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難攻不落の魔王城へようこそ~デバフは不要と勇者パーティーを追い出された黒魔導士、魔王軍の最高幹部に迎えられる~【Web版】  作者: 御鷹穂積
番外編◇黒魔道士の魔王軍参謀と、それぞれの日々

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番外編◇月刊【黒魔導士】特別限定復刊号




 パシャパシャと、カメラのシャッター音が連続する。


 僕は今、撮影スタジオにいた。


「うーん……こう、姿の違いによる印象の違いを出したいんすけどねぇ」


 悩ましげな顔をして首を傾けるのは、カメラマンの男性だ。


 その反応も無理はなかった。

 被写体が、僕のような地味めの男なのだから。


 一応レメゲトン衣装に身を包んではいるが、魔力体(アバター)ではない。

 代わりに、ミラさんお手製の飾り角がついている。

 しかも両角バージョンなので、鎧角を展開している想定らしい。


 ちなみに、【黒魔導士】衣装の撮影は既に済んでいる。


『いやいや、そんなんじゃ相棒のベストショットは撮れないよ!』


 頭の上で精霊ダークが何か言っている。


「……チッ、もう我慢なりません。まったく何も分かっていませんね」


 と、ほぼ同時、キチッとスーツを着込み、細いフレームの眼鏡を掛けた吸血鬼の美女が舌打ちした。

 長い金の髪を後ろでひとまとめにした彼女は、カツカツと靴を鳴らしながらカメラマンの方へ迫る。


 その赤い瞳で男性を睨みつけながら「よろしいですか?」と声を掛けた。


「……はぁ? あの、仕事中なので邪魔はちょっと……」


「貴方の仕事にケチをつけるつもりはありませんが、うちのレメさんを魅力的に撮りたいのならば私の話を聞くべきです」


 本職のカメラマンさんに物申している吸血鬼の美女――ミラさんにハラハラするが、僕が声を掛けるまでもなく話は進んでいく。


「レメさんは無造作ヘアの似合う優しげな美青年ですが、フェニクスパーティー時代の辛き経験によって、『主役』としてカメラを向けられることに慣れていません。ましてや自分一人を撮る為にカメラマンさんがいるだなんて、ほとんど経験のないことなのです」


 無造作ヘアではなく髪は整えていないだけだし、僕を美青年と呼ぶのは世界広しと言えどミラさんだけなのだが、それ以外の部分は的を得ている。


「……! なるほど、違和感はそれか……」


 カメラマンさんが何やら納得していた。


 元世界第四位パーティー所属の冒険者が、カメラを向けられて自然な振る舞いや、逆に決めポーズなどをとることも出来ず、ただ困ったように笑うしか出来ないという状況に理解を示してくれたようだ。


 僕の方は居た堪れなさが増したが。


「ご理解頂けたようですね。その上で、レメさんの最も()える表情やポーズがあるのですが、私が指示を出しても?」


「ふむふむ。お願いします、マネージャーさん」


「ふふっ。えぇ、この超完璧敏腕マネージャーにお任せください。ではレメさん、手のひらを上に向ける形で、右手を掲げてもらいますか? こう、なにか球体を手に掴んでいるかのようなポーズをイメージしてください。あ、そうですお上手です! 次に表情ですが――」


