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3-4 小牧・長久手の戦いとかやりたくないんだよ

 四国の方は順調だ。讃岐は完全に回復し終わり、阿波の1/3ほどを占領して長宗我部軍と睨み合っている状態。

 伊予の方も毛利軍の侵攻でほぼ制圧が完了したようだ。

 現状で長宗我部軍の勢力は、土佐一国と阿波の2/3、伊予の一部に抑え込むことができた。

 ここまで行けば残りは外交でいいであろうと、官兵衛は毛利の小早川隆景と条件について詰めているようだ。


 ただ、ここに来て大きな問題が出てきた。四国の件で官兵衛が中央を留守にする機会が増えたせいで、織田信雄が勝手なことをやり始めたようだ。

 ちなみに、織田信孝は歴史どおりに織田信雄により粛清されてしまったらしい。共存させて牽制しあわせる方向で進めたかったんだが、なかなか上手くいかないものである。

 織田信孝の旧領? 誰が信雄の自由にさせるものか。

 ちょうど池田恒興の美濃移転の話が出ていたので、いいように利用させてもらった。

 俺や官兵衛には言いたい放題の信雄だが、親父さんの旧友である池田恒興にはあまり大きい口をたたけないようでちょうどよかったよ。


 そんな信雄なんだが、信孝の旧領を自分のものに出来なかったことで、相当腹を立てていたらしい。どこから自分のものになるという発想が出てきたのか教えて欲しいものなんだが、やつの発想ではそれが当然らしい。

 ということで、腹を立てた信雄は徳川家康に接近して、俺たちの悪口を言いまくってるらしい。

 家康に接近するのはいいよ。俺としては家康とケンカするつもりは毛頭ないんだから。

 でも、家康は俺のそんな気持ちを知るわけもないから、この状況を虎視眈々と利用しようとしてるんだろうなぁ。


 このままでは、歴史どおりに小牧・長久手の戦いが起こってしまうじゃないか。

 それだけは避けたいものがある。

 歴史的に見てもあの戦いは秀吉側に何の利益もなかったし、この戦いの中で万が一、家康の身に何かあったりすれば、歴史の復旧とか無理難題になってしまう。

 だけど、こちらに来てから感じていたけど、歴史の流れってなんか俺の考えている以上に強いんだよな。

 きっと、このまま家康との開戦は避けられないような気がしている。


 どうするのがよりベターなんだろう?

 戦略的に家康との正面からの対決は悪手であろう。

 歴史の後半のように、家康とは睨み合ったまま、信雄を叩いて各個撃破ってのが理想だな。


 問題は家康との睨み合いが暴発して全面戦争にっていう最悪の流れを防ぐことだろう。

 どう考えても、その危険性が大きいんだよな。

 秀吉の時以上に、俺はこちらの勢力の諸侯への支配力が低い。俺の命令が現場で無視される可能性は十二分にあるんだよな。

 家康側に挑発されて、おとなしくそのままじっとしていられるかって考えると、どうしても最悪の情景が思いついてしまう。


 これは八百長しかないかな。

 このあたりで一度、家康に接近しておく必要があるな。

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