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[第六十一話、実は僕達一度もXXXしてないんです...]

毎週、月、水、土、絶賛更新中!!


高評価にコメントも頼んまヾ(*’O’*)/す〜

レビューなんかもしてもろたら涙ちょちょぎれますわん


どうぞよろしゅうに〜


エレベーターの中は、時が止まったか のような静けさに包まれていた。緊張 感のある沈黙が続く中、10秒に一度、 アルインが隣のモナークの脇を「ツン」と突くたび、「ココぉぉ!」とモナークの声が小さく響く。普段静かな場所は嫌いじゃない僕でも、さすがにこの空気には耐えられなくなって、何か話題を作ろうとルナ先輩に話しかけた。


「えっと... 映画見終わった後って、どうします?」


「ど、どうとは...?」


「あ、いや!そういう意味じゃなくて...!」


焦った僕は慌てて言い訳をするが、ルナ先輩は頬を赤らめ、困惑した表情を見せている。僕の頭の中は、何やってんだ僕のバカ!という自己嫌悪でいっぱいだった。さらに気まずい空気にしてしまった...と思ったその時、ベルさんが微妙にためらいながら口を開いた。


「そ、その... お二人はお付き合いされているのでしょ?キ、キス以外に何か進展とか...その、あ、あったのかしら...」


「ベル、さすがに年下の子にそんなことを聞くのはやめろ」


シンデレラさんがため息をつきなが ら、ベルさんの肩を軽く叩く。その質問に動揺した僕は、胸がドキドキするのを抑えられない。実際、僕たちはまだ一度もXXXしたことがないし、どう誘えばいいのかも全くわからない。でも...正直、僕も男だ。ルナ先輩と一度くらいはXXXしてみたい...という気持ちが湧かないわけじゃない。


その視線に気づいたのか、ルナ先輩は少し照れたように顔をそらし、ちらっと僕を横目で見てから、そっぽを向いてしまった。


(キス以上って... どういう意味...?そりゃ、私だってジョンと... って...何考えてるのよ、私のバカ)


だがルナは心の中で1人決意に満ち溢れていた、何としてもこのクエストを早く終わらせる、今夜自分達の未来のために...。


エレベーターが100階に到達し、途中で途切れ途切れになったアナウンスの声がエレベーター内に不気味に響き渡った。そして、重厚な鉄の扉が重々しい音を立てて開き、目の前には広い部屋が広がっている。


「教頭先生はどこに...」

 

ルナが周囲をキョロキョロと見回す。


「ルナ先輩!あそこに!」

 

ジョンが指差した先には、目隠しをされロープでがんじがらめに縛られた二人の姿があった。二人を救出するため、ジョンたちは周囲に敵がいないか慎重に確認しながら近づいていく。


「誰です…!」

 

口を開いたのは、教頭のマーシャル。


「僕です、ジョン・ミラーです」

 

「私も一緒です、ルナ・ドレイクです」


彼らの声に、マーシャルは安堵したようにうなずき、「ここまでよく来てくれました。ありがとう…」と礼を述べた。その間にルナは手早くナイフを取り出し、教頭の体を縛っていたロープを切り落とした。


「あら、そこにいるのは…マーシャルさんの生徒さんね?助けにきてくれてよかったわね...っとあら?」

 

灰色がかったミディアムヘアに黒いコート、グレーのスーツを着た女性の目隠しとロープがハラリと落ちる


「全く世話が焼ける上司だ」 


「戦えるんですから、少しは戦ってくださいませ、オーロラさん」


ベルとシンデレラに詰められる、オーロラと呼ばれた女性は「ごめんねー」と照れた表情を浮かべて謝った。


「皆さん、早くここを離れましょう」

 

そう言って急かすルナに対し、教頭のマーシャルが躊躇いがちに顔を上げた。


「まだ…奴らが…オブキュラスの連中が…!」


教頭の言葉を合図に、静まり返っていた部屋のあちこちから、ゾンビたちが次々と湧き出してきた。ゾンビたちは躊躇することもなくじわじわと近づいてくる。



ルナは二丁のハンドガンを召喚し、銃弾をゲイル弾に変えた。空気を切り裂くように弾丸を放つと、彼女は華麗に舞いながらゾンビの頭部を次々と撃ち抜いていく。流れるような動きで一体、また一体とゾンビを倒し、撃ち抜かれたゾンビたちはその場で崩れ落ちる。


