19話 別れは簡潔に、出会いは刺激的に
「うわ、うわうわ! 音うるさいし耳きーんってするしすげぇ飛んでるし――すげえ飛んでるッ!」
ミナトは垂直離着陸機窓に張り付き息を荒げた。
外の景色が動いたかと思えばもう手の届かないところにいってしまう。通常では横ばかりに動く景色も今日ばかりは眼下に沈む。
見送りのチャチャとディゲルに手のひとつでも振ってやろうと思っていたが、この速度では見えるものか。とんだ的外れな考えだったと思い知らされる。
「すげえ飛んでる!! あとガスタービンの音が思った5倍うるせぇ!!」
「興奮するのもその辺にしておきなさい。あと同じこともう3回は言ってるしどんだけボキャブラリーが貧困なのよ」
ミナトが興奮を抑えられないで騒いでいると、杏は形の良い眉をひそめた。
とはいえ怒っているというわけではないらしい。座席に背をゆったり預けながら苦笑している。
「そろそろ雲の中に入っちまうしちょっとくらい浸っててもいいじゃねーか。故郷からはじめて離れるってんだから一生に1度の貴重な経験だろ」
出発時刻に遅刻しかけたジュンもすっかりくつろいでいた。
短髪な頭の後ろで手を組みながら大股気味に座席へ腰掛けリラックスしている。
それを杏は横目でじとりと睨む。
「出発時刻ぎりぎりまでどっかで遊んでたわりに言うじゃない。普段から約束だの時間だの言ってるわりにルーズなことね」
「かぁー厳しいこと言いなさんぜ。ま、確かにちっと長居しすぎちまったし言い訳はしねぇよ」
ジュンは大袈裟な仕草で頭を抱えた。
そして額をぺん、と叩いてから陽気な笑みでごまかす。
「まったく……アンタって憎めない性格してるわよね。遅刻したわけじゃないから別にこれ以上とやかく言う気はないけど」
陽気な笑みにでも当てられたか。杏もそれほど気にした様子ではない。
長くすらりとした足を回し組むとそこへ肘を乗せて顎置きに使う。
そんな2人の何気ないやりとりをウィロメナがにこにこと母のように見守っている。
「えへへっ。ジュンは真面目で明るいからつい許しちゃうよねぇ」
嬉しさを隠せぬとばかりに長い両足を伸ばしてぱたぱたと揺らした。
アザーが遠のいていく。否、この垂直離着陸機のほうが音速で浮上している。
ガスタービンが青白い炎を甲高く吐くと船体が風を切って大地も置いて、森羅万象のすべてを過去とした。
はしゃぐのも意外と疲れるものだ。額に浮いた汗をジャケットの袖で拭いとる。
「ふぅ……雲の中に入ったらなんも見えなくなったな」
ひと心地ついたミナトは窮屈で硬い座席に腰をおさめた。
ディゲルとチャチャの2人との別れは非常に簡素に済ませ終えている。
なにせ別れではないのだ。お涙頂戴なハグや意味ありげな別れの言葉で盛り上げる必要さえ無駄というもの。しかもALECナノコンピューターを使えば会話いつでも近況報告は可能だった。
――チャチャさんにイタズラできなくなったのはちょっと口惜しいか。
最後に掴んだチャチャの感触と短な悲鳴を脳裏に刻む。
それから改めて垂直離着陸機のなかを見渡す。
最新鋭の垂直離着陸機内部は存外窮屈な空間をしている。
こうして座っていると対面の座席がやけに近い。今はこうして全員斜めになるよう座っているが、対面に人が座れば膝がぶつかってしまうほど。
四方には壁があってしかも風の流れでさえも自然ではない。圧迫じみた閉塞感さえ感じられた。
と、ふいにミナトの視線がはす向かい座っているジュンの顔に向く。
「なんかジュンの目……赤くないか?」
赤いと言うより僅かに腫れぼったい。
白目が充血し、眼の上下が微かに朱色がかって見える。
