第一話 :旅立ちとギルド登録を:
気づきましたか?タイトルの○○にこのサブタイトルを入れると題名が完成します。ちょっとした遊び心ですね。
誤字訂正4月6日:冒険syが→冒険者が
俺はベレと会って半年が過ぎた。
異世界に来たからと言って人間のスペックを超えるようなチートじみた身体能力はない。
ただ俺には魔力が人並み以上にあり、だいたい国家最高魔術師の二倍、並の魔術師100人分くらいの魔力を宿していた。
そして、地球にいた時の学習能力を生かし読み書きをすぐに覚え、魔力操作も覚えた。ただ俺には魔法との相性がすこぶる悪く、身体強化と半径2mくらいにしか魔法が飛ばせなかった。
だから俺は相性のいい身体強化と魔力操作を極めた。
今じゃ師匠であるベレにさえ、圧勝できるほどになった。
それに、ベレから習ったベレ独自の体術(地球で言う暗殺術みたいなものだった)を完璧にさえ教え込まれた。
ついでにだがなぜあの時俺を見つけれたかというとあの時はベレ自身気づかなかったそうだ。ただ神経が研ぎ澄まされたあの時にぼそっと声が聞こえたからだと言った。
俺の独り言が聞こえていなかったら知らずに立ち去っていたといっていた。その時のベレは「まだまだ暗殺者として未熟なのだな」と苦笑いをしていた。
もう暗殺者としてはSランクにはなるとベレが言っていた。
きつすぎる過度なトレーニングはなれると心地よかったが明日でそれもお終いだ。
俺は明日ベレのもとを去る。この世界の常識や知識を蓄え、自分の身は自分で守れるぐらいにはなったからだ。それにベレにはこれ以上迷惑をかけられない・・・・というのは建前で、ほんとはただ、ただ、目立ちたいがために旅をすることに決めた。
ちょうど朝日が昇り始めたころに俺は服を着替え、小手、レッグアーマーといった軽い装備を付け、顔を洗い。外に出てベレの家の庭に出て左手を回り小屋の中にある薪を7本ほど抱えて戻ると寝起きのベレがいた。
ベレの長いきれいな髪がぼさぼさなので寝起きなのが分かり、やっぱり、服を着ずに生まれたままの姿で立ってぼ~っとしている。
「ベレ!服着て寝ろって昨日も言ったよな!」
なんとなく予想はしていたのでテーブルの上に出しておいた服を投げ渡した。
いつも心にありがたや~と唱えるのも忘れない。
「あ~、やっぱり朝はきついな。灰になりそうだ」
「吸血鬼かよ・・・。まぁ、いいやいつものことだし。取り合えず顔洗って服着てこい。目の毒だ」
「私の体を見て興奮しないというのか?毎朝ガン見しておいて」
気づいてんのかよ。そりゃ気づくよな!相手は裏社会では知る人ぞ知る暗殺者だもんな。視線の一つや二つ気づかないはずがない。
「早く顔洗って来い!飯作っておくからな!」
「頼む。ふぁ~~~~~ぁ」
俺は台所に行き手元にある野菜でサラダを作り。パンを焼いている間に卵とベーコンを焼き、ベレには紅茶、俺はコーヒーを作りテーブルに並べる。
「おはよう。ユウマ朝ごはんは?」
「ちょっと待ってな。今、持っていくから」
俺が朝ごはんを並べ終わり席に着き食べ始める。
「そういえば、今日なんだろ?ここを出ていくの」
「そうだけど?そろそろ旅に出ないと一人前になれなさそうだしな」
ほんとは目立ちたいだけだけど。
「そうか・・・。寂しくなるな。私はここでのんびり暮らすとしよういつでも帰ってきてもいいからなここはもうお前の家でもあるんだ」
(ほんと、暗殺業から足洗ったらこうなっちまうのかよ。まったく)
俺は自分の部屋に行き昨日のうちに準備はしてある。旅をするにあたって目立つことが第一条件だ。だから、まず1つ、顔を隠すこと!2つ、オーバーキルをしないこと。これをやってしまうと派手なだけで忘れられてしまうので確実に一回で瞬殺すること。これを守り俺は旅をするぜ!
