3-1 四国へ
官兵衛との意見対立がきつい。
官兵衛としては織田信孝と信雄の争いに火を注いで自滅させたいようなんだが、俺としてはその後に出てくるであろう家康との対立を避けたいんだ。
最終的には家康に後を任せたいってのが本心だからな。
だが、そのことを口に出さずに官兵衛を納得させることとかできない。
前からも意見がぶつかることはちょくちょくあったんだが、そういう時は小一郎が間にはいっていい感じでまとめてくれたんだよな。
小六にその役目を任せるのはちょっと荷が重い感じだ。
官兵衛との完全な対立は避けたい。となると、俺が折れるしかないのが現状だ。
しかたなく中央のことは官兵衛に任せて、俺は周辺を受け持つことになった。
いざ家康との戦いってなった時も、周辺が安定してないとしんどいからな。
確か、小牧・長久手の戦いの時も四国の長宗我部とかのせいで、前線に兵を集中できなかったとか聞いた記憶がある。
ということで、小六の手伝いってことで四国へ渡ることに。
そういえば、俺って四国とか行ったことないんだよな。
本格的に兵を送る前にとりあえず現状をということで、淡路の洲本城で会談をもつことになった。
会談の間で小六に、仙石秀久と三好康長を紹介された。
あ、この仙石秀久って確かマンガの主人公じゃなかったっけ? 読んでないから詳しくは知らないけど。
そして、もう一人の方は正直まったく知らない。
知らないけど三好っていい印象がないな。信長が最初に上洛してた頃の敵だろ、たしか。
四国の現状は土佐から起こった長宗我部元親が阿波を制圧し、伊予と讃岐に侵攻しているようだ。
そして讃岐は三好氏を俺たちの勢力が支援して防衛し、伊予では毛利と戦っているらしい。
大国二つと両面戦争をしている長宗我部ってたいしたものだなと聞いていて感心するぜ。
「それで伊予のことは毛利任せでいいのか?」
「伊予は毛利の切り取りに任せると官兵衛から聞いておる」
官兵衛もいろいろ俺の知らないところで勝手にやってるようだ。とは言っても毛利とのことは官兵衛に全面的に任せっきりだったからな。
「わかった。それでは讃岐の状況を教えてくれ」
「それではわたしの方から」
三好康長が話し始めた。
「現在、十河存保が十河城と虎丸城のニ城を防衛しております。長宗我部軍に城への補給を遮られてニ城はほぼ孤立しております」
なんとも危険な状況だな。このまま放置しておけば長宗我部による四国統一も遠くなさそうだ。
「講和の話もすべてそのニ城を救ってからだろうな。兵を出すにしろ長宗我部全軍との決戦ってのは避けたいんだが。
それだけのまとまった兵は用意できそうにないからな」
「それならば、毛利との共同作戦は如何に?」
「それしかなさそうだな」
俺は小六の案に素直に賛成した。
「すぐ使者を出せるか? 毛利との申し合わせの日時に合わせて俺も兵を連れてくることにする」
「わかりました。早急に」
佐久間盛政に鍛錬を任せた新生菅原軍のデビュー戦は讃岐での戦いになりそうだ。




