F級テイマー、僧侶と出会う
「いよいよ『E級』になる為のクエストに挑むんですね!」
今日も冒険者ギルドは、人の姿で大いに賑わっている。
初めて挑むのは『E級』に上がる為の昇級クエストだった。
E級に上がれば、今よりも上のクエストに挑む事が出来る。
更にランクアップにより制限解除と言った、様々な恩恵も受けられるそうだ。
レンはF級だが、スライムと共に戦闘のコンビネーションを深め、順調にレベルを上げた。
お陰で無事に次のランクへの適正レベルに、辿り着く事が出来た。
これ以上は今の『F級」では、雀の涙の経験値しか貰えないと、ギルドの受付嬢から進言を受けた結果である。
「此方のクエストは、パーティを編成する事もお薦めします」
「パーティですか…必ず必要なんですか?」
「ソロで挑戦する事も可能ですが、E級へのランクアップへは無理せず、パーティを組んで挑まれる方が多いですね」
「なるほど…」
「勿論どちらを選ぶかは、レンさんにお任せ致します」
それは良いのだが――
レンは、クエストへの挑戦を不安視していた
ソロで挑むよりは、パーティで挑んだ方が効率的なのはよく解る
でも…と、冒険者達とパーティを組んだ日の事を思い出す
「えぇと…もし、ソロで挑んでクリア出来なかったら?」
「その場合は棄権と見なし、再びクエストを受けて再挑戦して頂く形になりますね」
「あー、そうなるんですね」
「レンさんはDPS--火力を出すロールなので、他はタンクとヒーラーで構成するとよろしいかと思います」
「タンクと、ヒーラー…はい」
「クエストは何度でも挑戦可能です。もし失敗しても、諦めずに何度でも挑みましょう!」
トラウマになっている訳じゃない――と思いたい。
しかし、知らない人と組むのはちょっと…と、どうにも躊躇ってしまう自分が居た。
「レンさん?」
「…あ。そうですね。頑張ってみます!」
「えぇ、お気をつけて…?」
不思議そうに首を傾げる受付嬢にお礼を言うと、レンはその場を離れた。
さて、どうしようーー?
タンクと言えば、思い浮かぶのはウォルターだ。
彼は大剣使いで、C級冒険者としての腕前を持っている。
タンクの知り合いはそれくらいしか居ない。
果たして彼は今、何処に居るのだろうか。
この世界には『電話』があっても、『スマホ』や『携帯電話』と言った持ち運べる通信手段をレンは知らない。
たまに街行く人が、スマホのような薄い板で何かを操作している姿を見かける。
あれは何だろうとずっと思っていた。
「今度、ウォルターに会ったら聞いてみよう…」
『うぉるたー?』
「うん。大きな剣を持った男の人だよ」
別にソロで行ってもいいが、何が起こるか解らない。
準備不足が祟ってモタモタとしていては、攻略するにも労力と時間が掛かる。
それに、E級へのランクアップともなれば、今まで以上の困難が待ち受けている事だろう。
そうなると、スライムの負担も大きい。
そんな時だった。
「あの…、すみませんっ!」
「え?」
不意に誰かに声を掛けられ、振り返る。
其処に居たのは、恐らく年下であろう一人の少女だった
手には杖のようなものを握り締め、首からはクロスチェーンのペンダントを下げている。
「あ、あのっ…」
「…はい?」
「えっと、その…」
その少女は、もじもじと何かを言い淀んでいた
何か用があるのには違いないのだろうが、なかなか喋ってはくれない。
「あのですね」
「うん」
「その…ですね!」
「…」
いい加減、私も待つのに痺れを切らしちゃうんだけど?
