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[第八十六話、好きって言葉にするの難しい]

毎週、月、水、土、絶賛更新中!!


高評価にコメントも頼んまヾ(*’O’*)/す〜

レビューなんかもしてもろたら涙ちょちょぎれますわん


どうぞよろしゅうに〜


あっという間に放課後のチャイムが鳴り響く。

レオは教室で荷物をまとめると、少し息を整え、意を決してルーシーがいる2年生の教室へ向かった。


--2年生の教室-- 


「早くみんな散らばれよー!」


キースが自分の机にたかる女子達にうんざりした表情を浮かべ、追い払うようにシッシッと手を払っている。


「ひどーい! せっかくキースが持ってきたお菓子、みんなで食べてから帰ろうと思ったのにー!」

 

ジュリアがキースの抗議を無視して勝手にお菓子の袋を開ける。


「酷い! 酷いわ! キーちゃん... うちらのことそんな扱いするんやね」

 

フェイがわざと大げさに嘘泣きしながら、お菓子を摘んでキースをからかう。


「これ、美味しい」

 

ルナは机の近くにしゃがみ込みながら、静かにお菓子を頬張る。


「このお菓子は俺が研究所でシルベスターさんと食べようと思って買ったお菓子なんだよ! 勝手に食べるなー!!」

 

机を叩き、声を荒げるキースだが、女子たちは取り合う様子もなく、むしろキースの頭をヨシヨシと撫で回しながらお菓子を食べ続ける。


「皆さん、ダメですよ。それはキースのお菓子なんですから」

 

ルーシーがメガネをクイッと直しながら注意するものの、効果は皆無だ。ルナが「ルーシーも食べれば?」と手招きしてくる。


「ダ、ダメですってば! 本当に……ダメなんですから!」


困ったように声を張り上げるルーシーの姿に、教室はさらに笑いに包まれる。


そんな空気を変えるように


「ギャーーー! レオ様ーーー!!!」

 

教室全体を突き抜けるような悲鳴に近い歓声が上がった。


ルーシー達が耳を押さえ、一斉に振り返ると。


教室の入り口に立つのは、手を振るレオだった。

 

女子たちがざわつき、あっという間にレオの前に壁ができてしまった。


「ルーシーはどこかな...」

 

レオはどこか落ち着かない様子で教室を見回し、目当ての人物を探す。


ルーシーが少し驚いた表情で見ていると、レオと目が合った。

 

「あ、あの……何かご用ですか?」


レオは軽く息を吸い込むと、わざとらしいほどの明るい笑顔を浮かべて言った。

 

「よかったら一緒に帰らない?」


「一緒に帰るって、今日はギルドが――」


ルーシーが言葉を続ける前に、レオは突然ポンと手を叩き、強引に割り込む。

 

「あっ、そうか! ギルドだよな! でも、ほら... こ、こうしよう!」


ブツブツと独り言のように何かを呟いた後、得意げに笑みを浮かべたレオが言葉を紡ぐ。

 

「今日はギルドのみんなに、たまには! 隊長として差し入れをしようと思ってさ だから副隊長のルーシーは、俺についてくること! これは隊長命令だ」


「は、はぁ」

 

あまりの急展開に戸惑うルーシーだったが、レオの強引な口調に目を丸くする、そして鞄を肩にかけてジュリアたちに軽く手を振り。レオと一緒に出かけることにした。


 

 


「差し入れって、どこまで行くつもりですか?」

 

ルーシーは、目の前に停まるレオの愛車を見ながら問いかけた。


「まぁまぁ☆ 俺のとっておきの場所... いや、とっておきのスイーツがあるんだよ! 買いに行こう!」

 

軽い口調で答えながら、レオは車の鍵を開け、運転席に乗り込む。


少し戸惑いながらもルーシーは助手席のドアを開け、初めて乗る好きな先輩の車に恐る恐る腰を下ろした。

 

シートは柔らかく、ほのかに革の香りが漂っている。車内は清潔で、レオらしい洗練された空間だった。


車のインパネには、サンクチュアリのメンバー全員で撮った合宿の写真や、魔法調査団の活動中に撮影した写真が飾られている。

 

