[第九十一話、今日からホパは...]
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「ふぃ〜 お腹いっぱいルー。」
満足そうにお腹を擦るホッパーが嬉しそうな顔を浮かべる。それを眺めながら、イクノシアが微笑む。
「美味であったか?」
「とっても美味しかったルー!」
「それはよかった。」
焚火のそばでホッパーがゴロンと横になり、心地よさそうに火の音を聞いている。その様子を見て、イクノシアはふと遠い目をして言葉を漏らす。
「なんだか、昔を思い出すよ。」
「昔? イクノシアにも星獣がいたルー?」
ホッパーが興味津々で尋ねると、イクノシアは頷きながら焚火に目を向ける。
「あぁ… 我にも封印されるまでは星獣がいたんだ。ホッパーによく似た黒いカンガルーだった。名前はホッピー。」
「ルー。」
ホッパーが興味深そうに耳をピンと立てると、イクノシアは小さく笑い、話を続ける。
「少しだけ、我の話を聞いてくれるか?」
「うん!」
イクノシアは焚火の揺れる炎をじっと見つめながら、静かに語り始めた。
「ホッピーは我に合わないほどいい奴だった。正義感が強く、しっかり者で、泣き虫だった我をよく叱ってくれていたもんだ。」
「どうしてそんなに正義のヒーローみたいな星獣がいたのに魔王なんかになったルー?」
「グハハハ! いい質問だホッパー。我がなぜ魔王になったのか… それは、我の愛する人を奪われたからだ。」
「ルー? 愛する人を奪われたならそいつが悪いやつルー!」
ホッパーが小さな拳を握りしめ、まるで戦うような仕草を見せる。その様子にイクノシアは小さく笑い、続ける。
「そうだ! そうなのだが… この世とは、悪が時に正義として讃えられることもあるのだ。」
「難しいルー…。」
「ホッピーはそんな情けない我に、最後の最後まで良き相棒として共に戦ってくれた…。」
言葉を詰まらせたイクノシアの目には、かすかな涙が浮かんでいた。それを見たホッパーは、小さな手をイクノシアの手に伸ばし、そっと握りしめる。
「イクノシアのお話しは難しくてわかんないけど、ホパもユウマがやりたいことに全力でついていくだけルー。」
イクノシアはホッパーの純粋な言葉に一瞬目を見開き、優しく微笑んだ。
「そうか… ユウマはいい星獣を持ったのだな。」
「そうルー! なのに… ホパだってホントはフザケたいわけじゃないのに…。けどどうしてかな? ユウマと一緒にいると自分の気持ちがドンドンコントロールできなくなってくるんだルー。」
ホッパーはしおれた声で続ける。自分が制御できない。それが不安で怖くて仕方ないと、イクノシアに話した。
イクノシアは静かに頷き、ホッパーの小さな手をぎゅっと握り返した。
そんな話を聞いたイクノシアは、ホッパーの長い耳を軽く触りながら微笑みを浮かべた。
「ホッパーよ、それはお主が成長している証だ。」
「成長?」
ホッパーは首を傾げ、不思議そうな表情を浮かべる。
「人間が心や身体が成長するように、星獣も心が成長するものだ。きっとそれはユウマも同じだと我は思うぞ。」
「それってとってもいいことルー?」
「もちろん、とってもいいことだ。だからお主は星獣として、これからどう成長するのかを自分で考え、そしてユウマの良き道しるべになるんだ。」
イクノシアの言葉にホッパーの目がキラキラと輝く。
「わかった! 成長してもっともっとパプリカレッドみたいに強いヒーローになったらいいってことルー!」
「そ、そういうことだ…。」
イクノシアは若干困惑しつつも、ホッパーの純粋さに微笑みを返す。
「じゃあ明日になったらユウマにごめんなさいすることにする!」
「うむ、それが一番だな。」
火の明かりが揺らめく中、ホッパーの瞳には希望と決意が浮かんでいた。その小さな拳をぎゅっと握りしめる姿に、イクノシアはかつての自分の星獣、ホッピーの面影を重ねていた。
すると、闇の中から聞き覚えのある声が響いた。
「探したぞ、ホッパー。」
「誰ルー!?」
「俺だよ、俺! ユウマだっての!」
暗闇の中から姿を現したのは、銀色の髪を少し触りながらバツが悪そうな顔をしたユウマだった。
「よく、ここがわかったな。」
イクノシアがフッと笑いながら、手に持った木の枝を火の中に放り込む。
「そりゃあ、俺の星獣だもんでさ。いつまでも帰ってこないから魔力を辿ってみたら、まさか魔王と一緒にいるとはな。」
ユウマはペンダントを見せながら、ヘラヘラとした笑みを浮かべる。
「戦うか?」
イクノシアがニヤッと笑いながら立ち上がる。
その問いに対してユウマは一瞬目を伏せ、そして静かに答えた。
「いや、今日はやめておくよ。」
「せっかく、我を倒せるチャンスなのに?」
「ホッパーのこともあるし、それに……俺はアンタが本当に悪い奴だとは思えない。」
「ホパもそう思うルー!」