シンデレラも負けじとナイフを片手にゾンビたちの群れへと突進した。確実に急所を狙い、首筋を鋭く切り裂くと、彼女の動きは一切の無駄がなく、ゾンビたちを次々と地に伏せさせていく。


「じゃあ少しだけ私も戦っちゃおうかな♪」 


オーロラは笑顔で風の魔法「ウィンド・ブレード」を発動。鋭い風の刃が放たれると、ゾンビたちはその刃でバラバラに切り裂かれていった。


だがゾンビたちは無限に湧き出し、一同は次第に押し返されそうになっていた。疲労が顔ににじむ中、ベルは辺りを見渡し、外に繋がるドアを見つける。


「皆さま!あちらから外に出られますわ!」

 

ベルがそう叫ぶと、シンデレラが一瞬の隙も見逃さずに決断した。


「お前達、先に行け!」

 

荒々しく命令口調で言葉を投げつけるシンデレラに、ジョンたちは瞬時にうなずき、出口へ向かって走り出した。


ジョンが一番に到着し、急いでドアを開けると、強烈な風が吹き荒れる屋上が広がっていた。髪や服が激しい風に煽られ、立っているのもやっとの状況だった。


「うわ!すごい風だ…!」

 

ジョンは思わず声を上げ、足元を踏ん張りながら周りを見渡す。


ジョンは目を細め、空に広がる光景に絶望を感じた。彼らがいる場所だけが厚い暗雲に覆われ、数え切れないほどの悪魔が空を舞っている。そのうちの一匹が不気味に笑みを浮かべ、ジョンを指さした。


「こいつらか…雛音様が言っていた侵入者は」


さらにもう一匹の悪魔が笑い、低く囁くように言葉を放った。

 

「残念だったな。今日がお前たちの命日だ」


しかし、ルナはその言葉に怯むことなく、強い眼差しで悪魔に問いかけた。


「今日が私の命日なら、1つ教えて…雛音と呼ばれている奴はどこにいるの?」


「ヒャッハー!それを聞いてどうするんだぁ?」


「いいから答えなさい!」  


悪魔はダルそうな顔をして、指でビルの下を示した。

 

「お前たちが万が一、このビルから逃げ出した時は、雛音様たちが下で待ち構えているのさ。まぁ、そんなことはありえないがな」


そこに、シンデレラが息を切らせながら屋上に合流してきた。


「…くそ、ゾンビどもが次から次へと…なんだ、この悪魔の数は」


ルナはさらに悪魔に言葉を投げかける。

 

「命日だっていうなら、最後にみんなに感謝を伝えさせて。ほんの一瞬でいいから、それくらい心のない悪魔でもわかるでしょう?」


悪魔は興味なさそうに肩をすくめ、短く答えた。

 

「フッ、30秒だけ待ってやる」


状況が飲み込めないシンデレラは悪魔に銃を向けたが、ルナがそっとシンデレラの手を抑え、円を作るようにみんなに促した。


「おい、なにを血迷っている。さっさとアイツらを撃ち…」

 

シンデレラが苛立ちをあらわにするが、ルナは冷静に答える。


「ここでやみくもに戦っては勝ち目がありません…私に考えがあるんです」


ルナの提案を聞いたジョンは、少し不安げに顔を曇らせた。

 

「そんな作戦…うまくいくはずが…」


「大丈夫」


「だけどルナ先輩...僕」  


「大丈夫、私が守るから」



突然黒い雷が一斉にこちらに向けて放たれる。


「さっさとあの世にいけ!」悪魔たちの冷酷な叫びが耳をつんざくが、ジョンは素早く杖を一振り。するとゴツゴツとした巨大な岩が全方位に現れ、黒い雷をすべて弾き返した。


「下で落ち合おう」

 

シンデレラがそう言い放ち、柵を掴んでためらいなく屋上から飛び降りる。続くようにベル、マーシャル、オーロラも次々に宙に身を投じた。


ルナが強くジョンの手を握り、柵を蹴り上げ一気に飛び降りる。


ジョンの視界は一気に上下が反転し、強烈な風が顔を打ちつけた。ビルは100階以上の高さ、足元には何もなく、ただひたすらに地面が遠く下へと広がっている。その途方もない高さが一瞬にして理解でき、心臓がぎゅっと締め付けられたように感じた。


「うわぁぁぁぁぁ!」

 

