長の男が
口を開く。
「流石の貴女でも。我ら全員を相手取るのはそう
容易な事ではないでしょう?」
嘲るように告げる男に私は顔を顰める。
「だから降伏しろと?」
「ええ。その方がお互いの為ですよ?」
そう言ってその男は醜悪に満ちた笑みを浮かべる。
どこまでも癇に障る男だ。
「本当に舐められたものね?」
そう言って私は魔力を開放する。
大司教7人を遥かに上回る魔力総量を開放した私に
7人の表情が引き攣る。
「洗練された凄まじい魔力。流石は我らの神と言った
所だな。」
感心するように黒髪黒目の男が告げる。
「どうしたの?私はまだ1割も出して居ないわよ?」
煽るように私は事実を口にする。私が1割以上の魔力
を開放すれば確実にここら一帯が吹き飛ぶ。
だからこそこれ以上の魔力を開放する事は出来ない。
故にここで引いてくれるなら。それに越した事はない
のだが。
「っ…人が下手に出たら調子に乗りやがって。
良いだろう?そんなに言うのならお望み通り潰して
やるよ。」
そう言って白銀髪の男は私に襲い掛かる。
それを合図に他の大司教達も行動を開始する。
「主様!!」
私の身を案じたリナーシャが加勢に入ろうと動く。
リナーシャには目もくれないあたり。
こいつらの目的は恐らく私の足止めだ。
それなら私の取る行動は一つ。
私は奴等の猛攻を凌ぎながらリナーシャに転移魔法を
発動する。
「主様。一体何を?」
「こいつらはオネットを狙ってる。だから貴女を
オネットの元に転送する。」
「待ってください。それじゃあ。主様は…」
「これが私からの最後の命令。
どうか。オネットを導いてあげて。」
その言葉を最後に私はリナーシャをオネットの元に
転送する。
これで肩の荷は降りた。
そんな息づく私を憐れむように青髪の女が告げる。
「そいつと一緒に逃げていれば良いものを。」
「逆に自分よりも格下に逃げ腰を晒す必要があると
でも?」
「いつまでその強情が持つか?見ものだな。」
不敵な笑みを浮かべながら黒髪黒目の男が告げる。
それに対し私も不敵な笑みを浮かべる。
「【終焉の大魔女】の名の元に。
汝らを終焉へと導こう。」
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