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女のときだけ人生がうまくいく件 〜拾った指輪でTSした俺の二重生活〜  作者: 生家事


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初めての仲間?

ギルドの受付で仮登録を終えたユウは、掲示板に目を向けた。

依頼のリストがびっしりと並んでいる。普段なら、気になる依頼を片っ端からチェックし、必要なものを調達してすぐに森や街を歩き回る――それが自分のやり方だった。


(……今日も適当な依頼をもらって、すぐに外に出るか……)


心の中でため息をつきつつ、掲示板を眺めていると、突然後ろから声がかかった。


「ねえ、ちょっといい……?」


振り返ると、二人の子供――15歳ぐらいで、ユウと同年代に見える――が立っていた。男女の二人組で、女の子は明るい茶色の髪、男の子は短めの黒髪で、どことなく幼なじみ感が漂う。


「わたしたちも登録したばかりなの!」


女の子はにこっと笑い、胸を張る。顔立ちは愛らしく、瞳がきらきらしていて、無邪気な明るさがあった。


「名前は……わたし、ミア。こっちは幼なじみのレン!」


男の子も軽く会釈する。レンは落ち着いた雰囲気だが、目が鋭く、好奇心旺盛そうだった。二人は肩を並べて立ち、息の合ったコンビ感を漂わせている。


「え、あ、ユーナ、です……」


ユーナは少し戸惑いながら自己紹介を返す。


「へえ、ユーナさんか。よろしくね!」


ミアは手を差し伸べ、レンも軽く拳を合わせる。二人の元気な様子に、思わずユーナは微笑む。


「ねえ、せっかくだし、一緒に依頼を受けない? なんか楽しくなりそうだし!」


ミアの声には期待があふれていた。レンも小さく頷き、ユーナの方をちらりと見た。


(……ふむ。普段なら、一人で適当な依頼を受けて、森に行って珍しいものを探す……それで十分だったんだけど……)


普段の自分なら、誰かと行動することは少ない。人とのやり取りは面倒に思うこともある。

しかし、今日のユーナとしてのギルド登録――少しだけ、違う世界を見てみたくもあった。


「……えっと、じゃあ、一緒に受けてみます」


少し照れながら答えると、ミアは歓声を上げた。


「やった! 仲間ができた!」


レンもにっこり笑い、掲示板の依頼に目を向ける。三人は相談しながら、報酬や目的地を確認した。


「私たち、この辺の森で珍しい薬草を採って、ギルドに届ける依頼がいいと思うの!」

ミアが指をさし、元気よく言う。


「報酬もそこそこだし、初心者にはちょうどいいだろう」

レンは落ち着いて補足する。


ユーナは掲示板をじっと見つめる。依頼の内容は比較的簡単だが、普段の自分なら、森に行くついでに珍しいものが落ちていないか探索する――それで満足だった。


(……よし、これなら……少しずつこの姿にも慣れられそうだ)


心の中でそう思いながらも、胸の重さと、通りすがる冒険者たちの視線が少し気になる。しかし、同年代の二人と一緒なら、なんとかやっていけそうな気もしていた。


「じゃあ、出発しよう!」


ミアが元気よく言い、レンも同意する。ユウは深く息を吸い、コートのフードを軽く直して、三人でギルドを出た。


外の光が差し込み、町の音が耳に届く。馬車の鈴、屋台の呼び声、子供たちの笑い声。町の中に身を置くと、いつもとは違う感覚があった。ユーナとしての新しい体と、初めての仲間。


「ユーナさん、こっちの道が森への近道よ!」

ミアは先を歩きながら呼ぶ。


レンも小さな地図を手にして案内する。二人の連携の良さに、ユウは少し驚く。


(……普段の自分は、こういう風に誰かと一緒に動くことってなかったな……)


普段は適当な依頼を受け、森や街を自由に歩き回る――それで十分だった。決してボッチではないが、誰かと計画を立てて行動するのは新鮮だった。


「じゃあ、森までは気をつけてね。急な崖や小動物もいるから」

レンが注意を促す。


「うん、気をつける」

ユウは少し緊張しながら答える。胸の重みと視線の注目に少し慣れつつも、仲間がいることで少し安心していた。


三人は町の外れに向かって歩き出す。初めての依頼、初めての仲間。


(……さあ、ユーナとしての初めての依頼、どんなことが待っているんだろう……)


ユウは心の中でそうつぶやき、足取りを進めた。

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