3 話が違う
「ねえ、ホントに一緒に帰るの?」
「そう!たまにはいいでしょ?」
「うーん、僕は一人の方が良いんだけど……。」
「そんなんじゃ何時まで経っても友達出来ないでしょ?」
「別にいらないよ、友達なんか。」
「ど、どうして?」
「山野さんには関係ないよ。」
「え、あ、そ、そう。」
本屋に着いた。
「へえ、そういうの読むんだ。面白いの?」
「さあ。評判は良いみたいだけど、まだ読んでないからね。」
「そっか。」
「もういいでしょ?もう家に帰るだけなんだから。じゃあまた明日。」
「あっ。ちょ、ちょっと待ってよ!あそこのカフェでちょっと休んでいこうよ!」
「……あのさあ、僕はただの内申点稼ぎなんでしょ?もう帰らせてよ。」
「そ、そうだけど、ちょっとだけ!話があるの!」
「話?ここで話してよ。」
「ここじゃちょっと……。」
「……長くなりそう?」
「そ、そんなに長くならないから!」
「これっきりにしてくれる?約束が違うよ。」
「わ、わかったから!」
二人でカフェに入る。
こんなトコ、僕には場違いだろ……。
居心地悪すぎるよ。
「それで話って?」
「ま、待って!の、飲み物来てから……。」
ふーん、そういうもんなのかな。
「飲み物来たけど?」
「そ、そうだね、そうなんだけど……。」
「話って何?それとも嘘なの?」
「ご、ごめん!ある!話があるから!」
「そう、じゃあ早くしてくれる?」
「う、うん。え、えっとね?う、こ、心の準備が……。」
「心の準備?」
「あ!や、何でもないの!」
「もう帰っていい?」
「あ、あの!私!横峯君が好きです!!」
はあ?