[第八十二話、恋のレッスンは実技に入りますか?先生]
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9/16
「実技試験って、呪文を覚えないといけないんだよな?」
授業が終わり、午後の日差しが差し込む教室で、俺は斜め前の席のリンに声をかけた。
「そうだよ? 昨日その話ししなかった?」
リンは呆れたように眉をひそめながら俺を見る。彼女の大きな瞳は、どこか優しさを含んでいるけど、それ以上に「しっかりしなさい」って感じのため息がこぼれそうだった。
「アハハ...そんな話ししたような」
「まぁ、ユウマは女の子で忙しいもんね! だから授業の内容もテストの詳細も覚えられるほど余裕ないか」
うっ...なんか今日のリン怖い。けど俺は、そんな簡単に引き下がるような奴じゃない。
「まぁまぁ、そこは置いといてだ!頼む!呪文を教えてくれ!」
「どうして自分で覚えないの?」
そう言いながら、リンはノートを閉じて俺のほうに向き直る。その表情には少し呆れが混じっているけど、どうせ断るつもりなんてないんだろうなっていうのがわかる。
「ほら、俺ってほら...一人だと効率悪いタイプだし?」
「ふーん...でも、実技試験って二人一組でやるんだから、もう一人が覚えてればいいんじゃないの?」
「え、それでいいのか?」
「ダメ。」
な、なんでぇ こんなイジワルなんだ今日のリンは...
「二人とも呪文を覚えないと失格なの。それに結界が複数重なってる場合、一人だと解けない場合もあるのよ。」
「そうだったのか...」
「だから、二人とも呪文をちゃんと覚える必要があるわけ。」
リンは小さくため息をついて、それから少しだけ柔らかい表情で続けた。
「まぁ、いいよ。どうせユウマのことだから、このままだと本番で失格する未来しか見えないし。」
「おお、ありがとう!流石リン!俺の相棒だ!」
「誰が相棒よ!」
ムッとした顔をするリン。でもその顔に怒気はなくて、どこか楽しげな色が混じっていた。
「じゃあ、どうせ覚えるなら、実際にその場所に行って練習しない?『セイレーンの涙』に。」
「え、今日?」
「うん。本番で失敗するより、事前に慣れておいたほうがいいでしょ?」
「まぁ...確かにそうかもな。」
「じゃあ決まりね!放課後に行くから、ちゃんと準備しておいてよ?」
リンはそう言い残して立ち上がると、教室を出て行った。
放課後、リンと待ち合わせて、俺たちは少し歩いた学校の近くにある森へと足を踏み入れた。
「ここが学校が管理してる森か...けっこう広いんだな。」
足元は柔らかい土の感触で、踏みしめるたびに微かに音を立てる。周囲には木漏れ日が差し込んでいて、鳥のさえずりが心地よい。だけど、森の奥に進むにつれて光が薄れ、空気がひんやりしてきた。
「迷子にならないように、ちゃんとついてきてね。」
リンは一歩先を行きながら振り返り、俺を軽く見る。彼女の後ろ姿は頼もしいけど、どこか背筋がピンと張っているようにも見える。
「おう、任せとけ。こう見えて方向感覚は...まぁ、微妙だけど。」
「微妙なんじゃダメじゃないの...」
呆れ顔を見せるリンの横顔を見ていると、俺はつい口を滑らせてしまった。
「なぁ、この辺、おばけとか出そうだよな。」
「何言ってるのよ。おばけなんているわけないでしょ! 怖いこと言わないでよ〜」
リンは慌てふためきながら怒る、その足取りがわずかに早くなったのは気のせいじゃない。俺は内心でクスクスと笑いながら彼女の後を追った。
しばらく進むと、森の静寂を破るように俺がふと口を開いた。
「なぁ、あの刀...漆夜のことなんだけどさ。」
「あぁ、あの刀ね」
リンの足が止まり、こちらを振り返る。その表情は驚きというより、どこか複雑そうだ。
「いや、ほら...この間の覚醒のときに俺が召喚したアレだよ。あれって、なんなんだ?」
「正直に言うけど、私にも詳しいことはわからないの。」
リンは目を伏せ、続けた。
「あの刀がどうしてユウマに応えたのかも...ただの偶然じゃない気がする。でも、一つだけ言えるのは...」
彼女はふっと顔を上げ、俺の目をまっすぐに見つめた。
「浮気して、みんなの魔力を集めたからじゃないの?」
その言葉には皮肉が込められているのが分かった。俺は苦笑いを浮かべてごまかすしかない。