 何故こんなことになったかと言うと――。


 ◇


 ある日のこと。

 寮のリビングで端末を操作し、メールを確認していると。


「あれ……珍しいな」


「どうされましたか、レメさん?」


 僕の呟きに反応し、ソファで本を読んでいたミラさんが顔を上げる。


 ちなみに彼女は血を操作し、蔦のように伸ばした血液で箒や雑巾を掴み、家の掃除もしていた。

 単に家事をしているのではなく、魔力操作も兼ねているそうだ。


「いや、マルさんからメールが届いていてね」


 ミラさんが本をパタンと閉じる。


「……へぇ、ヘルヴォールパーティーの【召喚士】さんですよね?」


「そうそう。ミラさんも、オリジナルダンジョンの件で逢ってるよね」


 世界ランク第三位ヘルヴォールパーティーのメンバーで、大商会の次女でもある。

 彼女自身も優れた商売人で、パーティーメンバーの使用する魔法具もマルグレットさんが購入したものだという。


 僕の実力を高く評価してくれた人でもあるのだが、その時々で一緒にいる別の人との絡みの方が多くて、直接話したことはそう多くない。


 ヘルヴォールパーティーといる時はヘルさん、オリジナルダンジョンの時は魔王城の仲間や世界ランク第二位パーティーのみなさんだったり。

 同じ空間にはいても、絡みは少ないのだ。


「それで、どのようなご用件ですか? 水筒を手に入れた時の借りがあるので、敵対したくはありませんが……」


 ミラさんが血液を貯蔵するのに使っている魔法具は、オリジナルダンジョンにて獲得した品物。

 マルグレットさんとフェローさんの商会が扱うことになる予定だったが、売りに出される前にミラさんが購入したのだ。


『懐かしいね。いやぁ、今でも思い出せるよ。相棒と出逢った時のこと』


 僕の頭の上で寝転びながら、小人形態のダークが言う。


 ――そんなに昔じゃないし、君が村人を昏睡させた件は僕も鮮明に思い出せるよ。


『過去は変えられない。未来のことに目を向けようよ!』


 はいはい。

 適当なことを言う精霊は放っておいて、ミラさんの質問に答える。


「全天祭典競技最終戦の感想と……仕事の依頼みたいだ」


 熱意の込められた長文感想の果てに、お仕事依頼について書いてある。


「お仕事? 彼女が、レメさんに?」


「うん。……あ、月刊【黒魔導士】を限定復刊させる企画があるんだって」


 僕の言葉に、ミラさんが驚愕した。


「な……!? 話題の【黒魔導士】に関する情報てんこもりの幻の雑誌――月刊【黒魔導士】ですか!? レメさん特集を書いたこともある、あの……!?」


「そうそう。懐かしいなぁ」


 【黒魔導士】という不人気職に着目したマイナーすぎる雑誌で、案の定すぐに廃刊となったのだが、僕は何度か取り上げてもらったことがあるのだ。 


 ニコラさんが紙版や魔素化した記事を保管しているとかで、ミラさんが随分と羨ましがっていたのも記憶に久しい。


「あのような神雑誌が廃刊になるとは、人類の目は節穴だと嘆いたものです」


 やれやれ、と肩を竦めるミラさん。


「……ミラさん、僕と知り合う前に、あの雑誌のこと知ってた?」


 ミラさんはスッと目を逸らした。


「己が愚かだった時のことは、思い出したくないものですね」


「いやいや、知らない方が普通だって」


「とにかく、その神雑誌が限定企画とはいえ復活するのですね?」


「そうそう。えぇとね、僕への依頼は……インタビュー記事と……巻頭に写真も載せる……!?」


「受けましょう! レメさん……!!」


 ミラさんがグッと身を乗り出して元気よく言う。


「いやいやいや……雑誌が売れ残る未来が見えるよ」


「何を仰るのですか! 完売するに決まってます! ……ていうか完売させます」


「ミラさん、気を遣って一人で何冊も買ったりとかしなくていいからね」


「ご安心を! 気遣いとか以前に、最低三冊は購入しますので……!」


『推しが表紙を飾る本が出るのか……うん、悪くないね。受けようか』


 ミラさんとダークはそう言うのだが……。


「レメさん。これは好機と捉えるべきです。レメさんは魔物の勇者だけでなく、祭典競技を見た多くの人にとっての勇者であり、そして【黒魔導士】という【役職(ジョブ)】に悩む全ての人にとっての勇者となれるかもしれないのですよ?」


「……!」


 ミラさんの言葉に、僕はハッとする。


 確かに、全天祭典競技を経て、僕や【黒魔導士】という【役職(ジョブ)】に注目が集まっている今こそ、こういう機会はチャンスかもしれない。


 これは僕個人の問題ではなく、次に世に出る【黒魔導士】たちの為にもなることなのだ。

 ならば、気後れなどしている場合ではない。


「ありがとう、ミラさん。僕、この依頼を引き受けるよ!」


「はい……! 私もついていきますね?」


「ん?」


「大丈夫です。あくまでマネージャーとして同行しますので」


「マネージャー……」


「レメさんの写真やインタビューが世に出る以上、完璧を目指さねば。レメさんは他者からの見られ方に疎いところがあるので、そちらをサポートさせて頂きます」


『申し出じゃなくて確定事項として話すのが、このオタクちゃんの怖いところだよね』


 かくして、僕は久々に、月刊【黒魔導士】のお仕事をさせて頂くことになったのだ。


 ◇


「あーいいですよレメさん! あとは表情! いつもの穏やかなものも素敵ですが、今はレメゲトン様になりきってください……そう! それです! キリリとしたそのお顔! 仮面で隠されがちですがレメゲトン様を演じられている時の強気なお姿もそれはもう魅力的で――」