「私に何か御用ですか?」
比較的優しく、丁寧に尋ねたつもりなのだが、彼女にとっては恐怖の対象(?)だったらしい。
びくっと身体を震わせ、うるんだ瞳で此方を見上げる姿は、まるでそうーー小動物だ。
捕食されるとか、思ってたらホントどうしよう…
「え、Fランクの冒険者さん、ですか…っ!?」
「そうですが…」
「ぼ、募集を見て下さってると言う事は、もももも、もしかして、一緒に行って下さる、とか…!」
「…募集?」
首を傾げると、レンは自分が『クエストボード』の前まで来ている事に、漸く其処で気付いた。
様々な内容のクエストが並ぶ中、少女は一つの募集を、ぷるぷると震える指で指し示す。
「こ、これですっ」
「――『E級クエストの挑戦。同行して下さる優しくて怒らない冒険者さん募集中です!』…?」
…何だこれ?
E級クエストの挑戦までは解るとして、その後の募集分には首を捻るものがある。
「優しくて怒らない…?」
「じ、自分で募集を出したのは初めてでっ…でも、まだ誰ともパーティを組めてなくてーーそしたら、貴女がじっと募集の所に居たので…っ」
「あぁ、そうなんだね」
彼女は、自分が募集を見ている所をたまたま目にしたのだろう。
偶然にも、彼女が募集しているのは、レンも請けた『E級クエストの挑戦』だ
「わ、わたしっ、ディーネと言います。僧侶なんですっ! 攻撃は苦手ですけど、回復は…じ、自信がありまふっ…!」
「…噛んだね。大丈夫?」
「は、はいっ…」
「えぇと…自己紹介して貰って悪いけど、あの、まだ請けると決めた訳じゃなくて…」
「そ、そうなんですかっ!?」
彼女――僧侶のディーネは、見るからに残念そうに肩を落とした。
しゅん、とそんな風にあからさまに落ち込まれれば、何だか断ってしまった事に気が引けた。
「どうしてでしょう…っ。『募集を見た』と冒険者さんにお会いしても、直ぐに『ごめんなさい』されるんです。わたしがFランクだから駄目なんですかね…」
「いや、そんな事はないと、思うよ…?」
月並みにそう言ってみたものの、まだ出会ってそんなに経っていない彼女の事を、レンも余り理解していない。
しかし、出会って直ぐにごめんなさいとフラれるのも、おかしな話だ。
「あの。募集分にある『優しくて怒らない人」と言うのは…?」
「それですか? 皆さん、わたしとお話をすると怒ったりしてしまうんです…きっとこんな気弱な性格だからですね」
ディーネは、自分が認めるくらいに、気弱な性格を理解しているようだった。
確かに、私も部下でこんな感じの新入社員を持った時がある。
メモを取っても間違える、コピーのやり方が解らない。
データ入力が丁寧なのはいい事だが、何分ペースが遅すぎた、等…
仕事のペースは遅かったが、人当たりがよくて男性にモテるし、優しい――そんな新入社員だった。
今にして思うと、当時の私も、多忙な日程の中で任された新人教育に腹を立てていた。
だからと言って、それを彼女に八つ当たりするのは訳が違う。
その事に気付いたのは、数か月で別の部署への配属で異動してしまった後の事だった。
自分から申し出たとの噂だが、その真意のほどは解らない。
ただ、私は上司から『もうちょっと優しくしてあげなよ~。可愛い子だったんだからさぁ』なんて、イヤミを言われたりした。
何だあのハゲ!! 久しぶりに思い出したぞ!
「…E級に上がろうと頑張ってるでしょ。気弱なのは、それも貴女の性格だし…うちの子も泣き虫だから」
「うちの子? あ、ご結婚されてるですねっ」
「違う違う。そうじゃなくて…あれ、何処行った?」
辺りを見渡すと、またしてもスライムの姿が消えていた。
もしかしてまた迷子にーー?