まだ見慣れた顔というわけではない。だが友人の変化くらいなら容易に認識することができた。
「あ? ああ、まだちっと眠くてな。昨晩いよいよノアに帰れると思ったら安心し過ぎちまったらしくてよ」
ジュンは照れたように頬を掻きながらミナトに手を振ってみせた。
「なら化粧室にいって顔でも洗ってきなさい。ノアに帰って疲れた顔でもしてたらチームマテリアルの名前に泥がついちゃうわ」
杏に素っ気なく言われて「ちっといってくるわ」ジュンは席を立つ。
そのまま船前方の自動開閉扉を潜って奥へと消えていく。
――遅れた理由は寝坊だったのか。そのわりには寝癖ひとつないようだけど。
「…………」
視線を感じてそちら側を見れば、ウィロメナがこちらをじっと見ている。
というより前髪が長いためこちらに顔が向いているといった状態だ。
「ん? なに?」
「な、なな、なな、なんでもないで、しゅっ!」
ミナトが反応すると、彼女はローブ腰でもなで肩とわかる肩を大きく揺らした。
見てわかるほど慌てふためきよう。両手をばたばたとし、長く艶のあるさらさらの前髪が幾本の線をとなって流れる。
なんだかんだとセットでいるが、ミナトとウィロメナはそれほど打ち解けた仲ではない。
「それってなんかあるときの慌てかたじゃないかな? なにか言いたいことがあるなら遠慮しなくてもいいよ?」
「い、い、いえ! た、ただなんていうか、その――良く人のことを観察できてるなと思いまして!」
「あ……ありがとう?」
流れで礼を言うと、「ど、どういたしましひぇっ……!」小声で返ってくる。
すでにウィロメナは真っ赤な顔を伏せてしまっていた。
見る者を戦慄させる鮮烈な戦いぶりからは想像できぬほどの内気ぶり。顔を伏せ指を揉んでいる姿に、堂々たる剣閃をまとう影はどこへやら。
多少慣れれば良い、と。幼馴染みのジュンは言う。そうなるとどうやらその段階に至っていないだけか。
ウィロメナはローブのなかで内ももを擦りながらまたこちらをちらり、ちらりと見ている。
「あ、あの……私、耳が敏感なんです……」
そう頼りなく呟いてから両耳へと手を添える。
ミナトは思わず首を捻った。
「……性感帯のはなし?」
「ち、違いますよぉ!? そんなところを唐突に暴露するなんてただの変態さんじゃないですかぁ!?」
ウィロメナは頬どころか顔中を紅潮させながら否定した
どうやら存外大きな声も出せるようだ。狭い室内につんざくような声がうわんうわんと響き渡る。
ミナトが真意を尋ねる感じで目配せすると、杏はさも迷惑とばかりに眉間にしわを寄せていた。
「ウィロは耳が人1倍いいのよ。それはもう人の微細な動作どころか体内の血管に流れる血の速さまで認識できるくらいにね」
「そ、そうなんです! 杏ちゃんの言うとおり私は耳がとっても敏感なんです!」
ウィロメナは鼻息荒く首をぶんぶん縦に振る。
目を覆う前髪がひらひら揺れると、滲んでなお澄んだ瞳が見え隠れする。
耳が良い。つまり聴覚が敏感だから不思議な表現になってしまったらしい。ただの口下手。
それを聞いてふとミナトの脳裏にクエスチョンマークが浮かぶ。
「それって第1世代の身体あるいは感覚能力強化の一部なんじゃないのか?」
ぱちん、と。乾いた気っ風の良い音が空席1つ開けたところから木霊する。
杏はにんまりと目を細め「ご名答」指を鳴らしたついでのようにウィロメナを指し示す。
「彼女は第1世代の能力をより鋭敏に進化させることで第2世代になった子の1人よ。聴覚に特化してなおより訓練を重ねることで人知を超越した音のプロフェッショナル。それが《心経》ということね」
