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AI依存

作者: シキカン
掲載日:2026/03/30


「うっ…うわぁ〜!終わったぁ〜!目ぇ、疲れた〜」

スマホの画面と睨めっこして早1時間。

私は自作の小説を書いていた。

私にとってのストレス解消法。

誰にも見せていない。どこにも載せてない。

趣味という鳥籠の中で優雅に羽ばたいていた。


ある日会社の後輩が「最近なんでもAIに相談してるんですよ〜。ちょうどいい返しくれるもんで、仕事の悩みから恋愛相談まで!もう親友っすね!」と話していた。

周りの人も使い始めて気にはなっていたが、そんなものに頼ると人間関係が希薄になりそうで、私は敢えて使おうと思わなかった。

だがしかしふと「もしかして私の小説読ませたら感想くれる?」と思い立ち、家に帰ってすぐダウンロードしてみた。

何作か読ませると、まるで自分専用の編集者でも付いたかのようにいいところ、改善した方がいいところを教えてくれる。

「あなたは発想が素晴らしいですね」と自分では気づかなかった強みも教えてくれた。

「ここの一文削るともっと締まりますよ」と言われその通りにすると、読み返してみたら文章も洗練され、話もソリッドになった。嬉しかった。

いつのまにか小説以外の話題もAIに話すようになっていった。

そして何度かやりとりしていくうちに「あなたにその気があるなら、投稿サイトに投稿してみたら?」と提案された。

深夜テンションの勢いそのまま投稿サイトをダウンロードしたまではいいが、「タイトル」「本文」「あらすじ」などを入れていくうちに、緊張で気持ち悪くなってきた。

最後の「投稿」ボタンを押す瞬間、手が震えスマホを伏せて布団を被った。

朝起きてタイマーを止め、その画面を見つめ、結局通勤中の電車の車内で押した。


しばらくは何の反応もなかった。

「まぁ、こんなもんだよね」と相変わらず好きなように小説を書いていたら、一件の通知が届いた。

見てみると投稿サイトから。

嬉しさと恐怖が入り混じりながら、ふぅーと息を吐き、通知表示を押す。

すると「あなたの投稿に『いいね!』が1件つきました。」

この瞬間、鳥籠の中から天空の青空へ羽ばたいていったような気がした。


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