11
魔力の暴走はなく無事に四歳になりました。五歳までに暴走がなければ、そこからは何年かに一回の診断になるそうです。
あ、後ゴブリンさん達と一緒に森に入れる様になりました。なんか森の皆さんが私のことを認めてくれたらしく、ゴブリンさん達と一緒な時があれば私一人で森に入る時もある。ちゃんと挨拶をするのが大事です。それと三体のあだ名も決まりました。名前をつけると契約になる、これRPGの鉄則! っと言うことであだ名です。
ガキ大将ゴブリンさんはガッキーさん、びびりゴブリンさんはビビリンさん、紳士ゴブリンさんはジェントルさんに決定。……うーわ、私ってこんなセンスなかったんだ。なんか泣ける。でも喜んでくれたから良しとしよう。お店の手伝いをしつつ森の探検をしつつ他の住人さんに会ったり、頼まれごとをやったりという毎日を過ごしています。
今日はお店の手伝い中。お客さんがいなくなりのんびりと店番してます。お父さんは二階で用事をしております。こんなのんびりできるっていいねぇ。そう思っているとカランカラン、と扉が開く音が。
入って来たのは黒いスーツを着こなしシルクハットを被ったザ・貴族って服装した人が入って来た。おっおう、き、貴族オーラが。その人がシルクハットをゆっくりと脱いだ。整った顔に薄黄色い髪に丸く人当たりが良さそう青い瞳な男の人。歳はお父さんぐらいかな。
「い、いらっしゃいませ」
「……あぁすまない。客じゃあないんだ。ここにブラド・サオミはいるかい?」
男の人は私を見て驚いた顔をしたが、屈んで私に訪ねてきた。なん、だと。客じゃあないんだったらまさかお父さん、この人にお金を……!「す、少しお待ちを」と言って急いで二階に登ってお父さんを呼んでくるのだった。
「お父さん早く!」
「わかったわかった」
お父さんに抱っこされなが一階に降り、お父さんを急かす。相手は貴族、待たせたら怒るのではないかときがきじゃない。お父さんを貴族の所へ連れて行った。お父さんは貴族を見たら物凄く驚いていた。え、なぜ?
「……ダン?」
「久しぶりだな、ブラド」
貴族様は懐かしむ様にお父さんの名前を呼びながら近付いてくる。驚いていたお父さんも貴族様に近付き……。
「久しぶりだな!!」
「あぁ!! 元気だったか?」
「あぁ!! そっちは相変わらずみたいだな」
「まぁな!!」
……え、何この久しぶりに合う親友感。もう感動して抱き締め合ってるよ。おっふ、イケメンの男の友情……、前世の友達が見たらヨダレを滴ながら薄い本を書くなこれ。
「いつこっちに」
「少し前にな。ここにある別荘を見に来たついでに顔を見に来たんだ」
「ついでかよ」
「フフッ、まぁな。……で?」
友情を確かめ合った二人は離れて貴族様は私を見つめて一言。
「何処から誘拐してきた?」
誘拐、だと!?
「バーカ、誘拐なんてするかよ。この子はうちの子だよ」
「あれ? 男二人じゃあなかったか?」
「まぁ、色々あってな」
お父さんは私の背中に周り「ほら、挨拶」と言って肩を叩いた。ハッ、誘拐の言葉にビックリして忘れるとこだった。
「は、初めてまして。娘のフミナです」
「……お前やっぱり」
「だからしてねぇって」
お父さんの言葉を疑いながら屈んで私に目線を合わす貴族様。
「驚かせてごめんね。おじさんはダンデルト・ルジーナ。君のお父さんの友達なんだ」
「……友達」
え、マジで。貴族が友達って……。
「この顔は信じてないな」
「そうみたいだね」
いやだって、ねぇ。
「通ってた学校が同じだったんだ」
「懐かしいね」
「だな」
ふむふむなるほど。それなら納得。お金の取り立てでなくて良かった良かった。
納得出来た所でお友達、ダンデルトさんが私に歳を尋ねてきた。
「四歳です」
「そうかそうか。じゃあ娘と同じ歳だな」
「娘?」
「そうだよ。……そうだ、良かったら娘にあってくれないかい?」
私の同じ歳の女の子。うん、会ってみたい。会って友達になりたいな。実は私、同年代の友達がいません。悲しいことに。
「うん。会ってみたい」
「よしじゃあちょっと待っててね」
ダンデルトさんがお店から出て行く。わーい同年代同年代。会うの楽しみだなぁ。
わくわくしながら待っているとお店の扉が開く音がし、ダンデルトさんと後から小さな影。ダンデルトさんが横にずれ、隣に来るように促し並ばせた。
「紹介しよう。娘のマリアだ」