その中に、笑顔で写る自分の姿を見つけたルーシーは、思わず口元を緩ませた。


「お、気づいた?」

 

ルーシーの視線に気づいたレオが、少しだけ得意げに笑みを浮かべた。

 

「これ、ルーシーがまだ1年のときだよな。あのときはさ、とんでもない天才が入ってきたのかと思ったのと同時に、普段は石みたいに堅物な女の子がこの世に存在するんだなって思ったよ。」


「なんかその言い方、棘がありますけど?」

 

ルーシーは少しムッとした表情を浮かべる。


「 ごめんごめん! アハハハ!」

 

レオは軽く謝りながら笑い飛ばす。

 

「ほら、俺の周りにいる女の子って、みんな俺のこと好きになってくれる子ばっかりだったからさ。つい印象に残っちゃって」


「僕だって、レオ先輩のこと好きな女の子の一人に過ぎませんけど」

 

ルーシーは少しだけ目を伏せながら、ぽつりと呟いた。


「そ、そう言われると……そうかもな」

 

気まずそうに頭を掻きながら、レオは視線を外した。

 

「と、とりあえず、行こうか!」


レオはエンジンをかけ、車はスムーズに動き出した。

静かに走り出す車内には、軽やかなエンジン音と、微妙な緊張感が漂っていた。



車内は、心地よい振動とタイヤが舗装を滑る音だけが満たしていた。

ルーシーは窓の外を見つめ、レオは運転席からちらりとその横顔を盗み見る。


(なんだよ、この空気。俺らしくない)

レオはぎこちなくハンドルを握り、軽く息を吐いた。彼にしては珍しく、会話のきっかけを見つけられない。

助手席にいるルーシーもまた、言葉を探している様子だったが、口を開く気配はなかった。


車の中に漂う気まずさ... いや、ほんの少し心地よさも混じったそれは、妙にリアルだった。

 

(こういう沈黙も悪くないのかも)

レオはふとそう思い始めた。


窓の外、溶けたワインのような深い赤紫色の夕空がゆっくりと街を覆っていく。

夕日の名残が消え、空気が夜の気配を帯び始めるころ、レオは意識的にスピードを緩めた。


ルーシーがふと顔を上げた。窓の外には、都の明かりがまばらに輝き始めている。

車が坂道を上るたびに、街全体がキャンバスのように広がり、深い青絹を広げたような夜空に包まれていく。


「……どこまで行くんですか?」

 

沈黙を破るように、ルーシーが問いかけた。その声には、さっきの堅さが少しだけ和らいでいる。


「まぁ、もうすぐわかるよ」

 

レオはちらりと笑みを見せ、坂道の頂上へと車を進めた。


やがて、車が停車したのは都を一望できる丘の上。

眼下に広がる景色、夜の帳が降りたばかりの街並みが小さな星々のように輝いている。ルーシーは車を降りると、目を見張った。


「すごい……」

 

自然にこぼれるその声に、レオはほっと息をつきながらルーシーに振り返った。


「たまにはこんなところで息抜きも悪くないだろ?」

 

レオは、少し照れ隠しするように肩をすくめた。その目には、いつもの軽薄さとは違う柔らかさが浮かんでいた。


「差し入れなんて嘘だったんですね」

 

ルーシーの声は冷静だがどこか、からかうような響きもあった。


「あぁ でも言わないとルーシー、一緒にこんなところに来てくれないだろ?」

 

レオは少し茶化すように笑った。その甘い笑顔に、ルーシーは視線を落とした。


「そうですね……だって好きでもない女の子とこんな夜景を見に来たって楽しくないと思いませんか?」

 

そう言いながら、ルーシーはわずかに息を吐いた。


「それに、レオ先輩ならこんな素敵な場所、きっと他の女の子も連れてきたことがあるんですよね。なんだか、それを想像するのが嫌で……」


最後の言葉は、まるで溶けるように静かだったがレオの胸に小さな痛みが走る。


「俺ってさ、世間から見ると『すごい魔法使いの末裔』ってやつなんだろうけどさ!」

 

ぽつりとレオが口を開いた。その声は、いつもの軽薄さが抜け落ちていた。


「確かに恵まれてると思う。顔も悪くないし、勉強もそこそこ、食べ物にも困らないし、好きなものはだいたい手に入る。だけどさ……全部投げ捨てて自由に生きたいって思うことが、たまにあるんだよな」