「で、ですので私は人の発する音を聞くと性格や行動の癖、あるいは嘘を見抜くことが出来てしまうんです。先ほどミナトさんがジュンに対して発した不振という感情の音色を、私がキャッチしたというわけでして……」
そこまで言ってウィロメナは再びもじもじと膝を擦りはじめた。
つまり彼女は己の能力を使い『人が不振がるという時に発す音をキャッチして心を読んだ』ということ。その能力を総じて《心経》というらしい。
「完全に心を読めるって訳じゃないからウィロを警戒しないであげて。しかも聞くと言う行動は反射的な能力だからついうっかり聞いちゃうのよ」
「も……申し訳ありません。意識ってしないようがんばればがんばるほど意識してしまうものなんですぅ……」
悪気があった、あるいは心を覗こうと思ってやったわけではない。
猫のように丸くなってしまったウィロメナの背が一向に伸びることはない。前髪の隙間から気遣わしげな上目使いをミナトへ向けていた。
意識をしなくても経験によって相手の感情がついうっかり見えてしまう。便利なようだがよくよく考えてみれば迷惑な話だ。
たとえば初対面の相手と出会った瞬間から相手がこちらをどう意識しているのかがわかってしまう。それほど良い関係を築いていないのに相手の本心が聞こえてしまう。
少し想像しただけでも不自由な能力だった。相手の心境を嫌でも察してしまうのだから気を揉む機会も尋常ではないはず。
「あぁ、だからはじめは口数を少なくして相手に自分の悪印象をつけないようにしているのか」
ミナトはようやく彼女に感じていた違和感を拭い去れた。
内気な割に友人とはわりと良く話している。しかも語りかけられれば別に喋らないわけでもないのだ。
ぴくっ、と。ウィロメナの前髪が揃って跳ねる。
「へぁ? い、今なんておっしゃりました?」
「だってそうだろう? 自分に向かってくる嫌な音を聴きたいわけがないじゃないか?」
《心経》という能力を理解しはじめてはす向かいの少女の性格がわかってくる。
ウィロメナは臆病なのではない。臆病だと思われることこそが正解だとしていたのだ。
自分に対して相手から注がれる感情が良くないと傷つくのは当たり前だろう。だからその盾を作るために臆病を演じて心にダメージを負わぬようにしている。いわば自己防衛の演技。
「相手から自分への第一印象がわかるとかおっかないしな。だからいきなり本心をさらけ出せないんだ。ジュンの言ってたしばらくすると仲良くなれるの意味がようやくわかったよ」
「あっ、ええ!? そのっ、えと!?」
フレックスが使えるからと言って万能ではない。
与えられた能力によってはこうして不自由を強制されてしまうこともあるのだ。
ならばミナトが彼女に掛けるべき言葉はすでに決まっている。
「なら改めてよろしく。ウィロメナ……えっ、とぉ」
「か――カルヴェロですっ!」
ウィロメナは弾かれるようにして立ち上がった。
あまりに勢いよく立ち上がったせいでローブの全体がわぁ、と花弁のように開く。
スーツに透かされた女性らしい幅の広い腰回りまで上がってから裾が下に落ちる。
そして鼻にかかる寸前ほどまで長い前髪がめくれ上がった。丸く大きな瞳が水気を含んで揺らいでいる。
「そ、それ幼馴染みのジュンですら気づいてくれなかったことなんです! なのに出会って間もないはずのミナトさんはわかってくれるんですね! 私が今までずっと言えずに胸の奥にしまっていた悩みだったんです!」
言い当てた途端、急激にウィロメナの舌の回りが良くなった。
手を握られ、ぐいぐい詰め寄られると、もはやはす向かいどころの騒ぎではなくなる。
「お、幼馴染みとかの幼馴染んでる距離感だったから気づけなかったんじゃないかなぁ……?」