「そ、そんな言い方するなって...俺だって好きでこんな状況になったわけじゃないし。」
「好きでやったわけじゃない、ねぇ。」
リンの声は静かだったけど、その言葉には冷たさよりもどこか揺れる感情が含まれていた。
彼女の心中に渦巻く感情が何なのか、俺にはまだ分からなかった。
森を進むにつれて、周囲の空気が少しずつ変わっていくのがわかる。木々の葉は生い茂り、頭上から差し込む陽光は次第に少なくなる。その中で、ほんのり青白い光がかすかに見え始めた。
「見えてきたよ。あそこがセイレーンの涙。」
リンが足を止めて、静かに指差す。その先には、木々の間から覗く小さな泉があった。俺たちは木々をかき分けながら近づく。
泉の周囲は苔むした岩や絡み合う樹木に囲まれ、森の中とは思えない静寂が漂っている。水面は鏡のように静かで、わずかな風で波紋が広がる。
「ここが...セイレーンの涙か。すげぇな。」
俺は目の前の光景に息を飲む。泉の中心に湧き出る水はほんのりと青白い輝きを放ち、底には小さな光る石が散りばめられているようだった。
リンは泉に近づき、しゃがみ込んで泉の縁を指差す。
「見て。ほら、薄い光の層があるでしょ? これが結界。」
よく見ると、泉を覆う透明な壁のようなものがかすかに揺らめいている。それは見る角度によって変化し、まるで生き物のように動いていた。
するとローブから杖を取り出したリンが呪文を唱える準備をし始めた。
「見ててね。呪文はこうやって唱えるの。」
リンが目を閉じ、静かに呪文を唱える。
『セレナード・アクアスティルム...』
その声が響くと、結界がふわりと揺れ動き、泉を覆う光が薄らいだ。リンは息を整えながら立ち上がり、俺に向き直る。
「次はユウマの番。」
「ま、任せろ! 簡単そうじゃん!」
俺は勢いよく呪文を唱え始める。
『セレナード...アクア、スティン...?』
途端に、結界がピクリとも動かないどころか、冷たい風が吹きつけてきた。
「うわっ! 冷てぇ! なんだよこれ!」
「バカ...」
リンが呆れ顔で俺を見る。
「ごめんごめん、次はちゃんとやるからさ。」
再び呪文を唱えるも、声がうまく揃わない。リンは呆れながらも、少しだけ微笑みを浮かべていた。
「ユウマ、ふざけないで。声のトーンを合わせないと意味がないんだから。」
「わかった! 次は成功するから。」
何度か練習を繰り返し、ようやく二人の声が揃う瞬間が訪れた。
『『セレナード・アクアスティルム!』』
呪文の響きが共鳴し、結界が揺らめく。泉を覆う薄い光の壁が徐々に消えかけ、輝きが一瞬だけ強くなる。
「やったか?」
俺が息を切らしながら言うと、リンはうなずきながら笑顔を見せた。
「うん、今の感じ。本番でもその調子でやれば大丈夫。」
「俺って結構やるだろ?」
俺が得意げに胸を張ると、リンは小さく笑った。
男子とはまさにバカな生き物だなと思ったよ、成功に浮かれて足を滑らせた俺は、盛大に泉の中へダイブした。
「わっ、冷たっ!」
「ちょっと! なにやってんの」
リンが慌てて手を差し伸べてくる。
「すまんすまん、つい調子乗っちゃって...。」
びしょ濡れの俺を見て、リンは溜息をつきながらも小さな声で「本当にバカ」とつぶやいた。
泉での練習を終え、俺たちは学校へと続く道を歩き始めた。森の中は昼間だというのに薄暗く、木漏れ日の光が細く差し込んでいる。
「結局、呪文なんとか覚えられたけど、これ本番でもできるのかなぁ...。」
俺は頭の後ろで手を組みながらぼやく。
「大丈夫。さっきの感じでやればきっと成功すると思う。」
リンは俺を励ますように微笑んだ。けど、その笑顔の裏にはどこか複雑な感情が隠れているように見える。
「でも、思ったより簡単だったな。意外と楽勝かも。」
俺が冗談っぽく言うと、リンはピシッと足を止めて振り返った。
「そうやって油断すると失敗するんだから、ちゃんと気を引き締めてよね!」
まるで先生みたいに指をさしてくるリン。俺は「わかってますって」と肩をすくめる。
しばらく無言で歩くと、リンがふいに口を開いた。
「ユウマ、これから...どうするの?」
「どうするって?」
俺が聞き返すと、リンは少しだけ顔を赤くして視線を逸らした。
「その...契約のこと。5人の中から選ぶでしょ? いつ決めるのかなって」
