17
あの子と仲違いして二週間たち今日、あの子に会う日である。彼方から謝罪に行きますと言う手紙が届いたのが五日前、そこから準備を進めてこの日を迎えました。うん、緊張してます。お詫びの品を作ったけど、喜んでもらえるか心配です。お父さんは横で「大丈夫だ」と言うがとてもソワソワしております。
ソワソワしてたら扉が開いた。あの子とダンデルトさんが入って来た。服装は初めて会った時の服っぽい。
「よっ」
「すまない。時間を取ってもらって」
「いいさ気にするな。コーヒーだそうか?」
「いや、話が終わったら王都に向かうから。すまないが……」
「そうか。まぁ、行くのなら仕方ない」
「時間が出来たらまた来るよ」
「まっ、気長に待ってるよ」
お父さんとダンデルトさんの話が終わり、ダンデルトさんがあの子を前に出るように促した。
「マリア」
「……」
あの子は返事を返さず顔を下に向けながら私の前へ。手には何か持ってる。やっべぇ、緊張プラス恐怖が。
「……ん」
「……え?」
「……ん!!」
手に持ってた紙袋を私の前へ。……なんぞな?
「えーと?」
「さ、さっさと受け取りなさい!!」
「フエッ」
紙袋を押し付けられ、反射的に受け取ってしまった。……えっ?
「……えーと?」
「……ハァ、マリア」
「うっ、わ、分かっていますわ!」
ダンデルトさんに言われあの子は深呼吸を一回して、ぼそぼそとなんか言った。
「えーと」
「ーーい」
「えっ?」
私が聞き返したら、バッと顔を上げた。……顔真っ赤でプルプルしてる。
「あなたのこと打ってごめんなさい!!」
大きな声で言われ「中身を確認しなさい!!」と催促され、慌てて貰った中身を見た。中には……。
ちょっとシワの寄った四つ葉のクローバーの栞と四つ葉のクローバーの刺繍が入った白いハンカチが入っていた。