試運転と新たな力
ぜひ。よんでください
とりあえず術は完成させたので、術をためしていこう。まずは嵐丸。
「風遁嵐丸!」
掌の上に魔力を込め圧縮し野球ボールぐらいのおおきさにする。
「とおりゃー!」
名投手ばりのフォームでなげる。
……
……的である木人形を通りすぎ訓練所の壁にぶつかる。
ヒャンヒュンヒュンヒュン、シュパシュパシュパパパパッ
訓練所の中に嵐が巻き起こり、壁やら床やらあらゆるものをえぐりとる。
数分後、やっとおさまったようだ。訓練所はひどい有り様になってしまった。自分の後方で見ていた半蔵は無事みたいだが顔が真っ青だ。
無事ならほっとこ。この術威力は十分。問題は俺だな。コントロールなさすぎ。投擲スキルもないから補正もない。外れても広範囲攻撃だからダメージは与えられるからいいが、これは練習あるのみかな。次いこ。
「風遁かまいたち」
シュパッシュパッシュパパパパ 真空の刃が木人形を襲う。
うーん、さっきのあとじゃちょっといまいちだな。これは作り直しかな。とりあえず次
「水遁水氷手裏剣」
空中の水分を集め手裏剣に形を変えながらぶつけていく。液体と固体をおりまぜながら。
これは、想像通りかな。 次
「フローズンビーム」
木人形に向けて氷点下の光線を当てる。一瞬にして凍りついた。
よし。冷○ビームそのまんまだな。笑 次
「火遁炎熱地獄」
魔力を集めた掌を地面にあて魔力をはなつ。地面から複数の火柱を出現させた。
ちょっといまいちだな。地獄って感じにはほど遠いかな。練り直しだな。さて次が最後
「俺の拳が真っ赤に燃える。爆熱拳」
超高温の魔力で真っ赤に光る拳で殴る。木人形の腹部を溶かしながらつらぬいた。木人形は燃えてなくなった。
見た目は完璧だか、やはりあれは機械じゃないと爆発はおきないよなー。もうちょっとイメージを膨らませて練り直しだな。
一通り試し打ちをし、改善点も見えてきたのでまた練り直すかな。
「おい、オレンおわったのか?」
「あ、はいおわりました。半蔵さん気分は大丈夫ですか?」
「ま、一応な。」
「よかったです」
「オレン、お前は魔王かなんかか?」
「え?ただのひとですよ?」
「いやいや、人にしては魔力の多さが桁ちがいだぞ。最初のあれはなんだ。ただの風が壁や床をえぐりとるってありえないし。普通あんな高密度の術一発打てば、魔力切れで倒れるぞ」
「あー、それは[魔力吸収]と[魔力操作]のおかげですね。常に外部から魔力を補ってますし。術も自然の魔力を操作して発動してるのがほとんどですしね。」
「はー。聞けば聞くほど魔王だな。いっそのこと魔王になっちゃいなよ」
「ハハハ、嫌ですよ。自分は気ままにやりたいようにやりたいですもん。」
「そりゃそうだ。」
「はい。」
「そうだ、オレンこれをやろう。本来は上忍にしか教えないんだか、オレンはもう上忍の域を越えてるから大丈夫だろう。」
どこからか、でっかい巻物をもってきた。
「なんですかこれは?」
「これは口寄せを契約するための巻物だ。」
「口寄せですか、自分には月花がいるから必要ないかと。」
「なにをいうか、従魔と一緒にしては困る。確かに従魔は育てれば育つほど強くなる。だが、口寄せは術者の魔力の強さによって変わってくるんだ。つまりオレンほどの魔力の強さなら魔王クラスの魔物も召喚できるのさ。」
「なるほど、説明だけきくと強力だがあまり必要性が感じないんだよな。俺と月花だけでも十分やれるし。な、月花」
胸元に入り込んで寝ていた月花をなでる。
「コンコーン」
「そうかもしれんが、覚えてて損はないはずだ。それになにを口寄せするかも見たいし。」
「そっちが本音だろ!!」
「まーまーま。」
ま、半蔵の言う通り覚えてて損はないからな。なんか気にくわないが口寄せをやってみよう。
口寄せの巻物を開き魔方陣に自分の魔力を流しながら唱える
「我の魔力を糧に姿を現し力を貸したまえ。口寄せ!!」
空間が割れた。中から大刀を携えた侍姿の。大型の鬼があらわれた。
「呼び出したのは貴様か?」
「そうだ。」
「ほほー、なかなかの魔力の質 魔力の量は普通だが常に外部から吸収してるみたいだな。器用だ。さらに全属性持ちで、妖刀もちか。面白い。」
「あ、ありがとうございます。って妖刀って雷切 不知火のことですか?」
「そうだ。知らぬに使っていたのか?」
「いい刀だとはわかってましたが、妖刀とはしらなかったです。」
「妖刀は人を選ぶ。認められなければ持つことすらできぬし無理に使おうとすると、生命エネルギーを吸われ死に至る」
あ、だから職業違ってても装備できたのか。認められてよかったー。
「あの、あなたはいったいだれなんですか?」
「俺は、酒呑童子だ。よろしく」
「えっと契約してくださるんですか?」
「あー貴様は面白いからな。力を貸してやる。」
「ありがとうございます。」
「あー、いつでも呼べ。またな」
空間がまた裂け酒呑童子は帰っていった。
契約が終わって半蔵の方を見ると、立ったまま気絶していた。酒呑童子におどろいたのか?
仕方ないので、半蔵を医務室まで連れていくことにした。
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