そう思っていると、何処かで『レンー!』と呼ぶ声がした。
何事かと其方を見れば、頭にスライムを乗せたウォルターの姿があった。
彼はスライムの存在に驚き、困ったように表情である。
「何だ何だっ!? おいレン?」
「スライムっ!? 何してるのよ、ウォルターが困ってるでしょっ」
『困ってるのはレンじゃないのー?』
「え?」
何を言ってるのか解らないが、とにかくウォルターから引き離そうとする。
ウォルターはレンよりも身長があるので、彼には少し屈んで貰い、背伸びをしてスライムを抱き抱えた。
「何でまた、スライムは貴方の頭に乗ってたの?」
「さあな…いきなり飛びついて来られた時は、驚いたが」
「ホントごめんね」
もしかしたらスライムは、知り合いの冒険者であるウォルターの姿を見て、嬉しくなったのかも知れない。
『あのねー。タンクー』
「タンク? …いや、確かにウォルターはタンクだけど」
「何だ。お前達はタンクを探してるのか?」
お前達――其処に僧侶の彼女も含まれているのだろう。
レンが彼女と出会ったのは数分前。
まだまだ初対面だ
その事を知らず、彼は私達が知り合いだと思っているのかも知れない。
「も、もしかして、タンクさんですかっ!?」
「あぁ、そうだが」
「でしたらっ!! これでパーティが揃いましたね!」
「パーティ?」
『はいっ!』と笑顔の彼女。
しかしウォルターは、状況が呑み込めてないのか、縋るような眼で私を見て来る。
いや、私もまだパーティを組むと決めた訳じゃないんだけどね…?
「えぇと――実は私達『E級』クエストの開放をしようと思ってて。それで彼女が募集を出しているのを、たまたま見たのよ」
「あぁ、それでか」
「お二人はお知り合いの様なので、良ければ、是非っ。お願いします! わたし、精一杯頑張りますのでっ」
「君は…ヒーラーか」
「はいっ。僧侶です!」
ふむ、とウォルターと顎に手を当てて、考え始める。
しかし、直ぐに了承したと頷いた。
ーー優しいな、おい。
「あ、ありがとうございますっ!」
「いいの? 急なのに」
「構わない。それに今は手が空いている」
「そう。それならよかった」
彼が処女くするギルドーー『クロス・クラウン』はこの街で有名らしく、その冒険者達の実力もさることながら、所属する人数もまた大規模だった。
道を歩けば、彼の様なギルドメンバーの証である『エンブレム』が胸に光っているし、ギルドの中でも階級という物があるらしく、ウォルターはその中で複数に分かれた部隊の隊長を担っている。
隊長と言っても、数多くの冒険者をまとめ上げる内の一人に過ぎないと、彼は少し疲れた顔で話してくれた事があった。
しかしながら、ウォルターは隊長であり、ギルドのサブマスター。
上にはまだギルドを束ねるトップ、マスターが居るらしい
ギルドの仕事はほぼマスターから、ウォルターに案件が回って来る。
日々の雑務を始め、部隊の管理・調整、時に戦闘訓練の指導をしたりするのだと、それもまた疲れた顔で教えてくれた。
何処の世界でも、そう言った気苦労の絶えない人は居るのである。
お疲れ様です!
