エピローグ
最近は、仲良く大型犬を連れた騎士と女性が目撃されるようになり、それが王都民に微笑ましく思われているようだ。
トーマス副長がポツリと呟いた。
「うわ~……隊長が、テンプレ結婚一直線ですか。俺の番はいつですかね……」
「ポピーはレディだ。良かったな」
グレン隊長は満足気にポピーの頭を撫でた。
嬉しそうに撫でられている。そして、きちんと座っている大型犬。
「……あぁ。素敵なレディに感謝ですね。いやー、飼い主と違っていい子ですよね〜」
トーマス副官は視線を遠くに投げながら、力なく笑っていた。
ポピーだけが、彼の足元にそっと寄り添った。
◇◇◇
――トーマス視点――
ある日。
グレン隊長が俺にポピーを押し付けて来た。
しかし、飼い主が居ないからか、寝床が違うからか。
ずっと、寂しげに窓の外を見つめるので、仕方なく散歩に連れ出した所――。
街灯に薄っすらと照らされた公園で、隊長が片膝をついて何かを差し出していた。
その目の前には驚く女性。
そして、数秒後。
満面の笑みで女性を高らかに掲げてクルクルと回っていた。
「ポピー……。今のは幻だ。分かったな……」
「くぅん」
俺たちは、静かにその場を立ち去った。
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