もうそろそろ昼過ぎなので家を出る。ベレは見送らなかったがそれを気づかいだと思い一番近くの冒険者ギルドのある街に向け歩き出した。
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ここで一つ俺の今の装備を説明しよう。
頭、装備なし。まぁ、フードをかぶっている。体、ルシファードというアンデット系の最上位の入る魔物の着ているぼろ布(これが特殊スキルや耐久値、防御性能。国が一つ買えるレベルの素材)を使ったフード付きのマント、手には黒龍の鱗を繊維のような糸にして作ったグローブ、脚はマントと同じルシファードの素材、靴はエアクロムという鉱石を使った靴。どれもこれも優馬が強くなり一人で狩りに行き、自分で製作したものだ。
ただし今の俺は顔を隠している。なんたって仮面を被ってんだからな!これもルシファードが着けていたものをスキルはそのままに少し改造してある。
しいて言えばルシファードのフル装備、全身真っ黒。
最後に武器だ。俺が使う武器は二つ、刀と忍者刀。ルシファードが使っていたデスサイズの刃と恐怖を煽るようにしたかったため黒煙石を刃の所に二か所。柄の所には魔鏡石に黒龍の鱗を編み布を作り加工した。黒煙石は魔力を流すと黒い煙が出るそしてかなりの強度でできている。
この造りで刀も忍者刀も造ってある。一つ言っておくと俺は鍛冶ができない。俺は刀の作り方しかわからなかった。なので俺、独自の作成方法を作った。魔力を流し魔力操作し必要な工程を持って作成した。
なので失敗は限りなく0に近い。魔力を流しすぎると強度が落ちていくが。
「はぁ、いつになったらつくのやら」
これでも二日は歩いた。でも俺には魔物が寄り付かないというよりも気づかないため殺すもよしスルーするのもよしという状態になっている。ベレから気配を消す方法を習って習得するともはやいないも同然に透明になっているといっても過言ではないのだ。
ふと周りに気を使ってみると馬車が走っていた。
「おーい。待ってくれー」
ガラガラという音が止まり馬車が止まった。
「おー冒険者がっ!?」
「どうした?」
「お前、怪しすぎて警戒するのも忘れちまう。仮面とれ。そしたら乗せてやる」
まだ、昼過ぎか・・・。ならいいや。俺は仮面を取って馬車に乗りがたごとと揺られること2時間巨大な外壁が立つ町?(国?)に来ていた。
俺は馬車の運転手?にお礼を言い入国するために並んだ。仮面は怪しまれるのでつけない。
俺の番がやってくるといくつか質問された後ギルドの行き方を聞き、ギルドに向かった。
ギルドに入ると騒いでいるやつら、酔いつぶれているやつらギルドの受付嬢を(口で笑っているが目が笑ってない)をナンパする奴といろんな奴がいる。
とりあえずギルドに登録するため喧騒の中を突っ切り一人の受付嬢のカウンター越しに立ち話しかけた。
「冒険者登録がしたいのですが」
話しかけるとにこにこしているのだが一瞬目がぴくっと動いた
「・・・・・はい。わかりました。ここにある項目に記入していってください」
「はい解りました」
俺は必要な項目にすらすらと書いていった。
「書き終わりました」
「では、説明を聞きますか?」
「よろしくお願いします」
「では、ギルドでは採取、討伐、捕獲、救出など様々な依頼があります。今のあなた様のランクはFランクですなので採取しか受けられません。Eランクになればニードルラビットなどの魔物の討伐ができます。Dランクはそれより強いものCランクはDランクより強いものBランクになると捕獲ができるようになりAランクより上に行けばすべてのクエストが受けられます。ただし受けられるクエストは自分のランクかそれより一つ下のランクまでとなります。あとは死なないように頑張ってください」
「ありがとうございました。あのパーティーを組むとするとどうなりますか?」
「それはいちばんランクが高い人のランクの一つ上までなら受けられます。ただしBランク以上のクエストになりますとできませんのでご了承ください。
ちょうどギルドカードが発行できたので町の外に出るときは門番にこれを見せてください。入るときも同様です」
俺はもう一度お礼を言うと金がないのでFランクのクエストを受け森に向かった。
また三日後くらいに会いましょ~では!