「俺はウォルター。大剣使いだ」
「私はレン。テイマーです」
「わたしはディーネです! ウォルターさん、レンさん。不束者ですがどうぞよろしくお願いしますっ」
ぺこりと深々頭を下げる彼女は、本当に礼儀正しかった。
◇◆◇
初めてパーティにヒーラーを加えた戦いは、思ったよりも動きやすい。
そう感じるのは、ディーネが後方で懸命に『補助系』のスキルを掛けてくれているからだろう。
彼女はウォルターの体に『防御力』が上昇するバリア、そして適宜『回復』呪文を挟んでいる。
「あ、あわわっ。こっちにも来ました~!」
ただ攻撃にまで割くリソースはまだ難しいらしい。
敵が密集したりと数が多い時には、何処かテンパった様子を見せていた。
「スライムっ」
『うんっ!』
そんな彼女を護るようにして、スライムの体当たりが魔物へ突撃する。
ディーネがスライムにもバリアを掛けてくれているおかげで、攻撃の反動は殆どないように思えた。
「大丈夫っ?」
『へっちゃらだもん!』
「おぉ…凄いね、ディーネ! 全然痛くないって!」
「ホ、ホントですかっ!?」
スライムが喜びを露わに、ピョンピョンとその場を跳ねた。
まだ戦闘は終わってないのだが…と、敵の攻撃を受け止めながら、喜ぶ女子二人と一匹を、ウォルターは困ったように振り返る。
「レン、ディーネ! こっちにも頼むぞっ」
「ああああっ、ごめんウォルター!」
「す、すみませんすみませんっ!」
レンとディーネは互いに走り出すと、ウォルターの元まで駆け寄って魔物を応戦した。
連係プレイ―はこうやるものだと、少しずつだがウォルターは実践を通してそれを教えてくれた。
タンクとヒーラー、そしてアタッカーが居るパーティは、一番安定にバランスの取れるスタイルだと彼は言う。
攻守と回復が揃っていれば、どんな困難な状況でも、動き次第で戦況は変わるもの。
それがアタッカーのみで構成されれば、超攻撃型に。
タンクのみであれば強固な守りを築く。
ヒーラーのみでも組めない事もないが、まだ低レベルの内は、余りそう言った変則的なパーティで挑む事はやめた方がいいと注意された。
ディーネは全力で『やらないです!』と言っていた。
彼が語る言葉の数々。
ディーネはそれを懸命にノートにメモしている。
一言一句逃さないんじゃないかってくらいに真剣で、且つ文字が丁寧だった事に、覗き見た私も『熱心な子』だと思った。
クエストは、ダンジョンの最深部でお宝を手に入れる――と言う、一般的な内容。
討伐系のクエストであれば、至って普通の内容なのだが、レンの表情は浮かなかった。
決定的だったのは、陽が暮れて夜も深くなろうとしていた時の事――
「此処で休む事にしよう。明日、陽が昇ったらまた進むぞ」
「はい!」
「…あ、うん」
ーー此処で休もうか。
そう言った、あの剣士の声が思い出される。
そして同時に、私の右腕がズキッと痛みを発したかのような、奇妙な感覚に襲われた。
治癒院で治して貰った怪我は、完全に消え去っている。
だが、あの時感じた痛みや恐怖、そして絶望を、私はまだ忘れる事は買った。
…身体の傷は治せても、心の傷までは治せないとは、よく言ったものだ。
「俺は少し離れた所にテントを張ろう。見張りもするから、ゆっくり休んでくれていい」
「えっ? そんな、悪いです! ウォルターさんだって疲れてますよね?」
「気にするな、こう言う事は慣れている。君もレンも、戦闘が続いて相当疲れている筈だ」
「どうしましょう、レンさん…レンさん?」
「…えっ」
自分が呼び掛けられている事に、直ぐには気付く事が出来なかった。
二人の会話が、まるで何処か遠くの方から、聞こえているような気がしたのだ。
「どうした、レン?」
「あぁ、うん。何でも…」
『ぷぅぅぅぅぅっ!!』
突然、スライムの身体が風船のように膨らんだ。
それが息を吸い込んだ防衛なのだと理解はした。
…が、レンは今、そんな指示は出していない。
「うわっ!?」
「ど、どうしたんですか。スライムさんっ!?」
「スライムっ!?」
ぷくーっとちっちゃな身体を出来るだけ膨らませ、スライムはレンの前に立つ。
ウォルターを必死に睨み、何故か警戒をしている様だ。
突然のスライムの行動。
どうしてそんな風にウォルターを威嚇をしているのか、レンは理解が追い付かなかった。
『あの時』同じ。
この子は私護ろうとしている、そんな気がする。
…護る?
もしかしてスライムは――私がまた斬りつけられると思ったのか?
