2 委員長の変化
「え?内申点?何を言ってるの?」
「わかんない?私さあ、推薦狙ってるんだよね?で、成績は大丈夫なんだけど、内申点も欲しいワケ。だから協力して欲しいんだよね。」
「それが、僕に何の関係が?」
「私、クラス委員じゃない?クラスを上手く纏めてるなって先生に思われたいの。」
「はあ。」
「わかんないかなあ?クラスで孤立してる子をちゃんとケアしてるって、アピールしたいって事!」
「あ、ああ。そうなんだ……。」
「キミにとっても悪い話じゃないと思うよ?」
「と、いうと?」
「私がちゃんと話しかけてれば、変な波風立たないと思うし。」
「そうなの?」
「そういうもんなの!とにかく私が毎日話しかけてあげるから、適当に応対してくれればいいから!」
「適当に応対?」
「そう、変に無視したりとかしなければいいから。」
「わかったよ……。」
「キミが一人で静かに過ごしたいなら、それでいいから。」
「うん、僕も一人の方が気が楽だから。」
「そう。じゃあ、そういう事で。」
と、いうような事が二ケ月前あって、現在の状況になった、という事だ。
だから、さっきの会話が僕に聞こえていても何の問題も無い。
最初からそういう話だったから。
僕の一人の時間は守られる。
はずだった、んだけど。
「横峯君!今日一緒にお昼食べよう?」
なんで一人にさせてくれないんだ?山野さん。
「は?え?なんで山野さんが僕と?」
「い、いいでしょ?たまには誰かとご飯一緒に食べた方がいいのよ!」
「い、いや、僕は……。」
「ほら、隣の席の子には許可貰ったから!」
「え~……?」
内申点の為にこんな事もしなきゃいけないものなのか?
気まずいんだけど……。
「で、私におすすめのラノベ選んでくれた?」
「え?いや、だってあれは……。」
「私は恋愛物がいいな!現実でも異世界でもいいから!」
「えー?そうなの?」
「そう!ねえ、なにかないの?」
「まあ、あるけど……。」
「じゃあ、明日何か持ってきて!」
「え?明日?」
「うん、すぐ読んですぐ返すから!」
「……そう?なら持ってくるけど……。」
どういうつもりなんだろう……。
まあ、ラノベ貸すくらい、別にいいけどさ。
僕の一人の時間が……。
これじゃ約束が違うよ。
「それから、今日放課後時間ある?」
「え?放課後?」
「そう、何か予定ある?」
「一応本屋に寄って新刊一冊買おうかと……。」
「じ、じゃあ私も付き合うから!」
「は?なんで?」
「なんでも!ダメなの?」
「ダメじゃないけど……。」
「じゃあ、決まり!」
えー?ホントにどういうつもり?
ワケがわからないよ。