遊戯
最近Fischer'sさんの動画を観まくって笑い転げている友毅(佳蓮)です。
今回はなんだかよく分からない終わり方(?)をしています。part1と思って頂けるとありがたいです`・ω・
ある日の夕方、セグはパーカーにジーパンという服を着て出掛けようとしていた。
「セグぅ〜、そんな格好でどこに行くの〜?」
「あれ、今朝言わなかったっけ。今日はカジノの手伝いに行くって」
「聞いてないよぉ…」
「帰るのは昼になるけど、大人しく待ってるんだよ?」
「……」(・ω・`)彡プィ
「おいこら」( ^ω^)
シグはよくセグの留守中、寂しいという理由で拗ねてしまうのだ。
「何かあったらすぐにニケに言う事。わかった?」
「いえっさーであります!」(`・ω・´)/
「うわぁ…すっごい心配……。じゃあ行ってくるから」
「行ってらっしゃぁ〜い」
こうして店を出ると、マスクと帽子と眼鏡を着用した。一応、巷ではセグの名前をと顔知らない者はいない。その為、素顔で外出すると多くの女性ファンに擦り寄られてしまう。
(どうやってカジノに行くんだっけ…。オーナーに迎えに来てもらえば良かったかも)
地図と端末を頼りにカジノ街まで歩く。しばらくすると、颯爽と立ち並ぶカジノ街に出た。
(オーナーどこだよ!?電話したいところだけど…ここであの人の名前を出す訳にもなぁ……)
「ちょっとそこの君」(。・ω・)σ゛ツンツン
「はい?何でしょう…ヘァッ!
コルs((モガッ」
「こら、今ここで私の名前を出すのは駄目なことぐらい君が一番解っているだろう?」
「はは…」
この男は、カジノ『MILLION Dollar Dreamin’』のオーナーであるコルスト・カーライフである。
一見ダンディな大人に見えるが、実年齢は28歳で身長も179cmと微妙。
「あと君、結構目立ってるよ。この街でその恰好は…」
「あ、あの……わかったのでとりあえずお店行きませんか?凄い見られてます」
そうしてようやく目的地であるカジノに着いた。入口に居たスタッフに少し驚かれてしまった。普通、こんな格好でカジノに来る人はいない。しかし何故かセグだと伝えると、納得したような顔をした。
「じゃあそこの更衣室に服置いてあるから、それ着たら裏口からバーの方に来てね」
「あーい」( ^ω^)
更衣室に入ると、パーカーやジーパンを脱ぎ、置いてあるディーラースーツを着た。そして髪をいつもの低い位置ではなく、高い位置で結ぶ。横を黒の髪留めで留め、白い手袋をはめた。
「準備完了ゥ!」
踵が少し高い靴を鳴らし、更衣室を後にする。今この状態で賭けの中に入ると、大変な事になるので裏口から入る。
「や、コルストさん。さっきはどうも」
「次からはパーカーにジーンズじゃなくて、せめてスーツにマントにしてね。変に目立たれても困るから」
「いやぁー、外套は熱苦しくて嫌なんですよ」
ケタケタと笑うセグ。そこに、同じディーラーのハーディ・クラノスが来た。
「よォセグ!久しぶりだなァ、元気にやってるか?次来る時はシグちゃんも連れてきてくれよ」
「なーんで君の為に僕の可愛い妹をこんな場所に連れて来なきゃいけないのさ」
「えー」(´Д` )
「まぁ、あの娘は歌も上手いし接客もプロ並みだ。偶には手伝いに来てもらいたいな」
「コルストさんまでそういう事言う」(´◉ω◉`)
「ハッハッハ!ここの野郎共は皆シグちゃんが好きなんだよ」
「貴様にはやらんぞ」( ^ω^)
他愛もない話をしていると、コルストを呼ぶ声が聞こえた。多分カウンター担当の人だろう。
「オーナー!そろそろバーの方に戻って来てください。女性達が押し詰めてます」
「わかった、今行く。じゃあお2人は静かに中に入ってね。2人が今日来ることは知らされてないから」
そう言うとさっさと戻ってしまった。残るのはセグとハーディのみ。
「出たよ。コルストさんの謎の秘密主義。知らさないから大騒ぎになるんじゃないか」
「まったくその通りだよ。いやー、でもイケメンも大変だねェ」
「…………」(;´'-'`)ウワァ
「いや、そんな目で見るなよ」
「じゃあイケメンな君が先に会場に入れば?」
「何でだよ。そこはいつも通りにじゃんけんだろ」
「やだ!ここ四連続で僕が先に入ってるから絶対にやだ!」
「それはお前の運が悪いからだろ!今回も負けるのが怖いのかァ?」( •´∀•` )
「おっしゃ受けて立つ」( ^ω^)
(ちょろいちょろい(´・∀・`)ヘッ)
簡単に挑発に乗ってしまうセグ。しかし、案の定セグが負けてしまう訳で…
「チッ、おら行くぞおらァ!!」(。-`ω´-)
「はっはっはっはっ」
セグはゆっくりとバーの扉を開け、気付かれない様にそっと中に入る。普段ならここで気付かれる事もあるが、今回は違った。何やら別の事で盛り上がっているらしい。
コルストに訊こうと思ったが、彼は接客で忙しかった。