護ろうと考えて、そんな行動をしているのか?
「な、何だ? 何か気に障ったのか?」
「そ、そう言うんじゃないよ…こっちこそごめん!」
「…?」
私は、スライムをそっと撫で、『ありがとう』と呟く。
ウォルターは悪い人間じゃないと、解って貰いたかった。
「彼は、あの人達とは違う。そうでしょ?」
『ぷぅぅっ!』
「そんな事をするスライムは、『悪いスライム』になるよ。それでもいいの?」
『…やだ」
優しく『なでる』を繰り返すと、スライムは静かに息を吐いた。
「あの…?」
「驚かせてごめんなさい。実は、前に『初心者狩り』に遭った事があって。その事を思い出して、スライムが恐がっちゃったみたい」
嘘だった。
本当は『私」の方が恐がっているって事を、スライムにはしっかり解っていたんだ。
テイマーは魔物と心を通わせる事が出来る。
私の不安や動揺、そして恐怖を、もしかしたらスライムも感じ取ったのかも知れない。
其処で漸くウォルターは、自分が重大な言葉を口にしたのだと、はっとした気付いた。
「すまない! 完全に軽率だったっ」
「いやいやっ。気にし過ぎるのもよくないし、スライムも解ってくれたから」
「わ、わたしも『初心者狩り』に遭った事があるんですっ。一方的に斬られて、ポーションなんかを盗られちゃいました!」
「ディーネも? 酷い事をする人は何処にでも居るんだね」
「ですね…でも、その時はわたし、道で転んでお財布をぶちまけた後だったので、一文無しでした! 痛くないです!」
えへへ、と笑って話すディーネだが、内容が大分ディープだ。
更に言うと、斬られたにも拘らず、笑顔でそれを話している事に、ウォルターも驚いている。
「その…大丈夫だったのか?」
「はいっ。おばあちゃんのお守りのお陰で。直ぐにぱーって治りましたから!」
「お守り?」
「このペンダントですっ。わたしのおばあちゃんが昔、冒険者だった頃に使ってたんですよ」
ディーネの首には、十字架のついた、クロスチェーンのペンダントが下げられている。
彼女のおばあちゃんから譲りうけた物らしく、それを大事にしている。
ヒーラーで、しかも僧侶と言えば、聖職者のイメージが近い。
十字架なんてまさにそれを象徴する形だ。
「随分と古いアクセを使っているとは思っていたが、そう言う事だったのか」
「どういう事?」
「彼女のおばあさんの時代には、そのアクセは希少な物だったんだ。当時から難易度は高かった筈だぞ」
「へー。そうなんだ」
アクセ一つにしても、色々と種類があるもんだ。
レンは防寒用の『マント』しか持っていないし、特に特殊効果のある様な装備を身に付けている訳でもない。
ディーネの様に、大事にしているようなお守りもなかった。
「あんまりこれを使い過ぎると、おばあちゃんに負担を掛けてしまうんですけどね」
「?」
「これには、おばあちゃんの『癒しの力』が籠められてるんです。わたし、ドジでのろまだから…いっつも怪我をして、これに頼っちゃって」
術者のスキルや魔法は『精神力』消費が伴う。
特にお婆ちゃんと呼ばれるほどの年齢であれば、ご高齢にも近い年齢かも知れない。
そうなると、一度アクセに『癒しの力』を籠めると言うのは、身体に負担がかかる物なのだろう。
「本当はわたしも、おばあちゃんのようなヒーラーになりたいんですけどね。まだまだ、全然で…」
「そんな事ないぞ。さっき、君のスキルにはとても助けられた」
「うんっ。私もスライムも、怪我をしてもすぐ駆けつけてくれたしね!」
「そ、そうですか? そう言って貰えると嬉しいです…っ」
少しだけ涙ぐんだ様子で、ディーネはまた微笑んだ
お読み頂きありがとうございました。




