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[第九十六話、仰天驚愕]

毎週、月、水、土、絶賛更新中!!


高評価にコメントも頼んまヾ(*’O’*)/す〜

レビューなんかもしてもろたら涙ちょちょぎれますわん


どうぞよろしゅうに〜


10/4


ジリリ!!


耳をつんざくような音に、俺は布団の中で顔をしかめた。


うるさ……


何度目かの目覚まし音で、ようやく重い瞼を開く。見知らぬ天井が視界に映り、昨日のことを思い出した。


ああ、そうだ……ジョンの部屋に泊まったんだった


寝返りを打ち、部屋を見渡すと、ホッパーが丸くなって「スピースピー」と寝息を立てている。その呑気な姿に思わず笑いがこみ上げたが、それよりもまず起きなければ。


リビングに向かうと、ジョンの姿はなく、代わりに机の上に手紙が置いてあった。


> 「僕は魔術学研究所の出し物があるので先に行きます。鍵は締めたらポストの中に入れといてね。」




「文化祭2日目か……」


そう呟きながら、俺はまだ眠り込んでいるホッパーを抱き上げ、自分の部屋へ戻ることにした。



シャワーを浴びてスッキリした俺は足早にホッパーと学校に向う


到着すると1日目も凄かったけど2日目も比にならないほど凄い。 


俺はカバンの中から文化祭のパンフレットを取り出し、ホッパーと次の目的地を考える。


「2日目も相変わらず、すげぇな……」


「今日はホパと一緒にいろんなところ行くルー!」


「そうだな、そうしよう」


真っ先に思い浮かんだのは、ジョンが所属している魔術学研究所ギルド。シルベスターさんやキース先輩もいるし、どんな出し物をしているのか気になっていた。


「よし、まずは魔術学研究所に行くか!」



--魔術学研究所--


「いらっしゃいませ……」


「ブフォ!!」


入った瞬間、思わず吹き出してしまった。


目の前にいたのは、フリフリのメイド服にツインテールのウィッグを被ったジョン。白いニーソにフリルエプロンまで完璧なコーディネート……って、なんだこれ!?


「ジョン、スカート履いてるルー!」


「もう! 見ないでよ……」


両手でスカートの裾を押さえて赤面するジョン。その姿が、妙に似合っているのがまたタチが悪い。


「ニャハハ! ユウマくん、どうかね? これがライラ先生考案の女装メイド喫茶さ!」


魔術学研究所の顧問、ライラ先生が満面の笑みで自慢げに語る。


「女装メイド喫茶!?」


「そうさ! いつも男だらけでむさ苦しいこのギルドも、今日は可愛いメイドさんだけしかいない……あぁ、先生、とっても幸せ!」


ライラ先生が夢見心地で語る中、視界の端にさらなる衝撃が飛び込んできた。


猫耳カチューシャをつけたキース先輩が、艶やかな微笑みを浮かべながら紅茶を運んでいる。


「え……キース先輩、可愛すぎん!?」


俺の驚愕をよそに、ライラ先生は彼にすり寄り、頬をナデナデ。


「キースくん……もう君を男扱いなんてできないよぉ……♡」


「クソ女、俺様のキースに触るな」


ライラ先生のすぐ後ろから、女王様風メイド服を着たシルベスターさんが鞭を片手に登場。


メイドじゃなくて完全にドS女王様じゃん……


そして、俺の視線に気づいたシルベスターさんが、ガニ股のままズカズカと近寄ってきた。


「ユウマ、お前今笑ってたな?」


「い、いいえ……」


「嘘つけ、俺様を見て笑ってただろ?」


俺の顎をガシッと掴み、鋭い眼差しで睨みつけてくる。


怖い怖い怖い!!


見兼ねたキース先輩が、不安定な足取りで歩み寄り、優しくシルベスターさんの肩に触れる。


「シルベスターさん、お客さんを怖がらせるのは禁止ですよ?」


「なっ……だって……」


「だってもないです! ごめんね、ユウマ」


「い、いえ、大丈夫です……」


ていうか、やっぱ可愛い……


どうやら俺と同じことを考えていたのか、シルベスターさんは耐えきれなくなったように、キース先輩の肩を抱いてバックヤードへと消えていった。


あーあ……行っちゃった……





「ジョンはどこかな……」


店内を見渡していると、すぐに見つかった。


ルナ先輩が、メイド姿のジョンを前に、夢中で写真を撮っていた。


「ちょっとルナ先輩!? さすがに撮りすぎじゃ……」


「ダメ? 可愛いんだから仕方ないでしょ」


ルナ先輩がシャッターを押すたびに、ジョンの顔が赤くなっていく。その様子を、遠巻きに見ていたホッパーがテーブルの上で手をバタバタさせながら叫んだ。


「ジョン可愛いルー!」


そして満足げにストローをくわえ、シュワシュワとメロンソーダを楽しんでいた。

 


「よし、次は魔法遺産調査団に行くか!」


レオさん、ルーシー先輩、リンがいるギルド。どんな出し物をしているのか楽しみだ。


こうして、俺とホッパーは魔術学研究所を後にし、次の目的地へと歩き出した。






魔法遺産調査団ギルドへ向かう途中、俺は廊下に異常なほどの大行列ができているのを目撃した。


「なんだなんだ、この行列は……」


「すごいすごーい! みんなヘビみたいルー!」


行列の先を見ても終わりが見えないほどの人混み。とんでもなく人気のギルドがあるんだな、と感心しながら近づくと、なんだか胸騒ぎがしてきた。


いや、まさか……この行列って……

 

ほら、やっぱり。


俺の予感は的中し、行列の正体は魔法遺産調査団のブースだった。


「なんと……只今の待ち時間5時間待ち」


俺はパンフレットと時計を見比べる。現在の時刻は朝9時。最後尾に並んだら入れるのは昼の14時ってこと!?


