1 ニャンコと散歩と
二部は短い話が続くと思います。すみませんm(__)m
和やかな昼下がり。
昼寝するには丁度いい。
私は塀を乗り越え屋根に登ると寝そべった。
『ゥニャーーーーーーン』
手と足?前脚と後脚?をノビーーーっと伸ばし、機嫌よく尻尾を左右にペシんペシんと揺らす。
『クワァーーーーッ』
大きく欠伸をすると柔らかな日差しの中、私は暫し惰眠を貪った。
*
昼はとうに過ぎ私は急いで6番隊の部屋のドアを開けた。
「遅いぞ」
開口一番ディルムンに叱られた。
私は肩を落とし、すみません。と頭を下げて謝った。
今日はディルムンが午前中不在で仕事が午後からとなった。
私は空いた時間に獣化術で猫化すると息抜きに屋根で昼寝をしていた。
そこまでは良かった。
帰り途中にシーニアに捕まってしまったのが問題だった。
「エレだーー!」
呼び声に止まってしまったのが運の尽き。
シーニアに捕まり抱き締められた。
『二゛ャーーーーーーッ!』
(いやーーーーーーーん!)
テシテシテシテシ!
シーニアの顔に肉球パンチを繰り出すも嬉しそうな顔をしている。
「リラのエレは久し振りだーーーー!」
抱き締め顔を寄せるシーニアの頬を前脚で押し退けるも、それにスリスリするシーニアはやはり猫好き、手を緩めない。
いつも見つからない様に部屋に戻るのに昼寝し過ぎて近道したのがよくなかった。
シーニアに捕まり抱き締められ、この窮地をどう抜けるか……。
シーニアの大きな手に捕まり抜け出す事も出来ず項垂れ訴える様に困り顔で半目で見上げる。
「はーー。その顔可愛い〜」
垂れ目気味な目がさらに下がり目に顔も緩み、語尾にハートが付いていそうな声だ。
訴える表情が無理なら実力行使。
私は、にゅっ。っと爪を出しシーニアの眼前に突き出し睨んで凄む。
『二゛ャ゛ァ゛ーーーーーーー』
(は、な、せ ーーーーーーー)
私の威嚇に気が付いたシーニアは笑いながら私から離れる。だが離してはいない。顔が離れただけで手を離してくれない。
仕方なく、最終手段。
かぷりっ。
シーニアの手首に甘噛みすれば目を見開かれた。
『フシャーーーーーーーーッ』
(も゛ぉーーーーーーーーっ)
私の剣幕にやっと気が付いたシーニアは、ごめんごめん。と謝りながらしゃがみ込み私を下に降ろした。
私は座って尻尾で地面をタシン!タシン!と叩きシーニアを半目で睨み不満を表した。
「ごめんね?」
済まなそうな顔をして私を見るシーニアに、フーッ。と一息付くと尻尾でシーニアに噛み付いた手首を撫でひと鳴きした。
『ニャー』
(ごめんね)
私はシーニアの足元をスルリと擦り寄り歩き出した。
「リラ行っちゃうの?」
『ニャ』
(うん)
シーニアは残念そうにしているが私は急いでいるのだ!
私はダッシュで宿舎に向かい解除し、着替えると6番隊に走った。
「遅い分、残業になるぞ」
ディルムンは容赦なく言い放ち私はゲンナリして席に座った。
(シーニアの馬鹿ーーーーーー!!)




