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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

昼に会ったこと。

作者: マチマナー
掲載日:2025/09/21

特に意味はない。

ただ、今日のことを忘れないように書いておこうと思った。

昼下がりの舗道は、陽射しに照らされて白く眩しかった。

コンビニに寄って飲み物でも買おうと思いながら歩いていた。甘いのにするか、炭酸にするか、まだ決めきれていなかった。行き交う人々はそれぞれの時間を進めていて、ただの昼の風景に見えた。


電話をしながら歩いてくる男が視界に入った瞬間、ふと胸ポケットの重みに気づいた。昨日のバイトで使ったままのボールペン。


「これ、人間に刺せるな」と思った。

考えるより早く、手は動いていた。


ペン先が相手の体に沈み込むと、男は電話を取り落として崩れた。周囲がざわつく。誰もが戸惑った顔をしている。なるほど、こういう場面に慣れていないから、まともな行動もできない。俺はそんな彼らを見て「そんなんじゃダメだよ」と思った。


やがて、群衆は一斉に逃げ始めた。倒れた男を置き去りにして。

「放置してどうすんの?」と心の中で呟く。


俺は少し考え、救急車を呼んでやろうと思った。だが相手のスマホはロックがかかっていて開けない。仕方なく自分のスマホで「他人の携帯 ロック解除 やり方」をYouTubeで検索する。


ふと、あることに気づいた。――このボールペン、これが最後の一本だった。よく無くしていたから。

抜き取ると、案の定インクと血で汚れていた。相手の服で拭こうかと一瞬考えたが、なんだかかわいそうに思えてやめた。代わりに自分の服で拭う。この服は、高校生のとき親が買ってきたものだ。もう古いし、汚れても問題ない。


さて、と立ち上がる。


――何しに出かけたんだっけ。忘れた。

「まあいいや、帰ろう」


空を見上げると、雲がゆっくり流れていた。今夜の晩飯、何にしようか。

晩飯は結局、冷凍のうどんを食べた。

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