落下の浮遊感とともに体がふわりと宙に放り出され、自由落下の感覚が全身に広がる。腕にしがみつくモナークとアルインの必死な表情が、こちらの緊張をいっそう引き立てた。モナークは「ココぉ…!」と怯えた声を上げ、アルインはジョンの腕にぎゅっとしがみつき、離れまいと力を込めている。


周囲の風の音が激しさを増し、耳元で甲高く響く。ジョンの恐怖心が徐々に膨れ上がっていくが、ふと横を見ると、ルナだけがまるで何も感じていないかのような冷静な表情をしている。彼女の瞳はまっすぐ下を見据え、揺るぎない決意が宿っているかのようだった。


頭上では悪魔たちが不気味な笑いを響かせ、周囲を飛び交っている。地上からは、雛音が放った札から次々と天狗や妖怪たちが這い上がり、百鬼夜行のように襲いかかってくる。まるであらゆる方向から命を奪いにきているかのような圧倒的な包囲感だ。


ルナは、そんな異様な光景に怯えるジョンの表情を見つめ、「怖い?」と、やわらかく尋ねた。


「い、いえ!僕も男ですから、全然怖くなんてないです!」

ジョンは声を震わせながらもそう答えるが、ルナは微笑みを浮かべて、「嘘。怖いって顔に書いてあるよ」と軽く返した。


「…やっぱり、ルナ先輩には叶わないな」

肩の力を抜いたようにジョンがそう言うと、ルナは彼を抱きしめる。


「我が魔力よ、汝の力と共鳴せよ。」

 

ルナは静かに呪文を唱えると、ゆっくりとジョンの唇に触れた。唇が触れる瞬間、ジョンの体から温かな力が湧き出し、ルナへと流れ込んでいく。ジョン自身の魔力が、ルナの魔力と共鳴して強く、そして深く溶け合うように一体化していくのがはっきりと感じられる。




ジョンの中で、魔力が膨れ上がり、溢れ出そうになるのをルナがその魔力を受け取り、まるで流れる水が一体化するかのように、その力を自らのものとしていく。二人を包む魔法陣がさらに輝きを増し、まるで彼らの心と魔力の絆が目に見える形となって現れているようだった。


やがて、二人の魔力が完全に一体化すると、ルナが微笑んだ。その瞳には強い決意と、ジョンへの信頼が映し出されていた。


「ジョンの魔力凄かった♡」


「ルナ先輩こそ」

 


二人は再び向かってくる敵の群れに立ち向かう準備を整えた。


『星獣アルインよ、我の力を使い神獣に進化せよ!』

『星獣モナークよ、我の力を使い神獣に進化せよ!』


二人の声が重なり、アルインとモナークは同時に空へと飛び上がった。アルインは鋭く空に向かって吠え、その瞬間、暗黒の翼が大きく広がり、無数の黒い羽が舞い上がる。翼が激しく羽ばたくたびに、周囲の空気が揺らぎ、雲の中へと突き進んでいった。


雲の中は雷鳴が轟き、紫色の電光が空を切り裂きながら踊っている。嵐のようなエネルギーが絶え間なく渦を巻き、その力が今にも溢れ出しそうなほどの緊迫感に包まれていた。その嵐の中心で、アルインが力を解放し、身体が黒く不気味な炎に包まれる。


やがて、その炎が爆発的な光となり、暗黒の雲を割って現れたのは、巨大な黒い竜。アルインは進化を遂げ、圧倒的な威圧感を漂わせた黒竜へとその姿を変えていた。


一方、ジョンの星獣モナークは淡い光に包まれていた。その光は一瞬の静寂をもたらし、ゆっくりとモナークの形を変えていく。光が次第に強まり、まばゆいばかりの輝きが覆い尽くした。そして光の中から現れたのは、大きな槍を手にした凛とした猿神。鋭い眼差しがあたりを睥睨し、全身から聖なる力が溢れ出ている。

 


神獣と化したアルインの背中に乗るようにルナがジョンに言葉をかけた。


「ジョン、アルインに乗って」


ジョンはうなずき、急いでアルインの背に飛び乗ると、しっかりと背中にしがみついた。アルインは深い轟音を立てて羽ばたき、空中に浮かび上がった。


一方、ルナは目の前に迫る悪魔たちに気を取られず、冷静に状況を判断していた。頭上からの攻撃に対し、ルナはすぐに動き出す。銃を手に取り、射撃が不利な状況にもかかわらず、一発で悪魔の頭を撃ち抜く。だがすぐに他の悪魔が、鋭い爪を使い襲いかかってきた。