ホッパーがユウマの足元に駆け寄り、嬉しそうにしっぽを振る。
イクノシアはその言葉に微笑みを浮かべると、ゆっくりと座り直した。
「我はとっても悪い魔王ですからね。」
その声にはどこか嘲るような響きがあったが、目は少しだけ柔らかかった。
ユウマはその様子を見つめながら、ふと口を開いた。
「なぁ、イクノシア……ミカエルって誰だ?」
その名前を聞いた瞬間、イクノシアの目が鋭く光る。
「なぜその名を?」
その問いに込められた緊張感が、静寂な夜の空気をさらに張り詰めさせた。
「先日、レイラの部屋で勉強していたら、ふとアイツが白くて、とっても綺麗な女性と重なったんだ。」
ユウマの言葉に、火を見つめていたイクノシアの目がわずかに揺れる。
「お主も見たのか?」
イクノシアは低い声で問い返した。
「あぁ。何故レイラに触れるとその少女が現れるのかはわからない……だけど、お前なら何か知ってるはずだろ、イクノシア。」
ユウマはキッとした目でイクノシアを見据え、尋問するように言葉を投げかける。
イクノシアは一瞬だけ視線をそらし、寂しそうな表情を浮かべた。そして、イタズラっぽく口角を上げる。
「今は答えられない……だが近いうちに、必ず答えると約束しよう。」
「その言葉、信じていいのか?」
ユウマの問いに、イクノシアは静かに頷いた。
「あぁ、もちろんだ。我が本物の魔王だと、お主やホッパーに証明してみせよう。」
その言葉を言い終わると、イクノシアの手に闇の力が宿り、黒い炎が揺らめいた。
「だから、我の気が変わらないうちに、さっさと我の前から失せろ。」
ユウマは言葉を返さず、ホッパーの手を握り立ち去ろうとする。しかし、ホッパーだけが立ち止まり、振り返った。
「ご飯美味しかったルー! それとホパの話し聞いてくれてありがとうルー! あとあとホッピーにまた会えたらいいね!」
ホッパーの無邪気な言葉に、イクノシアは一瞬だけ優しい表情を見せるが、すぐに再び冷たい仮面をかぶる。そして、何も言わずに火を見つめ続けた。
ユウマとホッパーは闇の中に消え、キャンプ場には再び静けさが戻った。
9/29
次の日、サンクチュアリのメンバーは体育館で再び舞台の練習を始めていた。
普段ヘラヘラしているホッパーだったが、今日は違った。とても真剣な眼差しで照明を調節しているその姿に、周囲は驚きを隠せない。
「ホッパーなんか変な物でも食べたッス?」
コイツ誰だよとでも言いたげな顔をして、ホッパーの体調を気遣うヤマトマル。
「なんか今日のホッパー、昨日と全然違うロン。」
同じく呆気にとられるペンドルトンが、ホッパーをじっと見つめる。
「なんか凄いカッコいいにゅ!」
エシャもホッパーの頼もしい姿に、喜びを隠しきれない様子だ。
ホッパーは胸を張りながら、堂々と宣言した。
「今日からホパは、一剥けも二剥けも違う大人な星獣になるんだルー!」
えっへんと両腕を腰に当て、ドヤ顔を見せるホッパー。
その姿に、ジュリアが優しくツッコミを入れる。
「一剥けじゃなくて、一味もでしょ?」
「そうとも言うルー!」
ホッパーは相変わらずの調子で答えた。
その時、体育館の扉が勢いよく開き、元気いっぱいの声が響く。
「HeyHey! 星獣達ー! ベジタブルンジャーのウエハース買ってきたわよ! いる人〜!?」
ローザがカゴいっぱいに山積みになったカード入りのウエハースを持って登場。
ローザの声を聞いた瞬間、ホッパーはまるでダイヤモンドを見つけたかのように目を輝かせ、誰よりも早く走り出した。
「ホパ欲しいルー!」
ローザの元にたどり着いたホッパーは、ウエハースをがっしりと抱え込む。
舞台上からその様子を見ていたユウマは、肩をすくめて深いため息をついた。
「なんだよ……やっぱ変わってないじゃん。」
だが、すぐに小さく笑いながらつぶやく。
「まっ、いっか。」
[おまけ]
さんくちゅありのメイキング♡ Vol.フィニッシュ♡
「もう外しちゃうんですか?」
そう名残惜しそうに聞くユウマにカメラを片付けているキースが「そうだよ」と一言だけ返す。
するとキースがカメラを手に持ちながらユウマを映しこう言った
「最後にみんなで映ろうよ!」
「おっ! それいいっすね! おーい!!みんなー!」
ユウマの声に続々と集まってくるサンクチュアリのメンバー
「最後に誰か一言どうぞ」
キースが言葉を告げた瞬間
全員が一気に話しだしあっという間にカオスな状況に早変わり
見兼ねたキースがカメラを自分に向け最後を締めくくった。
「みんな! お疲れ様でした、本番頑張ろう!」
キースの言葉に続くように一斉に「おー!」と叫ぶサンクチュアリの一同
「みんなホントにお疲れ様ん♡ いやん♡ 最後の最後はケビンでごめん遊ばせ〜ん♡」
次回![第九十二話、幕が上がる前夜]
第九十一話を読んでくださったそこのアナタ!
次回も読んでくれると嬉しいです(。•̀ᴗ-)✧




