微笑みのその先は。《セレン視点》
我がカスティール家は、武家として国に仕えている。
母も王妃護衛の任を務め、父は近衛団長として、王を守護する立場だった。
セレンの姉二人も王妃付きとなった。
姉達と同じく、セレンも近衛に所属しても良かったのだが、セレンには希望の所属があった。
幼い頃、父の職場に忘れ物を届けに行く途中、馬車が暴漢に襲われた。
我が一族の護衛は、選りすぐりの精鋭。
暴漢如きに普段なら遅れはとらない。
だが、数が多かったうえ、セレンが不用意に出てしまった。セレンは襲われかけたが、窮地のセレンを救った騎士が居た。
騎士団警備部隊の視察途中に、偶然通りすがった騎士。
騎士団所属の中流貴族出身。
威風堂々を身体で表した体躯。
骨格がはっきりし、厳つい顔付きは、悪漢より迫力があった。
「とうさま、危ないところを助けてくれたかたは?」
「ああ、騎士団2番隊の隊長らしい。実力も高い。昇級も早いだろうな」
セレンの礼もあるから、口添えはしておこう。と、伯爵は呟いた。
「とうさま、名前は?わたくしの命のおんじんの名をおしえて下さいませんか?」
「おぉ、そうだな。彼は、騎士団2番隊隊長ブランブル・サルファーだ」
これが、セレン5歳、ブランブル31歳の出会いだった。
セレンは姉達と身体を鍛え、剣の腕を磨き、日々精進する。
ーー目的の為に。
揺るがない意志で。
血の滲む思いで、剣技を磨き、騎士団に入った。
親の七光りだと思われるのだけは避けたかったから。
入隊式で見た、山吹色の髪と栗色の瞳。
あの時と変わらない、筋骨隆々な体躯。
あの人に近づくため、日々精進した。
入隊はした。
あとは、隣に立つ為に何をするか。
セレンの頬は薄っすら朱を引き、微笑んだ。
それはそれは、美人なセレンの……
天使の微笑みか、
捕食者の笑みか。
セレンの片思いの相手はリラが言った人でした。
リラは適当に言ってますが(^_^;)
本編は話を詰めたので、セレンの性格を書ききれてないですね(-_-;)
2017.4.7誤字修正