「うわ…何であんな盛り上がってんだ?」
「解んないよ。僕が訊きたいくらいだね」
「あら、いらしてたのね」
「あ、こんばんは姐さん」
「うふふ、久しぶりねセグちゃん」
彼女はニーシャ・ナタリア。ここのマドンナだ。彼女の美しさを例えるなら、ブラックダイヤモンドだ。何色にも染まらず、しかしとても輝いていて美しい。
シグとはまた違う美しさだ。
「今日も一段と綺麗だな、二ー」
「ここではそう呼ばないでって、何度も言ってるじゃないのよ」
この2人は恋人同士にある。しかしそれは表沙汰にはなっておらず、裏の人間だけの秘密だ。
「ところで姐さん。あの盛り上がりは何だい?」
「あれはね、最近通うようになった若い子なのよ。ここのNo.4を欺いたり、マドンナ見習いの娘達を口説いたりして…。私も何度も口説かれてるのよ。まぁ、向こうは王族の子らしいから払いは良いのよね」
「うわぁ、王族とかもここに来るんだね。でも偶には外からゲームを観戦するのも良いかも」
「何言ってんだセグ。お前が行かないで誰が行くんだよ」
「はぁ!?それなら君が行きなよハーディ」
セグの声が大きく響いたのか、ボードを囲んでいた人達が一斉に振り返った。そして黄色い声が飛び交う。
「キャーッ!セグとハーディじゃない!今日来てたの〜?」
「相変わらずかっこいいわぁ…!」
「ゲームしましょうよぉ!」
「あーああ、墓穴掘ったな」
「嘘だろ」(´°ω°)
ニーシャもいるせいか、男性も混じって駆け寄ってきた。その様子はまるで飴に群がる蟻のようで、飴の立場にあるセグはいつも通りの甘い声で話す。
「久しぶり、今日は少し手伝いに来ただけだからあんまり長いゲームは出来ないよ?」
「おいおい、帰るのは明日の昼だ。存分に楽しんでこうじゃねェか」
「うふふ、後で美味しいカクテルを淹れて頂戴ね」
半強制的にボードへと連れられた。そんな2人を見て、1人だけ不愉快そうにしていた。
「おやお客さん、不愉快そうにしてどうしたんですか?」
そう笑う背の高いディーラーはダリアス・アーディス。ここのNo.5だ。
「いや、さっきまで俺の事で騒いでた奴らが急に向こうに行ったもんで吃驚しただけだ。続けるぞ」
「畏まりました」
丁寧にセットされた鮮やかな赤髪をクシャッと掻き上げ、ゲームを再開した。
「んで、幾ら賭けるんだい?」
「まずは$30000からにしようかしら」
「これまた凄い金額を賭けるね。良いのかなあ?そんなに僕に賭けたりして、後で悔やむのは君だからね」
「うふふ。でも、私も賭けるからには全力でいくわよ」
「これまた美人な女性にゲームを仕掛けられたもんだなァ。俺、君の悔しがる顔見てみたいかも」
「あらぁ、そんな事言っちゃう?私もハーディの悔しがる顔見てみたいわぁ」
やはり様子を見て不機嫌そうな顔をする男。手に持っていたトランプを乱暴に出すと、ダリアスは勝ち誇った顔をした。
「お客さん、随分と不機嫌そうですね。ちなみにこの賭け、私の勝ちですよ。3勝1敗ですね」
「チッ!ったく、あの2人は何なんだ」
「偶に手伝いとして来る方です。お2人共強いですよ。私も勝った事はありません。ここのNo.3、No.2、No.1も勝った事が無いのです」
「へぇ…、少し遊んでみたくなったな」
そう言って笑った彼の眼は、セグと同じ色をしていた。
___
「んもー!セグったらイカサマしてない?」
セグ「してないよ〜、する訳ないじゃないか。僕は何時でも誰でも真剣勝負だよ」
「んー!やっぱり勝てないわぁ…」
「君面白いねェ!全部顔に出ていたよ」
いとも簡単に勝ってしまった2人。タイミングを見計らってこちらに向かってくる彼。
「キャ-、フェーシス様が通るから道開けなきゃ!」
(フェーシス…?)
多くの女性の間から歩いてくる。ふと見覚えのある顔を前にするが、セグは思い出せない。ハーディの方は初対面のようだ。
「こんばんは、ミスタセグとミスタハーディ。良ければ俺と一戦どうでしょう」
「おやおや、王族の方に勝負を仕掛けられるとは、光栄ですなァ。だけどどっちと戦うんです?2対1は流石に…」
「ここは威勢を吐いて2対1と言いたいところだが…、2対1は俺も不公平だと思うよ。だからどちらかと戦いたい」
「どうするセグ。お前先にやるか?」
「えー…」(・д・`)ヤダ
「じゃあミスタハーディ、先にどうです?」
「あ、ああ、まずは俺が相手か」
ハーディはそう言うとボードの前に立った。一方フェーシスは、ボードを挟んで向かい合わせに座る。
効率よくトランプを配るハーディ。手札を5枚用意すると、ゲームは始まった。
ヒェッ…
早く次の話を書きたいんですけどなかなかうまくいきません( -᷄ ω -᷅ )
てか新キャラ多いですね。誰だっけ、あの赤髪王子←
ああ、フェーシスさんですね。あのキャラ個人的にはあんま好みではないです(◉∀◉)
それでは(_・ω・)_バァイ…