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ニャンコと私と異世界と  作者: たちばな樹
第一部
2/85

2 ニャンコと私と転落と


ある夜、私は仕事帰りに猫の鳴き声に気が付き、周りを見回した。



高い木の梢で猫が鳴いてるのが月明かりで分かった。





ナオォォーーーーーーーーン






鳴き声が、泣いている様な切ない鳴き声だった。




木高い木の上の猫=降りれない。と思い、私は救出に向かう。トレッキングで野山を動き回っている私には木登りは楽勝。ジムでボルダリングもやっていたがこんな所で役に立つとは。とスルスルと木に登った。


今宵は満月。街灯も少しあるが月明かりが木を照らし枝ぶりも良くわかる。


( ストレッチのパンツスーツで良かった。枝ぶり良いから登りやすくて助かる )

などと思いながら私は猫の所まで登る。


猫は近づいた私を身動ぎせず眺めている。手を出せば大人しく抱えられた。


( 暴れられなくて良かった )

これで助けられるーー

そう思い私は梢から下がった。



ここら辺は山の斜面を開発して住宅地を作っている。

眼下に広がる段々な街並み。

それなりに高く、見晴らしが良い。この木がある地面も開発中の空き地のひとつだ。が、この木が生えているのは斜面の端。眼下にはコンクリートの急な斜面とアスファルトの道路。木の上ともあり高さにして優に20mは超えている。


( 落ちたらマズイねぇ )

なんて考えてたら、







ー折れたー








折れた瞬間、葉を見た。

遅かったのだ、気がつくのが。





( この木は柿の木だ! )






〈 柿の木は折れやすいから登らない 〉




小さい頃から言われてたのに!


( あぁ、走馬燈ってあるのかなぁ…… )



なんて思いながら落下し意識が飛んだ…………

その時、抱いていた猫が光った様な気がした……………

















闇の中…………揺れる光






朧げな意識の中で

微睡みの中で夢を見る



掠れる記憶



揺れる光に手を伸ばし…………………




光に包まれた……………………………………………
















気が付くと私は何処かに寝かされいた。

視界が低いので床に寝かされているのが分かる。石畳みにふかふかの絨毯が敷かれクッションの上に寝ている様で私は起き上がろうとしたが動きにくい。身体がギシギシする。


私は、ふと視線を下げるとモフモフな毛並みの足が見えた。黒い毛並みのモフモフ………。

私が動かすと動く。


うん。

自分で動かした。


手をニギニギ開閉すると肉球付きニャンコの手がワキワキしてる………………


って………………………………?




『ウ二゛ャァァァーーーーーー!? 』

( 何ニャコレーーーーーーーー!? )




鳴き声に気が付き人が来る。


「お?気が付いたか?早く元気になれよ」

大きな手に優しく撫でられて、疲れからか私はまた眠りに付いた。






そう私は猫になった様だ。



**********




今日も私はニャンコのままで、いつもと変わらない。



ただチョット違うのは宿舎の中がバタバタしている気がする?



私は宿舎の中を覗くと慌てふためきながら走り回る人が目に入った。


( ん?この人知ってる。宿舎にある談話室でよく仲間と集まってお喋りしてる。このメンバーはおつまみくれるから覚えてるわ )


この人は4番隊のメンバーだ。シーニアの隊の人間だから私とも接点がありよく撫でてくれる。


( たしかハバリさんだったかな?)


この人の行動パターンは……

馬小屋の納屋で昼寝か、敷地外れの木陰で居眠りか?訓練所の倉庫でサボっているか?


私が何故この人が分かるのか?

何故なら凄いヒゲ顔なのだ。遠くから見ても判別できるくらい。日本では御目に掛からないインパクトが強い髭顔なのだ。確実に二度見するレベルだ。


一通り思い当たる所に行くとやはり書類があった。訓練所の倉庫。サボって昼寝してたなハバリさん。

道具の下に落ちてた書類を下から引っ張り出してこっそり運び通路の近くに放置した。


後に、4番隊隊長であるシーニアがその書類を受け取った。汚れと、小さな穴がいくつかある書類。



( 気がつかれないと良いんだけど……… )



その日の夜、私はシーニアにメチャ撫でされ逃げ回るというジャレ合いで夜が更けた。


疲れて眠った私をシーニアは膝に乗せ丁寧に櫛で梳かしていた。



2016.12.4誤字脱字改稿

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