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ニャンコと私と異世界と  作者: たちばな樹
第一部
21/85

18 ニャンコと狂奔と



ーーリラが攫われた。



ブランブルは勢力をあげて捜索を命じた。

「一度ならず二度までも…このままじゃ騎士の名折れだ。必ず探して助け出せ」


この所、毎回合同練習の時は平穏に過ぎ油断をしていた。

またも不在時に誘拐された事でブランブルの闘争心に火を付けた。状況確認を宿舎の守衛や出入りの人間を徹底的に洗った。それらの人物の背後まで。

警備部隊のセレンが市街捜査指示を出し、国境警備部隊に国境付近にも通達する様に手配をした。ディルムンは王宮を探りに向かう。保安部隊でもあり裏では諜報部でもあるドウェルも調査に動いている。


シャルトはリラの魔力の追跡を開始するもピアスの反応が無く困難な様だ。だがシャルトには言える事があるのでそれをブランブルに伝えた。


自分の結界パターンを熟知して破れる人間は、魔術師団団長、副団長、第1部隊隊長、2部隊隊長くらいしか居ないはずだ。と。


シャルトは魔術士団に戻り当日の動きを探ろうとしたがドウェルに止められた。

「お前は目を付けられている。動けば逆に気取られる」

こちらで裏が動いているから待て。とドウェルに諭され、シャルトも、不本意だが確かにそうだ。と納得するしかなかった。


シャルトは他の自分にできる事を考え次に移る。

彼女の魔力は強い。

それを探索する術式を作る。

シャルトは研究室に戻り作業に没頭した。



上がる情報を精査し纏めていくブランブル。

宿舎の室内を調べたらベランダの手すりに擦った跡があったと報告が入った。バーマンからは宿舎の周りを歩く者がいた。新しく入った料理場の人間が直ぐに辞め足取り掴めず。との情報を。ドウェルから入った情報では、魔術師団団長、副団長、2部隊隊長に動きは無し。1部隊隊長に頻繁に人の出入りあり。調査中。目星を付けた人物の別荘、その人物の関係者の別荘や建物も探る様に指示を出した。

末端の子飼いまで調べるには時間がかかる。

あとは情報収集待ち時間との勝負だ。




2日目に報告がきた。


「動きあり」


魔術師団第1部隊隊長キムリが宰相セルカークと接触した。




**********




王宮内宰相室に魔術師団第1部隊隊長キムリが入室した。

恭しく膝を曲げて礼を執る。


セルカークは書類を持ったままキムリに目を向ける事もなく手を振り礼を解かせるとおもむろに話しをする。

「娘は起きたか?」

「まだ薬が抜けていない様で」

「そうか」

セルカークは持っていた書類を置くとキムリに向き疑わしげな顔でセルカークはキムリに問う。

「本当にあの娘が獣化に関わっているのだな?」

「騎士団から出さず隔離し、小娘一人に固執する事が確証であると言わざるを得ないかと」

「確かか?」

「あの娘が来てからシャルトを騎士団に引き込み、その後シャルトは獣化術を調べ始めました。しかもあの娘は高い魔力の持ち主でもあります。シャルトが獣化術の先の真実を知らぬはずは無く、十中八九は当たりかと」

「成る程な。任せるぞ?私は後宮で話しを渡しておく。万事あのお方のご随意に添うようにな」

「はっ」


キムリは退室し王宮を去り屋敷に戻った。



キムリは指示を書いた紙を術式に置き、術を起動させ陣が光ると手紙は消えた。


( 送った手紙の指示通りに動いてくれれば良いが…… )


前回は尻尾を掴まれぬ様に末端の子飼いを使ったため失敗している。足取りを掴ませないための使い捨て要員では大して役に立たない。今回雇った者達が指示通りに動くのか気掛かりな要因だ。


キムリは眉間に皺を寄せると椅子に座り祈る様に天を仰いだ。


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