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 あの子と仲違いして二週間たち今日、あの子に会う日である。彼方から謝罪に行きますと言う手紙が届いたのが五日前、そこから準備を進めてこの日を迎えました。うん、緊張してます。お詫びの品を作ったけど、喜んでもらえるか心配です。お父さんは横で「大丈夫だ」と言うがとてもソワソワしております。


 ソワソワしてたら扉が開いた。あの子とダンデルトさんが入って来た。服装は初めて会った時の服っぽい。


「よっ」

「すまない。時間を取ってもらって」

「いいさ気にするな。コーヒーだそうか?」

「いや、話が終わったら王都に向かうから。すまないが……」

「そうか。まぁ、行くのなら仕方ない」

「時間が出来たらまた来るよ」

「まっ、気長に待ってるよ」


 お父さんとダンデルトさんの話が終わり、ダンデルトさんがあの子を前に出るように促した。


「マリア」

「……」


 あの子は返事を返さず顔を下に向けながら私の前へ。手には何か持ってる。やっべぇ、緊張プラス恐怖が。


「……ん」

「……え?」

「……ん!!」


 手に持ってた紙袋を私の前へ。……なんぞな?


「えーと?」

「さ、さっさと受け取りなさい!!」

「フエッ」


 紙袋を押し付けられ、反射的に受け取ってしまった。……えっ?


「……えーと?」

「……ハァ、マリア」

「うっ、わ、分かっていますわ!」


 ダンデルトさんに言われあの子は深呼吸を一回して、ぼそぼそとなんか言った。


「えーと」

「ーーい」

「えっ?」


 私が聞き返したら、バッと顔を上げた。……顔真っ赤でプルプルしてる。


「あなたのこと打ってごめんなさい!!」


 大きな声で言われ「中身を確認しなさい!!」と催促され、慌てて貰った中身を見た。中には……。


 ちょっとシワの寄った四つ葉のクローバーの栞と四つ葉のクローバーの刺繍が入った白いハンカチが入っていた。

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