その男、旅立つ
ああヤダヤダ。あんな奴といると殺りたくなってするぜ。とっとと家帰ってネット小説読みてぇ~~。
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にしても何か急に寒くなってきたな………?
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あ、あれ?寒すぎね?さすがにこれは自然現象とは言い難いな…
何が起きてるんだ?
ま、とにかく家かーえろっ!
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ふぅ、やっと着いたぜ。さぁ、お待ちかね小説ターイム!
ブクマしてあったやつ更新されてるかな?
なんて思ってると、
「やぁ隼人君、元気かい?」
……あれ?おかしいな。親父もお袋も仕事だし家には誰もいないはずなのに、クソイケボな声が聞こえて来たんだが?
ま、気のせいk「僕は神様!君に用事があって来たんだ!」
……ナニコレ?ダレコレ?ブタノタレ?
…とまあ冗談はこれくらいにして、
「神様が何のようですか?」
この手の変態は相手に話を合わせればすぐ対処できるって親父が言ってたからな。まぁそのうち帰るだろう。変に細かいこと聞くと日向の時みたいにメンドイから。
「疑わないのかい?」
「ヤダナソンナワケナイジャナイデスカー」
いかんいかん。声に感情が籠ってないな。次から気を付けよう。
「…疑っているね?疑っているよね?疑っているとしか思えないけども❗
ま、まあいいや。話は早い方が良い。唐突だけど榊原隼人君、君は異世界へと旅立つことになったよ。」
え?
「あれーおかしいなー変なことばが聞こえたぞー?モーイチドイッテクレマセンカー?」
「唐突だけど榊原隼人君、君は異世界へと旅立つことになったよ。」
「ナ,ナンダッテー」とりあえず驚いておく。新手の勧誘か何かか?
「日頃ネット小説を読んでる君は理解が早いと思うけど、君には神からの特典、所謂チートって奴を渡そうと思う。どんなものでもいいよ。君の要望を言ってごらん。」
うーん困った。いきなり来た変態にこんなこと言われても……
まぁ、こんな時くらいわがまま言ってもいいよな。
「じゃあ、世界すらもひれ伏す能力、つまりは最強の能力を下さい。」
「分かった。いいよ。」
え、いいの?最強の能力くれちゃうの?
あ、ははーん分かったぞ~
能力をあげるとか言ってここでサービスか宗教か何かに登録させるつもりだなー。そうはいかないぜ。
「僕には時間が無いんだ。この手紙に情報を書き残したからあっちの世界で読んでね。後、この手紙は絶対に捨てちゃダメだからね‼」
なーんか「あっちの世界」とかやけにリアルだな。勧誘とかも特になかったし、、まさか……な?
「あ、そろそろヤバイかも!じゃあ、隼人君!さよなら!この世界での君の存在は僕がうまく調整しておくから。向こうでも頑張ってね‼」
はぁ、やっとあの変態が帰ったぜ。
そう思って一歩踏み出すとそこには
何もなかった。否、穴があった。何処までも暗黒に染まった穴が。
で、そこに足を入れた俺は勿論
「え、ちょっ?は?まってええええええええ!」
落ちちゃった(テヘペロ