ルーシーは驚いたように顔を上げた。夜空の下、彼の横顔がどこか寂しそうに見える。


「だから女の子を取っ替え引っ替えするんですか?」

 

ルーシーの声は少し皮肉っぽかったが、決して冷たいものではなかった。


「そうかもな。……俺、寂しいんだよきっと」

 

レオは軽く肩をすくめた。


「どんなに言い寄られても、結局みんな俺の中身なんかどうでもよくて。外見とか家柄さえあれば、俺じゃなくてもいいんだろうなって思っちゃうんだ」


ルーシーは小さく首を振った。


「そんなこと、ないです」

 

その言葉に、レオは思わず顔を上げた。ルーシーの瞳が真っ直ぐに自分を見ている。


「確かに先輩はカッコいいし、お金持ちだし……すごい人です。でも、僕が先輩を好きになったのは、そんな理由じゃありません」


「ルーシー……」

 

レオは言葉を失った。ルーシーは静かに続ける。


「僕だけしか知らない先輩のこと、教えましょうか?」

 

柔らかい声にレオが頷くと、ルーシーは少し微笑んだ。


「まず、先輩はパンよりお米が好きです」

 

「……お、おう」

 

「それに、女の子は誰でもいいとか言ってますけど、貧乳の子にはそっけないですよね」

 

「そ、それは!」

 

「あと、いつもふざけてるように見えますけど、本当は知っています。先輩が魔法調査団やサンクチュアリ、そしてこの学校をどれだけ大切に思っているか」


ルーシーのうるうるとした瞳に浮かんだが涙が、月明かりに反射してきらめく。それを見た瞬間、レオの胸にひとつの確信が芽生えた。

 

俺は、この子が好きだ

 

ずっと認められなかった想いが、今ようやく形になった。


「ルーシー、俺……その」

 

胸が高鳴り、言葉が喉に詰まる。やっと絞り出した言葉の途中、ふいに柔らかな感触が唇に触れた。


ルーシーが大胆にも身を寄せ、レオにキスをしたのだ。


「文化祭の最終日、グラウンドでダンスをしますよね」

 

離れたルーシーが、頬を真っ赤に染めながら耳元で囁く。


「その時に……もしまだ気持ちが変わらないなら、その時に先輩の気持ちを教えてください」


「今じゃダメ?」

 

レオが問いかけると、ルーシーは顔を真っ赤にして身体を小さく震わせた。


「だ、だって舞台のこともありますし……もし先輩とそういう関係になったら、集中できなくなってしまいますから!」


「わかったよ、その時に全部伝える」

 

そう言うと、レオはルーシーを優しく抱き寄せた。


[おまけ]


さんくちゅありのメイキング♡ Vol.13 


「ねぇ、聞いてほしい」


椅子に座っているルナが唐突に言葉を発した


「なにかしら? ドラゴンガール」


ローズティーを優雅に飲むローザ


「ルナ先輩から聞いてほしいなんて珍しいですね」


リンも水筒の熱い緑茶を飲みながら尋ねる。


「先日、その……ジョンがお泊りに来たの」


「LOVELOVEイニシエーションね」


「ローザさん言い方…」


「そう、LOVELOVEイニシエーションをしたんだけどね...キスするでしょ、その後何故か私の背中をさすさすと撫でてくるの、しかも何度も何度も」


「わぉ、メガネボーイだいたーん♡」


「結局、そのあと撃沈するように布団に潜ったまま出てこなくて... あれはなんだったんだろうって」


「そ、それはきっと... ルナ先輩の背中を触りたかったからじゃないですかね?」


何かを察したリンが話しを終わらせるようにさっさっとオチに持っていこうとするが、それは許すまじとローザが2人を手招きしコソコソと耳打ちをした


それを聞いた2人の顔は夕日よりも真っ赤になりました


ご想像はお任せします。


次回![第八十七話、女王様にしごかれるのも悪くない]              

第八十六話を読んでくださったそこのアナタ!

次回も読んでくれると嬉しいです(。•̀ᴗ-)✧

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