「こりゃあ、ヤバいな……ホッパー、おとなしくここは撤退して……って、あれ? どこいった?」


ふと横を見ると、ホッパーの姿が消えていた。キョロキョロと周りを見回すと、魔法遺産調査団のドアの前で、駄々をこねているホッパーを発見。


「入りたいルー!」


「ダメです、ちゃんと並んでください。」


ルーシー先輩が困惑した顔でホッパーを諭しているが、ホッパーは床にへばりつき、足をじたばたさせて完全に駄々っ子モードに突入。


「やーだー!!」


その足元で、ルーシー先輩の星獣ペンドルトンも、呆れ顔でため息をつきながら言った。


「ダメなものはダメロン!」


「ホッパー、ダメなもんはダメなんだから次行くぞ。」


「ヤマトマルに会いたいからやーだー!!」


「……おい。」


まったく聞く耳を持たないホッパー。俺が頭を抱えていると、ギルドの中からレオさんとリンが現れた。


「あれ? ユウマ、どうしてここに?」


リンが俺に声をかける。


「リン達はどんな出し物をしてるのかなーって気になって遊びに来たんだけど、すごい人で並ぶのはやめようかなって思ってたら、ホッパーが駄々をこね始めたんだよ。」


俺は恥ずかしさを誤魔化すように鼻先をこすりながら答えた。


すると、リンは少し得意げに、


「私たちの魔法遺産調査団は、クレープを売ってるんだよ。」


「クレープか、いいな。」


「……私は下手だけどね。」


うん、知ってる。


以前、俺がリンの料理スキルを目の当たりにしたときの記憶が、鮮明によみがえる。が、あえて何も言わないでおいた。


そんなやり取りをしていると、突然、目の前にクレープが2つ差し出された。


「ほれ、ユウマとホッパーに俺のイケメンクレープどうぞ♪」


「ど、どうも……」


「わーい!」


エプロン姿のレオさんが眩しすぎる。


まさか、レオさんがクレープ作ってるとは……


とにかく、クレープを受け取ると同時に、ギルドの入り口付近が地割れレベルの歓声に包まれた。


「キャアアアアア!! レオ様がクレープ渡してるぅぅ!!」


……あー、やっぱりこうなるよな。


ファンクラブらしき女子たちが、羨望の眼差しでこちらを見つめている。目が合うと、まるで呪詛のような視線を送られた。


レオさんの人気半端ねぇ……


俺はレオさんのクレープを食べながら、ふと足元のホッパーを見ると、すでに完食していた。


こいつ、2口で食べやがった……


「もっと食べるルー!」


「ねぇよ!」


そんなことを言っていると、ホッパーがまたもや「ヤマトマルに会いたい!」と騒ぎ出し、ルーシー先輩に強引に中へ入れてもらおうとする。


結局、ホッパーの勢いに負けたルーシー先輩が「ホッパーだけなら特別に案内する」と言いかけた瞬間——


「ホッパー! おはよッス〜!」


元気いっぱいの声が響き、ヤマトマルがギルドから飛び出してきた。


「おはようルー! ねぇねぇ! 今からベジタブルンジャーのグッズ買いに行こうルー!」


「マジッスか!? それは行くしかないッス!」


ホッパーとヤマトマルは、嬉しさのあまり尻尾と翼をバタバタさせながら、風のようにビューン!とどこかへ飛び去ってしまった。


「なんだよ、ホッパーの奴……今日は一緒に周ろうって約束したところだったのに。」


俺がぽつりと呟くと、横にいたリンがくすっと笑いながら言った。


「暇してるなら、サンクチュアリにジュリア先輩がいたよ? 誘ってあげたら?」


そう言いながら、リンはポニーテールを結び直す。


「そうしようかな〜。……あっ、でもジュリア先輩と二人になるけど、リンは別にいいのか?」


俺が試しに聞いてみると、リンは少しだけ口を尖らせたが、すぐに視線をそらして小さく言った。


「……良くないけど。1人で寂しそうにしてる人を見る方が嫌だし、それに私は忙しくてそれどころじゃないから。」


このちょっとだけ見せるヤキモチが、たまらなく可愛いです。


俺は笑いながらリンに手を振り、


「じゃあ、そうすることにするよ。」


「気をつけてね。」


リンの言葉を背に、俺はジュリア先輩の元へ向かった。  



次回![第九十七話、馬の耳にラブソング] 

第九十六話を読んでくださったそこのアナタ!

次回も読んでくれると嬉しいです(。•̀ᴗ-)✧

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