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SS  作者: 友毅
3/4

新芽

バスの中で酔いながら書きました。うっぷ←

今回は新しい女の子がSSに就職(?)します。さて、どの様な子なのでしょうか。ご自分でお確かめになる方が良さそうですよ。



夜が終わり、朝が来る。


「セグ、ここで寝たら風邪ひくよ」


彼はセグと同じバーテンダーのニケ。開店当時からずっと働いている。2人の兄のような存在であり、セグの恋人。


「寝てないし。ただ突っ伏して目を瞑ってただけだし」


「それを寝てるって言うんだよ」


仕事が夜中になってしまう為、昼間はどうしても眠くなる。カウンターに突っ伏し、うだうだと屁理屈を零すセグ。


「片付けだってまだだし、ジンとダイキリ切らしてるんでしょ。買ってきなよ」


「なんで僕なのさ。ニケが行けばいいじゃないか」


「アンタは酒屋のニックさんのお気に入りだろ。少しはオマケしてもらえるんじゃないか?」


「疲れた……マダムの相手疲れた…

ニックさんはいいけど奥さんの方が苦手…」


「帰ってくる頃にはミリオン・ダラーが出来てるから」


「行ってきます」キリッ


セグはニケが淹れたミリオン・ダラーが好きなのだ。しかし、ニケは滅多には淹れてくれない。だからこうして本人から淹れると言われると、自然と言う事を聞くのだ。


(フッ、チョロイ)



_____


「結構オマケしてもらっちゃった…

ふぁ~、眠ー……ん?」


酒屋の帰り、欠伸をしながら歩いていると、この時間には珍しく少女が一人ふらつきながら歩いていた。


「大丈夫?女の子が一人でこんな所歩いてたら襲われちゃうよ」


「あ、だ、大丈夫……です…」


「大丈夫じゃないよ。着いて来て、こんな子ほっとけない。一旦僕の店においで」


そう言って半ば無理矢理手を引いた。何せ今の時期は秋。朝方はまだ夜の冷えが残っている。そんな中、肩の出ているワンピースを着ているというのは明らかに不自然だった。


「おかえr…セグお前誘拐犯にでもなったつもりか?」


「一人で歩いてたから保護したんだよボケ」


「あ、あの……大丈夫…ですから……」


「そんな格好でこんな時間に一人で歩いてたら襲われるよ。酒に呑まれた男共がそこら中彷徨いてるんだから」


心配する様な顔つきでタオルケットを掛ける。身体は冷えきっていて、微小だが震えてもいる。


「まぁ、確かに今の時間帯だとこの辺には酒屋帰りの人がいるだろうな」


「家族とかいる?」


「いえ…私一人です……」


「どこに住んでるの?送ってくよ」


「えっと……その…」


「そのワッペン、もしかして風俗の[CHE.R.RY GiRL]?」


その名前を聞いた瞬間、少女は黙り込んでしまった。そして2人は悟った。

CHE.R.RY GiRLとは、この国で問題になっている主に風俗商売を中心とした大きな組織の事だ。基本、所属がバレたら即逮捕の犯罪組織。


「だとしたらすぐには帰せないんだよな」


「え……」


「あそこは色んな意味で過激だからねー。薬に手ェ出してる人もいるみたいだし」


「わ、私は下っ端なので犯罪には手を染めていません…」


「売春自体が犯罪だけどね」


「ごめんなさい…は、早く帰らないと叱られるので…」


「見逃してくれと」


ニケの突き刺さるようなアールグレイの眼で見詰められる。その恐怖に言葉が詰まる。


「っ……」


「じゃあさ、見逃す代わりに売春なんて辞めてうちで働きなよ」(眠気MAX)


突然言い出すセグ。その言葉に驚きを隠せないニケと少女。眠気が非常にMAXに近い状態のセグを止められる者は、今のところ存在しない。


「セグ、お前何言ってんの?」


「だってうちはいつも人手不足じゃないか。だから代わりに働いてもらうんだよ。そうすればこの子も救われるし」


「え、えっと……」


「……シグ呼んでくる」


ニケは眼鏡を掛け直すと、小走りでシグを呼びに行った。


__


「ねぇ、CHE.R.RY GiRLの娘が働くって本当?」


「僕が嘘言ったことある?」


「………

貴女はここで働く気はあるの?」


「わ、私は………」


少し口篭る。彼女の中で何かが渦巻いていた。今ここで自分の組織を裏切る様な事をしたら、一体どうなるか。けれどもうあんな暮らしはしたくない。


「少なくとも、今の生活より良い生活が出来るわよ。どうする?」


「………ここで、働きます…」


そう確かに言った。今までの苦痛が彼女の背中を押したのだった。声に力はなくとも、非合理的な組織を抜けるという決意は変わらない。


「じゃ、今日からよろしくね。僕はセグ、君は?」


「カリンと言います。よろしくお願いします」


「よろしく!私はシグ、セグの双子の妹よ」


「俺はニケ。あまり気乗りしないがよろしく」


こうして、新芽がSSに生えた。


____

セグ(ねーニケ、僕のミリオン・ダラーは?眠いの我慢してお酒買ってきたんだから、作ってあるよね??)


ニケ(………作ってない)


セグ(ちょっとテメェ表出ろや。貴様のその眼鏡に指紋を大量に付けてやる)


ニケ(フッ、子供かよ)



第三章END

カリンちゃんでした!てかセグさん強引でしたね。無理矢理感半端ないです(´^ω^`)ワロチ

実はこれ、メモ帳に書いたものをそのままコピペしてるんですよ。それを少しずつ修正してる感じです。

あと、ニケさんちゃっかり初登場でしたね。ちなみに、双子は25歳。ニケさんは30歳。カリンちゃんは17歳です。若いですね~(年寄り)。うふふ←

それでは(_・ω・)_バァイ…

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