14話『終焉教』
その後朝食を食べ終えたオネットはギルドへと
出掛けて行った。
「何故?彼を行かせたんですか?」
神妙な表情でリナーシャは尋ねる。
「止めた所でどうにかなる問題じゃないからよ。」
諦めたように私は吐き捨てる。
「正直。私には彼がそれ程までの力を
秘めているとは到底思えません。」
「確かに。私達からすればあの子の存在はちっぽけな
ものでしかない。だけど。あの子の精神力ははっきり
言って異常よ。」
その言葉にリナーシャは顔を顰める。
「それは私も同意見です。現に私ですら彼の心を
折る事は叶いませんでした。」
悔しげにリナーシャは唇を噛み締める。
そんなリナーシャを横目に私は言葉を紡ぐ。
「それに加え。あの子の成長速度は常軌を逸してる。」
「ですが。私には彼の成長を感じられませんでした。」
「確かに。貴女からしてみれば些細なものかもしれない。
だけど。あの子はもう既に人間の手に負えない
次元にまで至っている。」
その言葉にリナーシャは息を呑む。
「なっ…そこまでですか?」
「ええ。しかもあの子はまだそれを自覚していない。」
その言葉にリナーシャは表情を歪ませる。
「それはかなりまずいですね?」
「それにオネットの敵は魔王だけじゃない。」
「終焉教ですか?」
【終焉教】とは終焉の大魔女たる私への 信仰を口実に。
世界各地で悪事を働いている世界最大級の犯罪組織の事で。
魔族と同様に世界の平和を脅かす存在として抹殺対象
になっている。
「ええ。だからこそオネットには今よりももっと強く
なって貰わないと困る。私が居なくとも生きていける
ように。」
その言葉の真意を理解したリナーシャは表情を悲痛に
歪ませる。
「そんなの…」
そうリナーシャが言葉を零した。
その瞬間だった。
突如として家の扉が破壊され、その拍子に家の一部が
崩壊する。
そして私は7つの膨大な魔力を感じ取る。
「ふっ…大司教全員での襲撃とは。
随分と気前が良いじゃない?」
そう言って私は不敵に微笑む。
「お前ら全員。生きて帰れると思うなよ?」
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