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「……え?」
貴族ちゃんはポカーンって顔をして断られたと分かったら「な、な、な」なんて言いながら顔を赤くしていった。
「ど、どうしてよ!? わたくしが友達になってあげるのよ!! こんなこと二度と無いことなのにどうしてよ!!」
「うん、もう無いことだろうね」
「でしたら!」
「でもそれって友達とは言わない」
「……え?」
「あなたの言ってることって私があなたより下だと思っているからそんなこと言っているんでしょう?」
「あ、当たり前でしょ! 平民なんだから」
「じゃあもし私があなたより上で……例えば王族だったら?」
「そ、それは……」
「さっきみたいに言える? それか王族があなたみたいなこと言ったら?」
「……」
あ、そこは黙るんだ。手を握りしめてプルプルしてるけどでもまだ終わらないよ。
「私は貴族階級とかよく知らないけど、あなたは貴族として何かしてるの?」
「当たり前でしょ! わたくしは公爵令嬢なのよ!!」
「じゃああなたは今までにどんなことをしたの?」
「それは!」
「子供だから何もしていないとかはなし。子供は子供なりに手伝えることだってあるのに何もしていないの?」
「……」
これも黙るんだー。なるほどー何もしていないな。じゃあはっきり言おう。
「あなたは何もしていないのにただ両親が守ってる『公爵』と言う権力を使っているだけ。それが失くなればあなたは貴族でもなんでもないただの女の子。そうなったらあなたには誰も付いてこないよ。それにあなた自分のお父さんを悪くいったんだよ? そんなことしてお父さんが雇ってる人が聞いたらあなたに雇われることを嫌がるね。私は嫌だ。こんなワガママで自分勝手な人に付いていくの。『友達』のことを自分のメイドか何かに勘違いしている人なんてこっちから願い下げ。私はあなたの召使いじゃない!!」
……ふぅ、言い切った、言い切ったぞ。貴族相手に言ってしまった。あーあ、やっちまった。
なんて考えてたらパンッ!! と音と共に右頬に痛みが。……え、何? 何が起こった? 前を見ると顔を真っ赤にしたあの子。ふむ、どうやら私はあの子にぶたれたみたいです。