半分だけ、お世話になります
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
この話、情交ネタでもやりたいです。
本日は図書館に来た。所謂デートと言うやつ。
彼女は何時もの様に清楚でお嬢様の様な格好をしていた。髪は僅かにうねっていて、カチューシャの様な編み込みをしている。片手にフリルの着いた日傘。夏の暑さは心底苦手な様で、顔を隠す様に天に向ける。そして仁王立ち。
「今日も今日とて熱いなコノヤロ。優雅に散歩させやがれ、地球温暖化ぁ」
「……お口……」
私の姿に気が付くなり、そう忌々しげに吐き捨てた。静かに口許に指さして注意すると、ブスくれた様子で眉間に皺を寄せた。言い訳しないのがとても良い。
それにしても暑い。彼女の言う優雅に散歩も出来ない程に。目の眩むままに、手の甲で首を撫でると、足元に日陰が出来た。前を見ると、彼女が懸命に背伸びをして、傘を差し出していた。
「日焼け止め、ちゃんと塗った? 男だから塗らんでも〜。とか言ってると、本当に火傷するよ」
「有難う。塗ってきたよ」
差し出した手ごと傘を握ると、少しだけ目を見開いて固まった。見つめ合うこと数秒。諦めた様に目を瞑る。そうして僅かに歯噛みをした。
「アンタ今帽子も被ってないし。あ゛ーでも、帽子って蒸れない? あれで熱中症なりかけたから、日傘の方がオススメ。男用の日傘あんのかな。この間見たら皆かわちぃ絵柄とかフリル着いてたから無いのかな……」
「気を使ってくれて有難う。でも大丈夫だよ。室内に行こうか」
握った手を離して彼女の元に押し返す。しかしそれに屈する事無く彼女は手を伸ばし続ける。多分、物凄く、心配されている。気も使っている。
「じゃあ半分だけ、お世話になります」
「全部持っていいよ。折り畳みあるし。……嫌じゃなければ」
「相合傘したいなーと」
鞄を漁る手が止まる。機械的に此方を向くと、僅かに蒸気した頬が目に入る。きっと暑さのせいだけじゃない。押してる時は平気なのに。いざ押されると照れるのは、彼女の性格故か。
日傘を受け取ると、半分だけ彼女の方に翳す。目的地までは、半分こで。
図書館の前まで来た。外観石造り。嵌められたアーチ型の大窓が等間隔に配置されている。図書館と言うよりも、屋敷と言う方がしっくり来るような、重厚な場所だった。
傘を閉ざす。すると向かい風が、突風が、私達の間を駆け抜けた。
彼女の髪は鮮やかな黒をしている。金属のように一方向の輝き方ではなく乱反射。ふわふわの柔らかい感触を物語っていた。それが風に靡いて舞い上がり、柳の様に揺らめいた。
「あ゛? どうした?」
「綺麗だな、と思った」
「あぁ、図書館か。私も好き。でも綺麗てか重厚……」
「君のことなんだけど」
赤さの引いた顔に火が灯ったのは言うまでもなく。
日傘買った時に思いついたネタなんですよ。
紫外線浴びに浴びまくったらヒリヒリして、日焼け止めと日傘が必須になりました。
言いたいことは全部、渡ママが言ってくれてます。故に割愛。
互いが互いに言いたいこと言って行動するので、どっちの主導権が強いとかはないです。
故に目を丸くして、渡パパが唇奪われる事もあります。
今回見たく、渡ママが顔を赤くして黙る事もあります。
でも所作とか行動に関して言えば、尻に敷かれているのは渡ママです。
気の強い子が惚れた相手にだけ、従順になるのが好きです。
惚れた弱みって奴ですね。
髪の描写は前に見たとあるアニメから。
飛行機乗ってるとき、無重力だからずっと揺らめいてるんですよ。
作画やべぇなと。
最後勘違いしたのは、仕方がない事。
だって渡ママは図書館の方を見ていたから。
先入観として、図書館の話してるもんだと思ってます。