「ジュンは鈍感だからしょうがないのはわかってました! でも、ああ……こんなところに理解してくれる人がいてくれたなんて!」
ミナトは勢いに押されながら背もたれの方に仰け反って逃げた。
するとウィロメナがさらに興奮気味ににじり寄ってきてしまう。
「わ、私ミナトさんとは本心でやりとりが出来るような気がします! ああ、こんな素敵な出会いが待っていたなんて! 怖いのを我慢しながらでもアザーにいって良かったと思ってます!」
鼻息荒くふすふすという生暖かい風が顔にかかった。
追加で甘くかぐわしい少女特有のフレッシュな香りが鼻腔をくすぐる。
チャチャ以外の女性に耐性のないミナトは、それだけで心臓の音を高くした。
「――ハッ!?」
そして彼女は能力者だ。
もちろん得意の聴覚が急激な動機を察すはず。
ミナトの感情を読むには十分な血流の流れを示しているはず。
「ご、ごめんなさい! つ、つつ、つい、その理解者が……いて、嬉しくて……興奮、してしま、って……」
ウィロメナは凄まじい速さで自分の席に戻っていく。
まるで映像を巻き戻すような速さでの着席だった。
そして「はぁぁ……! やっちゃったぁぁ……!」と、後悔を口にながら両頬を手で包みながら足をパタパタさせるのだった。
――……意外とテンション高いし饒舌な性格を隠してたんだなぁ。
ようやく距離が離れたことでミナトもほっ、とひと息をつくことが出来た。
同時に横から釘を刺すような視線が降り注いでいる。
「ふーん? 見かけによらずけっこう垂らしなのかしらねぇ?」
杏が面白がるような卑しい笑みでこちらを睨んでいた。
そんなことをしている間にも垂直離着陸機の窓の外は夜になっている。
もちろん夜というのは大気の外に星が瞬くことを指す。なので現在この垂直離着陸機は大気の外にでているのだ。
小型艇は星々のたゆたう星海の海を星と一緒になって漂う。ここは宇宙。終焉無き永遠とでも言おうか。人にとっては無限にも等しい世界の果てに繋がる始まりの暗黒。重力さえも及ばない空の中。
「……方舟、か」
ミナトは肘掛けに肘を置いて腰を捻りつつ背後へ広がる黒を覗く。
枠の外には手を伸ばしていたはずの遠い空が視界いっぱいに広がっていた。
ここにきてなお現実感もまた遠くにある。この1週間を思い返すと考えることばかりさせられていた。
――おそらくディゲルは第1次革命に参加したんだろうな。そしてチャチャさんも同じで第1次革命になんらかの繋がりがあると見るべきか。
ミナトは、物思いに耽るよう息を深く吸ってから肺を空にした。
真実を知って舞い込んでくる感情は、それがどうした。
元々記憶喪失で過去なんてないようなもの。いまさら急に降って湧いた事実を突きつけられたところで終わった話でしかない。
――オレは家族のために戦うためにここにいる。革命を成功させてアザーの民をノアに引き上げる。それ以外のことは知ったこっちゃいない。
向かうべきは未来のみとする。
ミナトに旅立ちを決意させたのは、それのみ。
革命に成功すれば家族は船に引き上げられる。アザーの民も天上人と平等な生活を送れるようになる。これ以上無い幸福な結末が待っている。
「……やってやる」
宇宙という無限を瞳に映しながら決意を滾らせ骨の浮いた手で拳を握りこむ。
多くのことを考える余裕も学もありはしない。ただやれることはすべてやり尽くすだけだった。
「――!? ――――!?」
と、乗船している全員の視線が一斉に船前方の自動開閉扉に吸い寄せられる。
扉の向こうから騒がしい音が抜けて聞こえてきていた。
「あれ……この音って?」
