チーム強化、次なる一手
週末の事務所。会議室のホワイトボードには、俺たちの作戦スケジュールが書き込まれていた。
「企画書の締切は二週間後。ラフ案の提出は一週間以内。余裕は……ないな」
「やるしかないね」
光が真剣な表情で頷く。
「調査とヒアリングは任せてくれ。商店会の人たち、けっこうノリいいから話しやすいよ」
早坂はタブレットを操作しながら笑った。
「全体の設計はうちの社員がしっかり見るけど、提案内容そのものは、お前たちに任せてみたい」
父が会議室に入って、俺たちの輪に加わる。
「今回、商店会が求めてるのは“若者の視点”。
俺たちが考えた案より、君たちの目で街を見たアイデアのほうが刺さるかもしれない。もちろん、責任はこっちで取る。だが一度、挑戦してみてくれないか?」
「……うん、やるよ」
俺は頷いた。ちゃんと“任された”んだと実感する。
「あともう一つ。人手が足りてないなら、手伝える子が一人いる」
父が差し出した紙には、ある女子生徒の名前が書かれていた。
「商業高校のデザイン科に通っていて、作品展でうちのスタッフが声をかけた子だ。興味もあるって言ってたらしい。話してみては?」
──新たな仲間候補。
自然と、鑑定の感覚が動き出す。
“俺たちだけじゃ、まだ足りない。でも、必要な力は、きっとどこかにいる。
この力で、見抜いてみせる。”
俺は、ページの端に書かれたその名前を見つめた。
そして、静かに決意を固めた。
このコンペ、絶対に勝ち取る――そのために。




