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戦場の「天使」の物語  作者: ふるたく
1/10

出会い

太古の昔。



それよりも遥か彼方ずっと昔。



世界に天使と悪魔が存在していた時代。



天使と悪魔は敵対関係にあった。



天使は悪魔を虐殺し、悪魔はお返しとばかりに天使を虐殺する。



そんな殺し殺されが繰り返し、繰り返し、繰り返し続けられてきた。



常に世界のどこかで殺し合いが繰り広げてられていた。



争い、続けていた。



、、、その中で



一体の黒い翼を持つ青年が戦場を駆けていた。




彼はその戦場の中で一際目を引く存在だった。



彼の名は「リオウ」といった。



彼はその余りある力で次々と天使の首を刎ねていった。



その剣には一切の迷いが無かった。




天使族の奴らは死すべき存在。



この世全ての悪、とでもいうように。



黒い疾風は地を駆け、空を舞う。



彼はただひたすらに、剣を振るう。




殺して、殺して、殺して、



殺し続ける。



白を、真紅に染める。



その死体の山を作る。



その繰り返し。



、、、繰り返しになるが、彼は自分の行動に一切の迷いなど無かった。



迷いなど、生まれるとは、思ってもいなかった



その時までは。



彼女と、出会う、までは、、、、、

------------------------------------------------------------


幼い頃の記憶、、、、



これは夢だ。



俺は、夢を見ている。




「あーん、あーん。」



俺は泣いていた。



「あーん、あーん。」



辺りは焼け焦げた臭い。



焼けた仲間の臭い。



焼けた親の臭い。



俺の手の中には幼い、可愛い、まだ小さい妹の、、、、、



臭い



「あーん、あーん」



泣くしかなかった。



幼い頃の俺は



そうすることしか、出来なかった、、、、



何も、出来なかったんだ、、、


------------------------------------------------------------



ズキン!



腕に痛みが走る



「つ、、、、、」



その、痛みで目が覚めた。



「、、、、ん、、」



、、、寝て、いたのか。



つい先程の事を思い出す。



そこは良くある戦場の一つ。



いつもの様に戦いに明け暮れていたんだっけ



でも、不覚にも腕を大きく斬られて、、、、



(、、勿論その相手には、それを後悔させるほどのお返しをしたが)



しかしながらその時の出血は中々に酷く、出血多量で意識が朦朧としてしまっていた



戦いのさなかではその緊張で意識を保っていたが、戦いが終わるとその糸が切れてそのまま寝てしまったらしい。


「寝て、しまうとは、、、、」


不覚だ。


残党兵でもいれば為す術も無く斬り殺されいた。



「、、、頭は、あるようだな」



手で自分の首を抑える



、、、運が良かった。



朦朧とする頭で状況を確認する。



「立てるか?」



自問する。


と、



腕を見ると



、、包帯が巻かれていた



「なんだ?これ」



、、、治療、されている?



、、、誰が?



、、、なぜ?



、、、いつ?



その時、


視界の隅に白い何かが動いているのが映り込む。


(、、残党か!?)



まずい、、、体はまだ不十分だ。



しかし戦場において体調など言い訳にもならない。



死にたくなければ戦うしかない。



剣を握る



その白い翼を視界に捉える



すると白い翼の主はこちらに気付いたのか



こちらに間抜けにもトコトコ歩いてくる。



運が良い。



素人兵か?



戦場の中で敵を見つけたときは瞬時に殺す、

鉄則だぜ



不用心に相手に近づいてくるなど



愚にも程がある



相手を見る目に殺気をこめる。



体調がどうであっても、素人兵など一刀の元に両断できる



殺れる



白い翼の主が射程圏内に入るか否か



その場所で



×××「あ、目が覚めたんですね〜」



、、、なんて、この天使は気の抜けた事を言ってきた。



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