夢見る用務員
朝、宿直室を出ると校舎内に異常がないか見て回りながら施錠されている扉の鍵を開けて行く。
職員室の扉校長室の扉事務員室の扉と開けて行き、最後に体育館に通じる扉と体育館の扉を開ける。
続いて教職員用の出入り口の鍵を開けてから、子供たちの上履きが入っている靴箱が並んでいる児童用の出入り口を開けた。
塵取りと箒を持って校門に近寄り校門を開けて校門の周りを箒で掃く。
昨日校舎内で集めていたゴミが入ったゴミ袋に掃いたゴミを入れ、ゴミ袋を近くの集落のゴミ集積所に持って行って廃棄する。
ゴミ捨てを終えたら校舎と校庭の間にある花壇の花々の手入れと、校庭を取り囲むように植えられている桜の樹木の剪定を行う。
それらを終えたら学校を取り囲む塀の修復などを行い、日が傾いて来たので校舎内を掃き、ゴミを集めながら校舎内に児童が残っていないか見て回る。
児童が残っていない事を確認してから児童用の出入り口を施錠。
次に校長室職員室事務員室の扉をノックしてから開け、中に人が残って無いのを目視してから施錠する。
それから体育館の扉と校舎と体育館を繋ぐ通路の扉を施錠して、教職員用の出入り口を施錠した。
宿直室に戻り明日の為に充電する。
可也以前に廃校になった山の中の小学校に配置されていて、小学校が廃校になった時に一緒に破棄されたアンドロイドの用務員が、何時かまた小学校が再開される事を夢見ながら用務員としての職務を続けているのだった。