目の前での死
一時間後・・
「さて、真太郎。行くぞ。」
「うん。ちなみに喨太。」
「ん?何だ?」
「スキル何にした?」
「片手剣スキルにした」
「へー。俺は両手剣だよ。」
チヂヂヂヂッ
「おー。何か気持ち悪。」
「じゃあ、お先に」
チヂヂヂヂップツンッ
「俺も」
チヂヂヂヂップツンッ
「おー!スッゲー!」
見た時に驚かない者は少ない。なぜなら、町はかなり広く、現実世界のようにNPCなどが、歩いてたり話したりしているのだから。
「さっさと武器とか買わねぇと、金は・・どうすれば見れるんだ?」
「自分のアンダーウェアのポケットにあるぞ。」
「うわあああぁぁ!」
「どうした?」
「いきなり話しかけんなよ。って誰だ?」
「名前を聞くときはまず、自分からだ。」
「ああ。俺は喨太」
「私はα班隊長ガーネリアだ。今後よろしく頼む。」
「おう!ってα班隊長?何そのα班って」
「α班はクリア団の一つの班。このゲームをクリアする事を目標にして、大人数で行動、戦闘をする。α班、β班、γ班、Σ班、x班の五つの班に別れている。」
「へー。頑張ってくれよ。ガーネリア。」
「ああ。ちなみに単刀直入に聞くがクリア団に入らないか?」
「・・は?」
「我らクリア団に入らないか?」
「クリア団か・・気が向いたら入ることにするよ。」
「ああ。ならIDアドレス交換をしておこう。いつでも連絡できる。」
「わかった。このカードか?」
「そう。それはアバターカード。このゲームに生きるにはそれがとても大切だ。無くさないように。」
「りょーかーい。ちなみにアドレスはどうやって交換するんだ?」
「カードを貸してくれ。」
「ほい」
「・・・・よし!完了だ。じゃあ、またどこかで。」
「ああ!またな」
「えーと、武器屋はここか。」
「いらっしゃい。」
「えーと、武器高いな。ちょっと防具屋見てから考えるか。」
「隣か」
「いらっしゃい。」
「えーと、レザーでいいか。そうなると・・・・」
「ありがとー。」
「結局レザーマントと回復薬5個武器はカッターナイフか・・まあ外出てみるか」
スタスタと歩き立ち止まる
「うぉーー。」
外は今までいた町がウソのように見えるほど緑に染まっていた。
「森か・・ゾンビがどこから来るか注意しないと・・」
数時間ほどがたち喨太もゾンビを倒すのが上手くなってきていた。そして
「だッ誰か!!!助けて~!」
「ん!行くしかない!」
声の方へ走り出す
「大丈夫か!」
「助けて!こいつらをどけてくれぇ!」
助けを呼んだのは中年の男だった。
「くそ!この!どきやがれ!」
一体の後頭部をカッターの柄でなぐる
助けを呼んだ奴の周りには匂いを嗅ぎ付けたのか5体ほどいた。
「くそ!邪魔だ!」
カッターナイフでゾンビの首を切りつけ一体を葬った。しかし、前からさらに数十体のゾンビが出てきた。
「嘘だろ!」
「ぐぅああぁぁあぁあぁぁあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
男はゾンビに首などを噛まれ血液が噴水のように出てきた。見てすぐわかる。死んだ。
「あ、ああ、あ。」
目の前で人が死んだ。また、俺の目の前で。昔のように!
この瞬間、喨太は先ほど喰われて死んだ男よりも大きく叫んだ。それは恐怖の叫びではない。今の男の距離だと鼓膜がやぶれてしまうほどの大音量で叫んだ。
「グルヴウゥゥウオォォオォオオオォァアアアァアアア!!!!!!!!!!!!」
喨太の出した声の方に向いたゾンビは一瞬にして葬られた。
「でめえらはごろす!」
「グルヴアァアアア!」
どれ程時間がたったかはわからない、しかし、喨太は先ほどのゾンビ達全てを肉片に変え、木にもたれ掛かっていた。そして他のプレイヤーに保護された。
数時間後
「ん、ここは?」