「いや、ほんとよくなりましたね! さすがマネージャーさん」


 パシャパシャ、パシャパシャとシャッター音が続く。


「はぁはぁ……。次! 事前に依頼しておいた例の玉座っぽい椅子、持ってきてください!」


 いつの間にかスタッフさんたちもミラさんの指示に従って動くようになっていた。


 僕は無心で、言う通りにする。

 自然体で冴えない顔ばかり映るよりも、ミラさんの言うことを聞いた方がよいものが出来そうとの判断である。


「あ! あとメイクさん! 赤いカラーコンタクトありますよね?」


 こちらもミラさんが事前に頼んでいたらしい。


 玉座っぽい椅子に腰掛けた僕のところへ、メイクさんがやってきてカラーコンタクトをつけてくれる。

 コンタクト自体初めてつけたが、これってもしかして……。


『最終戦でだけ見せた、魔王化の影響を再現するつもりじゃない?』


 やっぱりそうか。


 あとで映像を確かめたところ、確かにあの時の僕は目が赤くなっていた。

 師匠の角を継いだ影響だろう。


「いい……! いいですよ……! メイクさん待ってください! こ、こういう時は普段と違う髪型も見られたりするものですよね? た、試して頂きたい髪型があるのですが……」


 ミラさんの提案に、メイクさんがこくりと頷く。

 数分後。


「ほ、本当にこれで撮るんですか? 落ち着かないんですけど……」


 前髪がすーすーする。


 そう、僕はオールバックにされていた。


「さ、さいっこう……。レメさん、どうかそのまま足を組んでください。そして右肘を手すりについて、手に頬をつけながら、鋭い視線をこちらに――今です!」


 パシャパシャパシャパシャ。


「いいっすね! 一気に『魔王軍参謀』感が出てきましたよ!」


 カメラマンさんもノリノリになってきた。


「レメさん! 次は仮面を一旦装着して、そこから外す仕草をゆっくりお願いします!」


 無心で言われた通りの動きをする。


 ミラさんとカメラマンさんが更に盛り上がった。


 平常心では照れくさくてとても出来ないので、僕は心を殺して仕事に徹した。


「……ふぅー、ふぅー、そろそろよいでしょう」


 ミラさんが涎を拭いながら、興奮した様子で言う。


「いやぁ、マネージャーさんのおかげでいい写真がとれましたよ」


「えぇ。全ての写真は確認の為に魔素化した上でこちらのアドレスにお送りください」


 ミラさんがカメラマンさんに名刺を渡す。


 あの、なんで僕の写真を確認するのがミラさんなんでしょうか……。

 いや、今更か。


「えー、こほんっ。あ、あとは? レメゲトン様に寄り添う配下なども写れば、一層素晴らしい写真になるかもしれませんね?」


 ミラさんがチラチラとカメラマンさんの様子を窺う。


 僕は知っていた。

 彼女がカーミラ衣装をこっそり荷物に入れてきたことを。


『あわよくば相棒と一緒に雑誌に載ろうとか、小癪だよね』


「あー、なるほど? いやぁ、でもすみませんね。今回はレメさんのみって言われてるんで」


「……そ、そこをなんとか……! 私……いえ、彼女がレメゲトン様の隣にいることで、調和がとれると思うのです!」


「すみません、編集部やスポンサーの意向もあるんで……」


「そんな……」


 断られたミラさんが膝から崩れてしまう。


「あ、あ……えぇと。と、取り敢えず写真、確認してきますね……。レメさん、もうしばらく待機でお願いしまーす」


 カメラマンさんがミラさんから逃げるようにその場を離れていく。

 僕はミラさんに近づいた。


