2 ニャンコと授業と髪の毛と
短いです。すみません。
今日の午後はシャルトと騎士団の図書館で魔術知識の勉強になった。
魔術師団に行くのは、部外者の私は気がひけるので騎士団の図書館を借りている。
前にシャルトと約束した魔術講師の授業を受けている。
私の頭の中にある知識を、私自身が知識として身に付ける為だ。
リアンの知識が “なんとなく頭に浮かぶ” では無く明確に引き出す為には知っているのが一番だ。
古代語で書かれた術式を一つ一つ教えて貰う。
単語は辞書や書物を調べれば分かる。文法や形式などの制約を教えて貰った。
他にも精霊四元素の、火、地、風、水について聞いたりした。
私はややこしい術式を日本語に書き換えて紙に覚え書きをしていく。
「昔はもっと術式が大変でコレでも簡略された方なんですよ」
シャルトは昔の術式の資料を出して私に見せてくれた。
大きな布に丸い陣を書き複雑な紋様と文字らしきものが描かれている。
「これを持ち歩いていたのですから今では大分簡略化したんですよ。その場で術式を書くのも時間がかかりますからね。書いた物を持ち歩いてましたが嵩張って大変でしたでしょうね」
私は見本で出された1m四方位の、風の術式が書かれた布を眺めた。
同じ風の術式のリボンもありそれは1m位で、二つを見比べる。
「うーん。ショートカットとか略語とか使えればいいのに」
そう言うと私は紙に日本語で
風精霊 小出力 と紙に書く。
シャルトは私が書いた文字を見ると興味ありげに見つめている。私はシャルトに風と精霊と小と出と力の漢字説明をした。
シャルトは私が書いた漢字が気に入った様で、良かったら。と書いた紙を渡した。
後はひたすら術式をシャルトに教えて貰い、私は受験を思い出し苦笑いをした。
久し振りに脳味噌を動かし頭の痛い私を見てシャルトはくすくす笑っていた。
*
陽気の良い季節になり最近は少し暑く感じる日が続く。
私はシャルトと休憩の為騎士団の休憩室に向かうと先に休んでいたセレンとお喋りになった。
セレンと服や仕事や色々と話していたが髪の毛の話しになった。
「セレンの髪の色は綺麗な色だね」
「そう?色が濃い方がドレス映えするからリラの方がいいわよ?」
「えー。黒髪の民族だから憧れるよ」
「セレンの名前も髪色からきてますからね」
セレンと髪の毛の話をしているとシャルトから色について補足してくれた。
「名前?セレンの?」
「そう。セレンは月って意味なのよ」
「確かに髪の毛の色が月の色だ。素敵な名前です」
「名前負けしてないといいけど?」
「大丈夫。セレンは素敵です」
褒めても何もないわよ?とセレンがはにかみ私と笑い合っていた。
「セレンが月で、リラが夜の空で対のようですね」
シャルトがお茶を飲みながら私達の会話に加わるとセレンと私を交互に見比べていた。
(あっちの世界でもセレンはギリシャ語で月だったなぁ)
ギリシャ語は詳しく知らないけど、会社の近所の喫茶店の店名がセレンだったから知ってただけ。共通単語は世界にもあるし、異世界にもあるんだなあと元の世界に暫し思いを馳せた。
「セレンはどこで髪を切っているの?」
「私は屋敷で切って貰っているわよ。リラは髪を切りたいの?」
私は髪の毛事情で気になった事をセレンに聞いた。
「暑くなるから切ろうかと思って」
肩くらい?と私は自分の髪を弄りながら切る長さを指した。
「ええ?そんな短いの駄目よ?」
「リラは修道女にでもなるつもりですか!?」
二人の反応に驚きつつも修道女と言う単語に私は反応する。
「それもいいかも。迷惑かけなくて」
修道女なら神殿から離れないから人に迷惑かけなくていいかも?と呟き。
「リラ。切っちゃ駄目よ?髪が結い上げられないでしょ?」
「リラ。迷惑などありません。神殿行きなんて全力で阻止しますよ?」
セレンとシャルトの全力否定の迫力に押されつつも、せめてコレくらい。と肩下を指す。
二人から納得しない目線で見つめられ、じゃあコレくらい?と胸元くらいを指した。
……結局、私の髪の長さはセレンとシャルトの妥協案で胸下あたりのセミロングくらいに指定された。
洗うの面倒だから切りたかったのに自由に切れないとは……理不尽だ。
(作者的に)セレンの名前の由来は本来違いますf^_^;
登場人物や国の名前をつけるのが苦手なので、猫の種類で付けてます。
セイシェルワ→イシェルワ国
セレンゲティ→セレン
シャルトリュー→シャルト
→トリュー
シーニアだけ何故かアビシニアンのシニアを抜き出してシーニアにしたのか未だに思い出せない。自分でも忘れたわ(~_~;)