ルナはその鋭い爪をかわすと、素早く蹴り飛ばしすぐに銃口を向け、また一発で撃ち抜く。弾丸は悪魔の胸を貫通し、動きを止めさせる。だが、次々に新たな敵が現れる。


片目に蒼い炎が宿り、ルナの表情は一切の躊躇なく冷徹だった。


ルナの体から放たれる魔力が一気に膨れ上がり、空気が圧縮される。周囲の悪魔たちはその異様な力を感じ取り、恐怖を覚えた。ルナは深く呪文を口にした。


「漆黒の虚空より流れ出る、暗黒の根源よ。深淵の奥より湧き立つ、無限のエネルギーを我が手に集めよ。蒼き星の終焉を予示する力を、我が前に具現化せよ。絶望と無を宿し、虚無の力を束ねし者よ。その焰、熾烈なる光となり、あらゆる障壁を打ち砕け。敵の全てを呑み込み、焰の渦と化して、闇を燻し尽くせ。神々の裁きの如く、闇を穿ち、無限の破壊をもたらす。至高の力を、今ここに!ネクロニウム!」


その瞬間、ルナの手のひらに紫黒色の光が集まり、圧倒的なエネルギーが渦を巻き始める。周囲の空気が歪み、悪魔たちはその力に一瞬凍りついた。ルナの目がさらに鋭く輝き、光線を放つ準備が整った。


そのエネルギーが集約され、膨大な力が一気に解き放たれた。ルナの手から放たれるネクロニウムは、まるで星が爆発したかのように強烈な光線となり、悪魔たちを次々と貫通していった。


すべてが焼き尽くされ、爆発的な衝撃波が周囲に広がり。その威力は計り知れず、光線が触れたものはすべて蒸発し、完全に消滅していく。悪魔たちの体は瞬時に消え失せ、その周囲に残るのはただの灰と化した塵。


 

アルインは力をため、背中の翼を大きく広げて空気を震わせた。口を膨らませると、その口から黒いエネルギーが渦を巻き、まるで天上の力を宿したかのように集束していく。エネルギーの塊が膨れ上がり、強烈な破壊力を予感させた。


『ドラゴンセレスティアルレイオブジャッジメント!』


その言葉と共に、アルインの口から放たれる巨大なエネルギー弾が、空間を切り裂くように雛音に向かって発射された。エネルギー弾は、周囲の空気を熱し、地面が揺れるほどの圧倒的な力を持っていた。


しかし、雛音はその強烈な攻撃をものともせず、ただ冷静にその動きを見据えていた。その瞬間、大天狗が現れ、八手の葉を広げてアルインの攻撃を防ぐ。


エネルギー弾は弾き飛ばされ、海に向かって飛んでいった。その軌跡は一瞬、空を切り裂く光のようだったが、次の瞬間、そのエネルギー弾は海面に突き刺さると、爆発を引き起こし、巨大な水柱を立てる。


「んな!アルインの技が弾かれた!?」

ジョンはあまりの出来事に、信じられないという表情で声を上げる。その視線の先で、天狗が堂々と八手の葉を構え、今まさにその力でアルインの放った攻撃を弾き返してみせたのだ。


そのとき、悪魔を薙ぎ払ったルナがシュタ!っと軽やかに音を立てて、アルインの背中に降り立った。


「ルナ先輩...どうしましょう、アルインの技があの天狗に防がれたんです」

 

焦るジョンに、ルナは冷静にスナイパーライフルを召喚し、すかさず雛音に狙いを定めながら答えた。


「心配いらない…私が撃ち殺す」

 

ルナのライフルのスコープが一瞬キラッと光を反射する。それに気づいた雛音が慌てたように目を見開き、すぐに空間を切り裂くようにして、そそくさと逃げの体勢に入った。


「ここで死んだら魔王様に顔向けできないコン、大天狗ちゃん後は任せたコン!」


ルナはスコープを覗くのをやめ、悔しそうに息を吐いた。


「くそ…逃げられた」


その瞬間、ジョンが焦った様子で叫ぶ。


「天狗がこんな目の前まで!!」


ルナが驚いて前方に目を向けたときには、すでに天狗が目前に迫り、その巨大な姿が目と鼻の先まで迫っていた。空を飛ぶ大天狗は、容赦ない殺気を放ちながら、八手の葉を勢いよく振りかざし、鋭いカマイタチを送り出してくる。