「そ、そう落ち込まないで」


「うっう……レメゲトン様の隣にカーミラありと世に知らしめる良い機会になるかと思ったのですが……」


「雑誌のお仕事では無理でも、写真くらいなら普通に撮ればいいしさ」


「ッ!? ……や、約束ですよ?」


「う、うん」


「私、元気になりました」


 ミラさんが復活した。

 立ち上がると、顔には笑みが浮かんでいる。


「そ、それならよかった」


 もしかして、これまで写真が苦手な僕に遠慮していたのだろうか。


「うわーーーーーーー!?」


 その時、写真の確認に向かったカメラマンさんから、悲鳴のような声が上がる。


「どうしました……!?」


 僕とミラさんは、端末前に腰掛ける彼に慌てて駆け寄るのだが。

 彼は椅子から転げ落ち、画面を指差しながら震えている。


「う、うつ、写ってる……!」


「写ってる?」


 僕とミラさんが端末を覗くと、ある写真が画面に映し出されていた。


 玉座っぽい椅子でポーズをとっている僕だ。

 よく見ると、そんな僕の左肩に――小人状態のダークが乗っている。


『ふっふーん。特別に、一枚だけ写真に姿を残してあげたよ。相棒とのツーショットの為だからね!』


 精霊は滅多に人前に姿を現さない。

 現しても光の玉とか、揺らぐ炎とか、何かを模して出現するくらいだ。


 こうして人の姿を晒すのは、通常契約者の前でだけ。


 カメラマンさんの悲鳴も当然だった。

 見えない筈のものを、自分が激写してしまったのだから。


 ――にしても、絶妙なバランスで顔や大事なところが隠れている。


 小人状態のダークは裸なので、そこが不安だったのだが、こう、光のようなものが射して奇跡的に写らずに済んでいる。


 その点だけは安心だ。


『心配してくれてるの? 大丈夫だよ、古今東西、人の目に触れるべきでないものは、天上の存在が秘匿してくれるものだから。なんだっけ、人が言うところの……「謎の光」?』


 それが本当だとしても、君の気まぐれに天の理を働かせないでほしいよ。


「……す、すみません。うちの精霊が、悪戯心を出してしまったようで」


 僕はカメラマンさんに謝罪し、起き上がるのを助ける。


『うちのだなんて、相棒、嬉しいこと言うね』


 君は反省してくれないか?


「とんでもない! レメさん! ほんっっっっとうに、ありがとうございます!」


 カメラマンさんが僕の手を握ってぶんぶんと振る。

 その瞳はキラキラと輝いていた。


「え?」


「まさか、自分の手で精霊を撮れる日がくるなんて思いもしませんでした! やったよ母ちゃん!」


 ここにはいないお母さんに向かって叫ぶカメラマン。

 焦ったのはミラさんだ。


「え、ちょ、あの、レメさんのみって言われてるんですよね? それ、使いませんよね?」


「何言ってんですか! 精霊が人間の撮る写真に映ってくれるとか歴史的瞬間ですよ!? これは誰だって雑誌表紙に採用します! レメさん推し、【黒魔導士】推し以外にも、全世界の人間が欲しがる垂涎の一枚ですから、雑誌の売り上げがとんでもないことになりますよ! つまり、巡り巡ってレメさんの知名度も爆上がりするってことです!」


「え、あ……わ、私よりも、精霊の方が、レメさんのお役に立つ……?」


 ミラさんが愕然とする。


『なーはっはー! 精霊は推しを世界一にする為ならなんでもするのだ!』


 ダークはそう言うが、四大精霊たちさえやっていないようなことを、勝手にやっていいのだろうか。

 というか君、神秘の精霊じゃなかった?


