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邪神と狂人の異世界無双戦記  作者: 不知火 翔
第2章 防衛編
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第14話:幕開け

1000pvと1ブクマありがとうございます。

 異世界生活4日目がやってきた。


 昨日は夜遅くまで今日と言う日のために準備していたというのに、絶対に起きなければいけないという本能の叫びからかすんなりと起きることができた。


 今日は絶対にへまをやらかしてはいけない。


 命がかかっているのだから。


 今の俺の心境は関ヶ原の戦いに向かう徳川家康のようなものだろうか。


 関ヶ原の戦いにおいて、徳川家康は最初非常に不利な状況にあった。


 兵力の上では東軍7万対西軍8万と負けていて、おまけに高台を取られて陣形でも不利。


 さらに、東軍は徳川家康率いる本隊とその息子徳川秀忠率いる分隊で兵力を半分に分けた。


 その結果秀忠率いる西軍が、決戦の地関ヶ原に向かう道すがら西軍の名将真田昌幸の妨害に会い決戦の刻に間に合わないというイレギュラーに見舞われた。


 そんな圧倒的不利な状況に立たされたものの、事前に立てた謀略のおかげで、西軍の兵力のほとんどを担う四国の大大名毛利軍を無力化し、さらには東軍西軍どちらにも睨みを利かせた小高い丘に陣取る小早川秀秋を味方につけることに成功した。


 結果東軍は圧勝。


 決戦はわずか1日で幕を閉じた。


 この死闘を乗り越えて、家康は晴れて天下人になった。


 そうだ。


 これが俺の関ヶ原。


 俺の考えた罠やモンスターは完璧。


 落とし穴だけじゃやなくさらに色々な罠まで準備しておいたんだ。


 この決戦に勝利して大量のDPと自信を手に入れる!


 俺は食事を取り、ただその時を待った。


 そしてその時は、ほどなくしてやってきた。


 ざわざわと騒がしい話声。


 地を蹴る足音。


 装備品のぶつかる金属音。


 人数は音を聞いただけでも10人は軽く超えそうだ。


 だが今の俺にやれることはもうない。


 DPはほとんど使いきった。


 今はただ、腹をくくって見守るだけ。


 そしてついに侵略者たちがダンジョン内に入ってくる。


 今までみたいなカモとは違う、『本物の強者』が。


「罠はなさそうだよ」


「よし。モンスターは……」


「アイアンゴーレム」


「でもサイズが小さいな……」


 先頭を歩いていた4人組が周囲を見回す。


 それに続いて他の冒険者も入って来た。


 合計人数24人。


 複数の冒険者パーティーで合同攻略ってところか。


 面白い。


 しかも罠は無いなどと自信満々でいているが……。


 入口の洞窟にいるミニアイアンゴーレムを先頭の4人は鮮やかに屠る。


「細い通路は2列で行こう!」


 盗賊のような格好をした少女が自ら先頭を行く。


 隣に並ぶのは暗殺者か?


 だが残念。


 まずは2人だ!


「「!?」」


 突如地面が割れ、先頭にいた2人は何が起こったのか分からないといった様子で地面に飲み込まれていく。


「カァッ!」


「グフッ!」


 そして2人は見事に穴の底の針ゴーレムに刺さって死んだ。


 その死に方は、あまりにあっけないものだった。


「き、気をつけろ! 落とし穴だ!」


 その後ろを歩いていた魔法使いと思われる青年が、この光景が見えてない後方の冒険者に慌てて声をかける。


 流石はベテラン。


 仲間の死にも取り乱しすぎてない。


 まあ恐怖とショックで声はかなり上擦っていたようだが。


 うん、初動はいい感じだね。


 そしたら……。


 洞窟の入り口の端の方に寄せておいた小棘球ストーンゴーレムを一気に背後から襲わせる。


 その数100を超える!


 落とし穴の力で手に入れた冒険者集団の中に広がる混乱というアドバンテージ。


 このチャンスを逃さず畳みかける!


 さらに正面からもだ!


 俺は休憩所の手前にミニアイアンゴーレムを転移させた。


 その数20。


 ここで一気に数を減らす!

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