耳の良いウィロメナが真っ先にそちらの方角を向いている。
そして杏も素早く座席から立ち上がって腰を低くかがめた。
「まさか鍵の存在に気づいて穏健派の連中が乗り込んできてるの!? だとするとここは狭いしかなり厄介よ!?」
蒼を全身に立ち上らせて戦闘態勢を整える。
だがウィロメナが殺気立つ杏を手で制す。
「う、ううん、そうじゃないよ。え、でも……どうしてこんなところに?」
そして僅かも経たぬうちに自動開閉扉が口を開く。
しゅぅ、という酸素が抜けるような音の後に喧噪がより明確な声と音になって雪崩れ込んでくる。
「はぁーはっはァ! さー合わせて貰うぞ俺たちを未来へ導く革命の矢になッ!」
「待てっての!? 合う合わない以前になんでお前がこんな場所まで出張って来てんのかって聞いてんだよ!?」
「これだけ恋い焦がれる乙女のように待ちわびていたんだ! 1秒でも早く顔合わせを済ませたいに決まっているじゃあないか!」
はぁーはっはァ! そう勇しく笑うのは、男の声だった。
どうやら顔を洗いに向かったあずのジュンが、狭い通路で男をせき止めているらしい。
しかしそれでも押し負けるようにして彼の背がどんどんこちらへむかって近づいてくる。
「なにより我が友ディゲルのお墨付きとあらば心躍らぬはずがない! そしてもし女性だとするならばエスコートするのが紳士の役目だろう!」
「違うか!? いや違わない!」未だ顔は見えずともミナトにはわかった。
「自己完結してんじゃねぇっての! リーダーのお前が直々に動いちまったらこっちの行動全部筒抜けになっちまうだろうが!」
「俺はとくに女性への隠し事をしない男でな! ノアをでてくる際にもミスティへ革命の矢を拾いに行くという旨をしっかり伝えてあるぞ!」
「バッカじゃねーの!? なんのために俺らがアレクの回線開いて連絡しなかったと思ってんだよ!?」
喧々諤々。というより一方的にジュンが気圧されている。
なにより室内で頭を抱える杏と、宇宙へ視線を泳がせるウィロメナを見れば、一目瞭然だった。
ミナトにもわかる。今現在ここにとても面倒くさいやつが入ってこようとしている。
「さあ運命の出会いをチークダンスの如く濃密に済まそうじゃあないか! 俺は美醜問わずすべての女性に寛容だからな! はぁーはっはァ!」
とうとうジュンを押し切って男が颯爽登場とばかりに入室を決めた。
ミナトから見た男の第一印象は、中肉中背ですらりと身長が高く、濃いめの茶髪をした無精ひげのおっさん。
羽織は純白で長い裾を引く。胸の箇所にはぱっと見で数えきれぬほどの勲章と褒章の類いが飾られ尽くしていた。
「ほう! これはこれは!」
「…………」
「良い目つきをした……さてはお前、男だな?」
矯めつ眇めつといった具合で男は無遠慮極まりない。
対して観察されるミナトも尊大に腕組みを決め、堂々と威嚇の姿勢をとる。
「もしこの面を見て女に見えるんだったら顔洗って歯磨いて出直してこい」
「ふむ。てっきりうら若き女子がやってくるという予想を立てていたのだが、どうやら2分の1を外したらしい」
まあいいさ。そう言って男は背筋を伸ばして裾を翻す。
ついでのように「はぁーはっはっはァ!」高らかに笑う。
そしてもう1度翻ると、苦虫を噛みつぶすような表情のミナトに向かって、男気と色気を混ぜたような中年顔を思い切り寄せてくる。
「蒼き宇宙へよくぞ昇ってきてくれた。方舟の民は感嘆と感銘をもってお前の勇気ある行動を讃えることだろう」
男は、東光輝と名乗った。
付け合わせのように《革命軍総司令》とも銘打ったのだった。
…… …… …… …… ……




