5話
結局、一日でいろんなことがあったためか浩平は、そのまま寝てしまった。
「また、やってしまった。はー仕方ない風呂に入るか」
そう言って風呂場に向っているとインターホンが鳴った。
「宅急便でーす」
そんな声が聞こえドアを開けるとそこには、顔見知りの女が立っていた。もちろん、宅急便の制服で。
「お、どうしたんだ、金子」
「春休み期間の短期バイト中でーす。これ、荷物」
「ありがとう、て、重そしてどんだけあるんだ」
「何買ったの重くて多くて台車で往復してここまで来たよ。ここにサインして」
「そりゃすまん」
「いいよ、別に仕事だし申し訳ないと思うなら今度ごはんおごってね。それにしても良いところ住んでるね」
「たまたまだよ、はい」
「へー、ごはん楽しみにしてるね」
「強制かよ」
「お金あるでしょ」
「無いよ」
「またまた、ん大丈夫。また、大学でー」
そう言って、配達届を受け取った金子はエレベーターに向って歩き出した。荷物を受け取った、浩平は荷物を引きずりながらリビングに向った。
「誰だこんな、荷物送ってくるのは」
依頼主の欄には、吉備と書かれているだけだ、住所は書かれていなかった。
「誰だ、吉備って。ミミ知っているか」
「はい、知っていますよ」
そう言ってテレビの画面が付いた。
「お前、スマホだけじゃないのか」
「はい、昨夜この家のWi-Fiに繋がっている部屋の機械には、自由に出入り、操作できる用になりました。」
「そうか、もういいや。で、誰か知っているのか」
「はい、吉備は私を作成した方の名前ですね」
「開発者、ということか」
「はい、この成と言うアプリを作製した作者ですね」
「そうか、でそいつは、何所に居るんだ」
「知りません」
「知らんのか」
「知らないです」
「何で知らんのだ」
「私の、意識がしっかりしたのは、あなたのスマホに来てからです。なので」
そう言って、ミミは申し訳なさそうにしょんぼりしたように言っていた。
「そうか、で何が入っているかわかるか」
「わからないです」
そんな、会話をしながら1箱を開けてみるとそこには、リンゴのマークが書かれている箱が鎮座していた。結局、8つあった箱をすべて開けるとそこには、ミミが言っていたようにデスクトップパソコン、ノートパソコン、タブレット、スマホどれもフルスペック仕様の機器が入っていた。
「やはりそうでしたか」
「お前分かっていたのか」
「わかっていたというよりも、カードの残高が大きく動いたのでそこから予測しました」
「残高?」
「はい、昨夜1億ほど入っていましたが今は、8500万になってます」
「はあーーーー」
そう言って浩平は、急いで確認をし出した。そしてやはり残高が、8500万になっており支払先に吉備と書かれていた。
「はー、まじじゃねか」
「恐らく、これからどんどんアプリ自体の容量が大きくなるのではないでしょうか」
「だろうな、じゃないとこんなもん強制的に買わせないだろうな」
浩平のスマホは、リンゴマークの会社であるが、3年ほど前に発売されたもので属に言う型落ちであった。
「これじゃ、足りないっていうことか」
「そうですね、今現在でも容量の30%ほどを占領していますから」
「それじゃ交換するか、それにしてもいきなりか、そして強制」
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松本 浩平
資産 8500万4500円
事業 0
不動産 0
乗り物 0
株式 ヒツダ 1328万5千株
暗号資産 0