2000PV記念 閑話 誕生日
何とか一日で書き終わりました。
いつの間にか2000PVいってたと言うことで、記念のお話です。
いつもより長めで、2500文字位です
この世界で誕生日会という物は毎年行うものではない。
子供の頃から、1歳、4歳、7歳の誕生日に行うのが殆どで、その後は5年おきだったり、10年おきだったりと決まっていない。
だがそんな中でも今日は俺の7歳の誕生日だ、誕生日会の内容は、地球と殆ど変わらない。
親戚や友達等を呼んだり、いつもより食事が豪華だったり、プレゼントを貰ったり。パーティが始まる前は殆どいつもどうりの一日だ。しいていえばいつもと違うのは、親がなにかに付けて、俺を出掛けさせようとしてくることぐらいだろうか?
まあ今現在それが起きているわけで、俺はティナと街へ出かけていた。小学生低学年程度の子供だけでを遊びに行かせるのはどうかとも思ったが、家を出てすぐその疑問は消えた。何せ家を出たあたりから誰かが付けてきているのだ。敵対心はないようだし、尾行している人も相当な手練のようで、付かず離れずの微妙なラインを保ちつつ、王都の最も混む場所である大通で俺たちを見失わずに追いかけているのだ。俺も解析で得たスキルを使わなければ、気づけなかったほどだ。俺は女神の加護で成長速度が約100倍になっているため、そこら辺にいる冒険者よりも殆ど全ての項目において、勝っている自信がある。
それにたとえ護衛が付いていなくてもここは王都で人通りが多く、人気のない場所というのもわざわざ入ろうと思わなければ迷い込むこともない。それにそのへんのゴロツキ程度、素手でも瞬殺する自信がある。
まあとにかくこの可愛らしい少女は俺が守るということだ。
「どうしたの?レイン君」
ティナが首を傾げ聞いてくる。
「いや、何でもないよ。」
まあ取り敢えず、お小遣いももらっている事だし、全力で楽しもう!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ライゼンside
「うーん、どれにしようかしら?」
今日は息子の誕生日、プレゼントを買う為に妻と二人で、この王都にある中で一番信用できるであろう様々な分野の店に来ていた。現在は服を見に来ていて、セレシアが三つの服を見比べて、唸っていた。一つは祝い事等に着ていくであろう黒を基調とした、執事服に近い物。
二つ目は、赤と白を基調とした記事に金の刺繍が施された、ローブ。
三つ目は薄紫を基調とし、フリルやレースのあしらわれた明らかに女の子用の可愛らしいドレスだった。
そして「よし!」と全部買おうとしているセレシアに呆れながらも声をかける。
「なあセレシア、それを全部買うのはいいんだが、ドレスの方はサイズ少し大きくないか?」
「いえ、これはこのサイズでいいんですよ。というかこのサイズじゃないとだめ!って私の感が言ってます。」
「そ、そうか……」
そんなこんなで俺たちはレインへのプレゼントを選び終わり家に帰るのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
レインside
「「「「「お誕生日おめでとう!」」」」」
家に帰るといきなりティナがリビングに走っていったから、追いかけてきて見れば、どうやらこれを一緒に言うために走っていたらしい。
「ありがとうごさいます!」
祝福の声に負けじと声を出す。
部屋に入るとそこにはテーブルの上に所狭しと並べられた、いつもより豪華な料理があった。
「ほらレイン、そんな所に突っ立ってないで早く食べるぞ。」
「はい!」
そこからは当たり障りのない話をしながら食事を楽しんだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あっそうだった、レイン。これはお前への誕生日プレゼントだ。受け取ってくれ。」
テーブルに出ていた料理もあらかた片付き、そろそろ談笑タイムか?と思ったところで、ジーク叔父さんに指輪を渡される。
リングには魔法陣が刻まれていて、さらに小さいながらも赤く輝く宝石の嵌められた指輪はシンプルながらも高級感を漂わせていた。
「えっ!?ジーク叔父さん!こんなに高そうなもの頂けませんよ!」
「いや、いいんだよ。それはだいぶ昔に俺がまだ兵ではなく冒険者だった頃、ダンジョンで見つかったのはいいものの、鑑定士とかに渡しても全く使い方がわからなくて、取り敢えず悪いものではないということしか分からなかったようなもんだ。お守り替わりにもっておいてくれ。」
「そうですか……では、ありがたく頂きます。」
やっぱりこの人いい人だな。
「まあぶっちゃけ、ティナの誕生日プレゼント用でもっといいものがあるから、半分在庫処分みたいなもんだ!」
ハハハと笑うジーク叔父さん。前言撤回、やっぱ、この人そんないい人じゃないわ。
「む、もう私始めるのか。なら俺も今渡そう。」
そう言うと、ライゼンはリビングからでで、1本の剣を持ってきた。
「レイン。これが俺からの誕生日プレゼントだ。」
「ありがとうございます。お父様。」
試しに鞘から5センチ程刀身を出し鑑定を発動させる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名称 アドラビュート
部類 長剣
属性 ???
攻撃力;???
特殊効果
装備者の能力によって、性能が変動する
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
鑑定するとこんな結果が出た。
要するに装備して見なくちゃ分からないってことだ。
まあ普通に生活していれば装備する機会なんてないと思うが。
「レイン君、これあげる」
そう言ってティナに差しだされたのは、髪留めだった。
「これくれるの?」
「うん。レイン君可愛いから似合うと思って。」
可愛いとはなんじゃ可愛いとは。まあ別にいいが。
「ありがとう、ティナちゃん。じゃあ僕からもプレゼントをあげる。」
そう言って俺が渡したのは、マフラーだった。
「もうすぐ寒くなるだろうから、使ってくれると嬉しいな。」
「うん。ありがと!」
万篇の笑みで笑うティナ。うん可愛いな。無意識に頭を撫でてしまう。
「んっ」
「あっ、ごめん嫌だった?」
「ううん………大丈夫。」
俺が手を離すと若干寂しそうに「あっ……」と声を漏らした。
嬉しかったのだろうか?それなら良かった。もう一度撫でると「ふふっ………」と嬉しそうに笑った
その後は、セレシアからプレゼントを貰ったのだが。
貰った服3枚の内の1枚は、女物のドレスって…どうゆう事だよ………
主人公のお母さんは主人公に女装でもさせたいのですかね?
まあそれは置いといて、第一章の閑話はこの1作だけの予定ですので、次から第2章に移れそうです。出来るだけ早く投稿できるように頑張りますのでこれからもよろしくお願いします。
誤字脱字、違和感などございましたらコメントで教えて頂けると嬉しいです。