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邪神と狂人の異世界無双戦記  作者: 不知火 翔
第3章 侵略編
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第55話:最後の戦いの始まり

誤字報告を沢山もらったのですべて修正しておきました。

報告してくれた方ありがとうざいます。

「ゴーレム投げ大作戦……?」


 レイラが可哀そうな人を見る目で疑問を投げかけてくる。


 こいつ……!


 ちょっと名前があほらしいからって。


「いいか……。この作戦はな……」


 ゴーレム投げ大作戦。


 それは、対岸を渡るまでに敵に気付かれ攻撃を受けた場合、ミニアイアンゴーレムをオリハルコンゴーレムやアダマンタイトゴーレムが投げつけて敵の攪乱と時間稼ぎを行う作戦だ。


 オリハルコンゴーレムやアダマンタイトゴーレムは非常に重く、いくら力のある彼らでも持ち上げられない。


 だが自身より遥かに軽いミニアイアンゴーレムなら投げつけることが可能だ。


 オリハルコンゴーレムやオリハルコンゴーレム鉄塊をな投げつければそれだけで攻撃になるし、さらに対岸に投げつけられたその鉄塊もミニアイアンゴーレムなので、ちゃんと処理しなくてはならない。


 少ない行動時間で相手の大量の行動時間を奪える。


 将棋で例えるなら歩を捨てて代わりに龍を作るといった感じだろうか。


 ミニアイアンゴーレム(歩)などいくらやられてもいい。


 この作戦の肝オリハルコンゴーレムやアダマンタイトゴーレム(飛車、角)と言ったゴーレム軍の要が対岸(敵陣)に渡る(成る)ことだ。


 将棋で龍や馬ができてしまえば敵陣に残った桂や香が簡単に手に入るように、オリハルコンゴーレムやアダマンタイトゴーレムがひとたび敵陣に入り込んでしまえば、敵は総崩れになるという訳だ。


 さらに人間は夜目が効かないので、適当に敵が集まってる場所に攻撃すればいいだけの雑な攻撃で済む遠距離戦と違ってシビアな近距離戦は苦手なはず。


 ミニアイアンゴーレムは集められた人類の精鋭部隊と真正面からやりあったら時間稼ぎもまともにできないだろうが、この状況ならかなり有効な一手となる。


 ミニアイアンゴーレムはそのような捨て駒に過ぎない。


 歩は使いすぎるとたまになくなるが、悪いがこっちは10万ものミニアイアンゴーレムを持っている。


 捨て駒には事欠かない。


「……ということだ。分かったか?」


 俺がレイラにこの策について詳しく説明すると、レイラは納得した様子で……。


「なるほど。単純な作戦ではありますが、ゴーレムであること、さらに夜襲であることも活かしています。作戦名とは裏腹に有力な作戦であると言えるでしょうね」


 レイラはどうしても俺のネーミングセンスに異議があるらしい。


 ちょっとふざけただけだと言うのに。


 冗談の分からない奴め。


 まあいい。


「そういうことだ。とにかく夜襲をかけるべく、1000のスナイパーライフル装備ミニアイアンゴーレムを残して夜襲をかけるぞ」


「分かりました」


 そして数10分歩いたところで、ほんのりと暖かい光が前方にあることに気が付く。


 なるほど。


 あそこで待っているのか。


 となるとこのゴーレムの歩行音でこちらがやってきているのはバレバレだと考えた方がいいか。


「オリハルコンゴーレム及びアダマンタイトゴーレムに告ぐ! ミニアイアンゴーレムの投擲用意!」


 俺がそう命令を下すと、オリハルコンゴーレムとアダマンタイトゴーレムがちょろちょろとそこら辺をついてくるミニアイアンゴーレムを持ち上げていつでも投げられるように構える。


「そのまま高速で前進! 出来る限り近づいて投げろ!」


 ゴーレムががしゃがしゃとやかましい音を立てて一斉に走り出す。


 と同時に敵の弓矢と遠距離攻撃魔法が飛んで来る。


 ゴーレムも対抗して手に持ったミニアイアンゴーレムを投げつけた。


 バキッ、という金属の割れるような音と、人の悲鳴が同時に聞こえ、世界の命運を決める最後の戦いの幕が上がった。

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