「風のカマイタチを受けよ!」


間に合わない…!そう思ったその瞬間、ジョンが咄嗟に体を前に出し、八手の葉から放たれた強烈なカマイタチをグレードアックスで受け止めた。


「なに!?ワシのカマイタチを防いだだと!?」

驚愕する天狗の前で、ジョンが一瞬も気を抜かず叫ぶ。「僕たちは早くクエストを終わらせて、映画見に行って、そのあと…XXXするんだから邪魔するなー!!」


その叫び声に反応するように、モナークも力を込めて天狗に向かって槍を突き出す。モナークの強烈な攻撃が天狗の脇腹を狙い、一気に突き進むようにして炸裂した。天狗は体をよじり、痛みに耐えながらなんとか踏みとどまろうとするが、その勢いを抑えきれない。


ジョンも続くように、全力でグレードアックスを振り下ろし、天狗を叩き潰そうとする。モナークの槍とジョンのグレードアックスが同時に重なり、天狗に強烈な一撃を浴びせる。大天狗の体は揺れ、次第に力が抜けていく。


「ぐ…ぐわああっ!」天狗は悲鳴を上げ、痛みに身を震わせた。その瞬間、天狗の後方に控えていた無数の妖怪たちが、まるで鎖が解けたかのように次々と消えていく。煙のように霧散し、宙へと昇っていくかのようにその姿を失っていった。



「やっと…これで映画に行ける…」

ジョンは戦いの緊張が一気に解け、安堵のあまり、その場で意識を手放してしまう。


……っは!

 

どれぐらい気絶していたのだろう。ふと目を開くと、ルナが心配そうに顔を覗き込んでいるのが見えた。柔らかな表情に、ジョンは照れくささを感じつつも口を開く。


「あわわわ…あの、僕…気絶してしまって」

 

無理やり体を起こそうとするジョンに、ルナはすかさず手を添えて、優しい声で制した。


「無理に動かないで…もう少し安静にして」


ルナの柔らかな言葉に、ジョンは頷きながら少し落ち着きを取り戻す。ふと、気になったように周囲を見回して尋ねる。


「教頭先生やシンデレラさんはどこに?」


「シンデレラさんたちが教頭先生を学校まで送ってくれるそうよ。『よく頑張った。もっと軟弱な男だと思ってたけど見直した』って、シンデレラさんからの伝言」


「軟弱で悪かったですね…って!今、何時ですか!?」


焦りの色を見せるジョンに、ルナはソサマの画面を開き、時間を確認して見せる。


「まだ18時だよ、映画見に行けるね」


「よかった…」

 

ジョンは何度も「よかった、よかった」と呟き、独り言のように安堵を重ねる。その様子を見ていたルナは、ふと微笑み、ジョンの唇にそっと唇を重ねた。


「!?」

突然の出来事に、ジョンは目を見開く。驚きながらも、彼の顔が赤く染まるのが見て取れる。


そして、ルナが少し照れたように、けれどどこか確かな声で囁いた。


「映画の後は…二人でお泊りだね…」


二人の夜は、まだまだ始まったばかりのようだ。



[おまけ]


「きゃー♡親友のオーロラちゃーん♡」


「きゃー♡会いたかったわソフィアちゃん♡」


大好きーと熱いハグを交わす2人


「教頭先生もおかえりなさーい♡」


抱きついてくる幼女にほんとにこの人は学校のドンなのだろうか?と思いながらもハグを返す


「ソフィアちゃん約束通り持ってきたわよ」


オーロラがアタッシュケースを机に乗せる。


自分の上官が自ら動く物とは一体...食い入るようにケースの中を見るシンデレラとベル


ついにケースが開く...


「は?」


「まさかこんなものを運ぶためにわたくし達は死ぬ思いをしましたの...」


「開封がしたくてしたくて、ウズウズしてたんだからー♪」


校長のソフィアが嬉しそうに手にしてるのは魔法使いがカッコいいポーズしているのが印象的なカードパック


「では開封〜♪、きゃー!教頭先生見てみてレアカードが入ってましたよー」


ご機嫌にカードを見せてくるソフィアを見てフツフツとした怒りが込み上げてくる...いまなら沸騰したやかんの気持ちがわかる


教頭はめいいっぱいに息を吸い


「カードが欲しかったのなら通販で買えや!!!」


次回![第六十二話、ドキ♡真夏のサバイバルは危険がいっぱい]

第六十一話を読んでくださったそこのアナタ!

次回も読んでくれると嬉しいです(。•̀ᴗ-)✧

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