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邪神と狂人の異世界無双戦記  作者: 不知火 翔
第3章 侵略編
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第45話:力と科学

 2時間が経過した。


 待っている間は全く落ち着けずにそわそわしていた。


 レイラもだ。


 まあそれも仕方がないだろう。


 俺の命運がかかってるんだ。


 レイラが落ち着かない理由は非常にしょうもないのが悲しいところだが。


 とにかく、もう侵入者はあと数分で来る。


 落ち着け、問題ない。


 地球の科学力を信じろ。


 俺は目を瞑り深呼吸をして待つ。


 しかし、とうとうその時は来た!


「もう後30mぐらいしかない! 準備して!」


 目を大きく見開いてモニターを注視していたレイラが突如大きな声を上げえて怒鳴る。


 俺はすぐに立ち上がる。


 とはいってもやることは大したことじゃない。


 やつらが通路の中央辺りまでやってきたところでアサルトライフル装備オリハルコンゴーレムを転移で通路の両端に送り込むだけ。


 俺もモニターに注視する。


 タイミングが重要だ。


 相手の動きは素早い。


 だがなんとか先読みして……。


「ここ!」


 侵入者のリーダーであるレイリーン・エル・ザナクロンはミニアイアンゴーレムの集団を全て処理し終わった後は必ず立ち止まって周囲を見渡す習性があることを俺はこの数時間で見抜いた。


 だからミニアイアンゴーレムの集団を倒し終わり、一度後方を確認して、前へ進みだそうとしたところで転移を使う。


 ここしかない完璧なタイミングだ!


 侵入者たちは前方に突然現れたアサルトライフル装備オリハルコンゴーレムに、布石の効果もあってかかなり驚いた様子を見せた。


 だが流石は帝国屈指の実力を持つエリート。


 すぐに戦闘態勢に入る。


 だが遅い。


 侵入者たちの武器は非常に素晴らしい品であることが素人の俺にも理解できるが、防具は全くつけていない。


 多分自分たちが傷を負うなど夢にも思っていないのだろう。


 それならば防具などただの枷に過ぎない。


 これはきっと真っ当な驕りなのだと思う。


 当然だ。


 この世界の武器でこいつらに傷を与える方法など俺には見当もつかない。


 だが、こいつらの頭にないようなふざけた武器、アサルトライフルなら装備なしのこいつらを屠るなど余裕。


 転移したアサルトライフル装備オリハルコンゴーレムは手にしたアサルトライフルをすぐさま侵入者たちに向けて放つ。


 後方にいた魔術師らしき人物が慌てて前に出て……。


「ストームシールド!」


 魔法の盾を張ろうとする。


 決まったな。


 バカだ、と俺は思った。


 まあ銃を知らないのだから仕方ない話だが、弓矢ならいざ知らずこの距離で銃を撃たれて、そこから魔法をちんたら打っていて間に合う訳がない。


 事実、魔術師がシールドを張った時、銃弾はすでにシールドの内側。


 全く間に合っていない。


 俺は緊張していた自分がバカらしいと思うほどあっさり勝負が決まり、ほっと一息つこうとした。


 しかし……。


「ダメだ! 間に合わない!」


 レイリーンは目にもとまらぬ速さで前に出ると、迫りくる銃弾を薙ぎ払うように持っていた剣を振り、銃弾を防いだ。


 銃弾を切り落としたわけではない。


 振った風圧で銃弾を止めたのだ。


「マジかよ……」


 俺はあまりの化け物ぶりに驚きの声を漏らす。


 だが……。


「「「ぐっ……!」」」


 5人が一斉にうつぶせに倒れる。


 床に広がっていく血だまり。


 侵入者たちの後方には、アサルトライフル装備オリハルコンゴーレムが5体佇んでいた。


 そう、後方にもいたアサルトライフル装備オリハルコンゴーレムの存在に気が付けなかった時点で、俺の勝利は決定していたのだ。


 こうして、紆余曲折あったが、結局はあっさり勝利となったである。

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