『大丈夫だよ。この程度で、神秘のヴェールは脱がせない』


 ◇


 その()、僕は記者さんにインタビューを受けた。


 祭典競技による世間の反響をどう思ったか。

 僕への評価が大きく変わったことなどにどう感じたか。

 【黒魔導士】として意識していることは何か。

 今後の活動について、などなど。


 フェニクスパーティー時代の話や、師匠とのことなど、一部話したくないことなどはキッパリと断りつつ、答えられる範囲で応じた。


 僕以外にも、色んな【黒魔導士】がインタビューを受けたらしい。

 祭典競技で知り合った、第二役職(セカンドジョブ)を鍛えし【黒魔導士】――マウリさんたち。

 【絶世の勇者】エリーさんの仲間であるライナーさんとライアンさん。


 師匠にも話を聞きたいと言われたが、連絡がつかない人なので諦めてもらった。

 きっとフェローさん伝いでも探すのは難しいのではないか。

 どこに手紙を送ればいいか分からないので、僕も困っているくらいなのだ。


 記者さんはかつて特集を組んでくれた時にもお世話になった人で、安心して記事を任せることが出来た。


 そして、時が過ぎ。


 ◇


「お届けものでーす」


 寮の部屋に、僕宛ての荷物が届く。

 開けてみると――月刊【黒魔導士】の復活号だった。


『お、いい感じだね』


 表紙には、僕とダークが写っている写真が使われた。


「関係者に送られる見本ですね。わ、私も欲しいのですが。マネージャーなのですが」


 写真撮影などには同行してもらったが、マネージャーはあくまでミラさんの自称だ。

 見本が送付されないのも無理はなかった。


 一通り目を通したら、僕の分を渡そうと思う。


「えぇと……『【黒魔導士】の魅力を語り尽くす! レメ氏一万文字インタビュー』と『業界で輝く【黒魔導士】たち特集』うんうん…………ん?」


 表紙には色んなワードが踊り、雑誌の購買欲を煽ろうとしている。

 それはいいのだが……。


「どうされました? えぇと……『【炎○勇者】による三万文字インタビュー~親友について語り尽くす~』――なんですかこれ!?」


 月刊【黒魔導士】編集部さん、これ、伏せ字の意味なくないですか?


 あとフェニクス……なんでお前がいるんだよ。

 それに、長いよ。長過ぎるよ。なんだよ三万文字って。中編小説が書けちゃうよ。

 僕の一万文字だって大概なのにさ。


「そ、それにこれも……! 『【銀嶺○勇者】が選ぶ、フェニパ時代の【黒魔導士】レメ必聴動画99選!』って――ニコラさんまで!」


 ニコラさん……。


 多いよ……。

 選びきれてないじゃないか。九十九個選んでも、みんな軽い気持ちで観れないよ。


 あと、二人共、僕に黙って僕に関する仕事を受けないでほしいな。

 とてつもなく恥ずかしいから。


 とはいえ、これらの企画やフレーズが雑誌売り上げに貢献するだろうことは想像出来た。

 二人はあくまで善意で協力してくれたのだろう。


「ず、ずるい! わ、私は!? カーミラに声は掛かっていませんが!?」


 ミラさんが表紙を見て涙目になっている。


「えと……この二人に比べると、僕に対する公式での発言が……あんまりないから、とか?」


「あ」


 ミラさんは「そう言われると確かに」と思ったようだ。


「うわーん! ひどいです! うっうっ、私ならばこの二人も知らないような情報だって握っているというのに……!」


『はは、今回は重めのオタクちゃんの一人負けだね』


「ミラさんのおかげで良い写真を撮ってもらえたんだし、僕は感謝してるよ」


「ぐす……。いいです、二人が撮れないようなレメさんの写真、いっぱい撮るので」


 あの日のあと、ミラさんは速攻で高いカメラを購入していたのだ。


「あ、あぁ、うん。お手柔らかにね」


『あんまり変なの撮るようだったら、また写って邪魔しちゃお』


 ……ダーク、ややこしくなるから大人しくしていてくれ。


 余談だが、雑誌は過去に類を見ないほどに売れたという。


 僕の知名度が上がった他、電脳(ネット)では『サラクエル推し』のオタクが発生したとか、してないとか……。


『精霊じゃなくて、人を推せ人を』


 と、ダークはあまり興味がないようだったが……。




書籍版③発売中です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

挿絵(By みてみん)

コミック版⑧発売中です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

挿絵(By みてみん)

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『難攻不落の魔王城へようこそ』


コミック版連載中!(マンガUP!)
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コミック版12巻発売中!(ガンガンコミックスUP!)
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書籍版1~3巻発売中&4巻は電子限定で発売決定!(GAノベル)
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― 新着の感想 ―
[良い点] 最高
[良い点] 最近魔王城が不足してたんで助かります! さ、さいっこう……。 ありがてぇありがてぇ(* -人-) そしてミラさんみたいに更に欲しがります…! 年末年始のお供に是非!もう一話! _(_(┐…
[良い点] こういう後日談を待ってました。
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