その問いに俺は言葉を詰まらせる。
「それは...まだ考え中っていうか...。」
適当に答えながら、俺は顔をそらした。
「そう...。」
リンの声が少し寂しそうに響く。でも、それ以上は何も言わない。
歩き続ける中、ふと俺の手の甲がチリッとした感覚に包まれる。見ると、漆夜を召喚したときに現れた黒い紋様が一瞬だけ光を放って消えた。
「今の...何?」
リンが立ち止まって俺の手を見つめる。
「いや、なんでもないよ。気のせいだろ。」
リンは少し不安そうな顔をしたが、それ以上何も言わずに再び歩き始めた。
その後、森の中は静けさを取り戻し、俺たちは黙々と歩き続けた。
学校の門が見えてきた頃、リンがぽつりとつぶやいた。
「私も...頑張らないとね。」
その声は小さく、風に乗ってどこかへ消えていくようだった。俺は振り返らず、その言葉の意味を深く考えることもなく、「おう、がんばろうな!」と軽く手を振って答えた。
学校に戻ってきた俺達
俺は改めてリンに今日の礼を言うために言葉を紡ぐ
「今日はありがとな! リンが教えてくれてホントに助かった!」
「別にいいよ、私もユウマと久しぶりに二人でいれて楽しかったから」
「改めてそう言われると照れる...」
なんだか今の俺達って近くて遠い、星の軌道のような関係みたいだ
するとリンが目をそらし、たどたどしい言い方で
「誰か、その...この人ってまだ好きな人がいないって言ってたでしょ...?」
「あぁ」
「じゃあまだ私にもチャンスはあるってことだよね...だったらキ、キスしてほしい」
直球すぎるお願いなのになんだこの恥じらい方はー! 可愛すぎる……い、いかん…ムクムクと
俺は無言で木の陰に隠れるようにリンの手を引っ張りそして何も言わずリンにキスをした
(私だけのユウマだと思ってたのに…みんなにもこんな風にキスしてるのかな……この恋負けたくないな)
リンは薄目でユウマを見ながらそう思ったのだった
[おまけ]
さんくちゅありのメイキング♡ Vol.10
「あー腹減ったー」
「おいどんも同じでごわす」
カメラの前に空腹だとアピールしながら歩いてくるレオとエドワード
「今日はなにがあるのかなー?」
箱の中身はなんじゃろな?的なノリで開けるとそこにはぎっしりと真ん中な生クリームが挟まれているカロリー爆弾ドーナツが差し入れとして入っていた。
そこに同じように休憩しにきたこの舞台の王子ことレイヴンと姫のメリファにリュカとマヤ
「メリファ、動きづらいから抱きついて歩くのやめてくれ」
「だってー♡ レイヴンの王子様姿カッコいいんだものー♡ こんなにカッコいいのにいっつも夜は…」
「だー!それ以上言うなー!」
「リュカ、マヤを乗せてほしいでち!」
「なんのためにだぎゃ… 重いからいやだぎゃ」
「そんなこと言わないで乗せて乗せてー!」
主も主なら星獣も星獣、似たもの同士の状況を眺めながらドーナツを頬張るレオ
「いひゃいひゃふんなよー」
「レオ、口の中にある物を飲み込んでから話せわからん」
「イチャイチャすんなよーと言ってるでごわす」
更に更に舞台のセットや衣装の話しをしながら歩いてくるローザとシルベスターとティア、リーナ
「ローザ、もう少し村人の服どうにかならんか? あれだと貧乏人には見えん」
「ホントに? だけど村人だってオシャレしたいでしょ! パッションは誰にでもあるもの!そう安安と止めらるものではないわ!」
「何いってんだこのグルグル巻き髪女…とにかくだお前はお嬢様だから貧乏人の感覚がわからんだろうがもう少し陰気臭くしろと言ってる」
「あらー? それならシルベスターも問題だらけザマスね、だってあんなに立派な王子の城なんて存在しないザマスよ」
「もっと言うちゃれ!この男は言うてやらんと分からんヤツばい!」
「なんだなんだ? 俺様と勝負ってか? だったらまずはティアお前から殺してやろう…そうだな足を切り落として出汁を作ってから」
「シルベスターボーイそれ以上はナッシングしてちょうだい」
レオは周りを見渡し3年生しかいないとこに気づきなんだか嬉しそうにみんなに言葉をかけた
「なんか俺達って大人だよな!」
いや……どこが……
次回![第八十三話、テストテストテースト!]
第八十二話を読んでくださったそこのアナタ!
次回も読んでくれると嬉しいです(。•̀ᴗ-)✧




